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出演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ、ウルリッヒ・トゥクール
監督、脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク 音楽:ガブリエル・ヤレド、ステファン・ムーシャ 原題:DAS LEBEN DER ANDEREN 英題:THE LIVES OF OTHERS 上映時間:138分 製作国:ドイツ 公開情報:劇場公開 (アルバトロス・フィルム) 初公開年月:2007/02/10 ジャンル:ドラマ 《コピー》 この曲を本気で聴いた者は、 悪人になれない 【解説とストーリー】 旧東ドイツで反体制派への監視を大規模に行っていた秘密警察“シュタージ”。本作はこのシュタージ側の人間を主人公に、統一後も旧東ドイツ市民の心に深く影を落とす“監視国家”の実態を明らかにするとともに、芸術家の監視を命じられた主人公が図らずも監視対象の考え方や生き方に影響を受け、新たな人生に目覚めてしまう姿を静謐なタッチでリアルに描き出す感動のヒューマン・ドラマ。主演は自身も監視された過去を持つ東ドイツ出身のウルリッヒ・ミューエ。監督はこれが長編第1作目となる弱冠33歳の新鋭フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク。 1984年、壁崩壊前の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)は国家に忠誠を誓う真面目で優秀な男。ある日彼は、反体制的疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)とその同棲相手の舞台女優クリスタ(マルティナ・ゲデック)を監視し、反体制の証拠を掴むよう命じられる。さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは徹底した監視を開始する。しかし、音楽や文学を語り合い、深く愛し合う彼らの世界にヴィースラーは知らず知らずのうちに共鳴していくのだった。そして、ドライマンがピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”という曲を耳にした時、ヴィースラーの心は激しく揺さぶられてしまうのだったが…。(allcinemaより) そんなベルリンの壁が89年に壊されたときの事はTVで観ていてとても驚きました。この映画はその5年前からのお話です。 先日観たばかりの「ヒトラー〜最期の12日間〜」からたった4年ほどでドイツは東西に分裂。そして40年間もの間、両ドイツの人々はほとんど行き来することができなかったんですよね。 どこかで、東ドイツの場合(というか共産圏はどこも同じだと思うのですが)西側に対して厳しいのではなく、自国の中の人々に対しての警戒がものすごく強かった、というのを読みました。 確かにこの映画でも、あり得ないような不当な盗聴で監視され続けていたのは東ドイツ人。それもほんの少しでも疑わしいと、あそこまでやるか、と思われるような執拗な監視をされるのには驚くばかりです。 自由主義の国から見たら、あんな不自由なところにいたら気が狂うだろう、と思わずにはいられませんが、国が白と言ったら国民はいや応なしに白と言わされるわけで、ちょっとでも反感を持ってそれを外に出そうものなら「異分子」と決められて弾圧されてしまうのですから、この映画に描かれているように匿名で外に向けて発信したいと思った人はどれだけ多かったか計り知れませんね。 しかし、この映画ではそんな政治的なこともさることながら、ヒューマンドラマとしての描き方がとにかく素晴らしいです。 非常に党に忠実で堅い国家保安官と比較的リベラルな精神を持ちやすい芸術家達が最初は全く水と油のような関係であったのに、題名にある「善き人のためのソナタ」というピアノ曲と、ベルトルト・ブレヒト(「三文オペラ」の作者)の本(詩)によって、国家保安官であるヴィースラーの心に変化が現れるところが、人の感性には誰も指図することが出来ないことを語られているように思います。 前半は起伏もそれほどなく静かに進み、また後半はサスペンスタッチで引き込まれるのですが、ラスト1分で泣かされたのは初めてかもしれません。本当に素晴らしいラストシーンで涙が溢れました。 しかし、監視されていた劇作家とその恋人のストーリーもせつなくて時代の犠牲者となった彼らのような人々がごまんといたと思うと哀しいですね。 主役ヴィースラー役のウルリッヒ・ミューエは実際に東ドイツで生まれ育ち、自分も監視されていたことがある、とインタビューで語っていましたが(しかも妻に裏切られていたとか)、そんな彼だからこそより深い演技ができたのでしょうか。大げさな感情は出さずに実に淡々とした演技にもかかわらず、非常に心に残る表情をいくつも見せてくれました。 考えて観ると東西ドイツの時代(冷戦時代ですね)って自分が子どもだった事もあり、よくわからないことだらけなのですが、第二次大戦が終った後も、ドイツはこんなに大変だったのかと思うと、敗戦後まっすぐに復興の道をたどれた日本は幸せだと思いました。 ところで、監視される舞台作家ドライマン役のセバスチャン・コッホがアントニオ・バンデラスにチラっと似ているような気がしたのですが、なんとなく似てませんでした〜?(笑) ★「アカデミー賞外国語映画賞」他多数受賞
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これは後世に伝えて行きたい映画ですね。ベルリンの壁のことはすでに過去のことになりつつありますが、こういう優れた映画がある限り、風化せずにすみます。自由の意味を考え直すいいきっかけになる映画だと思います。
TBさせてください。
2008/1/13(日) 午後 10:58 [ yk ]
★ykさん、思い歴史的背景を踏まえながら、しっかりとしたヒューマンドラマになっていてすばらしい作品でしたよね。ホント、自由の意味をあらためて考えてしまいます。TBありがとうございました♪
2008/1/15(火) 午後 1:53
ラスト1分で泣かされたのは、これと『めぐり逢い』だったでしょうか。一気にきましたね。素晴らしい映画でした。TBありがとうございました、お返しさせてくださいm(_ _)m
2008/3/1(土) 午前 11:14 [ - ]
★yaskazさん、本当にこのラストシーンは名シーンですよね。インパクトが凄かったです。素晴らしい作品でしたね〜TBありがとうございました♪
2008/3/1(土) 午後 9:42
これはラブ・ストーリーだなあと思って観ました。切なかったです。
ラストシーンはとっても印象的でしたね。
2008/3/15(土) 午後 0:04
★Naomiさんの観方、いいですね〜本当にそのように観るとせつなさも増しますね。しかし素晴らしい映画でした。TBありがとうございます〜♪
2008/3/15(土) 午後 9:38
後半からはもうどうなるのかドキドキでした^^;
内容も重く、辛い出来事などもありましたが、あのラストシーンで報われた感じです。
ほんとすばらしい作品でした。
ウルリッヒ・ミューエの静かな表情など強く印象に残っています。
TBさせて下さい♪
2008/6/4(水) 午後 9:14 [ ♪ ]
シュタージの事、芸術家が表現することにも制限があるような情勢だったこと・・いろいろ考えさせられる点も多いですね。
映画としても、緊張感あり、ハラハラする展開あり、
そして心に染みる感動あり。
素晴らしい映画でした!
TB,させてください!
2008/7/7(月) 午前 2:22
★夢bbさん、すみません、コメント返しをわすれていたようで・・・<(_ _)>
それまでの重いドラマに対してラストが清清しい素敵な映画でしたね〜ミューエの静かな演技が心に残りますね。
2008/7/7(月) 午後 8:05
★A☆coさん、共産圏は本当に厳しい制約があり、自国の中でこのような監視がされているということに驚きますよね。
映画としては、静かに語られる中に緊張感もあり、またラストはすばらしい感動をさせてくれました。いい映画でしたよね〜♪
TBありがとうございます〜
2008/7/7(月) 午後 8:07
最後のシーンにはグッときましたね〜♪
セバスチャン・コッホがバンデラス似というレビューは初めて見ました^^;
言い得て妙かも…?
2008/10/29(水) 午後 10:41
★やっくんさん、このラストシーンは最高でしたね。素晴らしかったです。
あはは、なんか観ている時バンちゃんに似ているように見えちゃったんですよ〜タイプは違うのにね(笑)。不思議です。(^^ゞ
TBありがとうございました〜♪
2008/11/4(火) 午前 11:39
芸術家であるドライマンも、軍人であるヴィースラーも、くだらない党幹部の人間に 人生を握られている…という点で、立場は似ていたと思います。国家の忠実な僕だったヴィースラーが造反したのも、その辺に気付いてしまったからかもしれません
映画のラストまで「灰色のジャンパー」を着続けていたヴィースラー。壁は崩れても、彼の人生に「春」はやってこなかったということでしょうか。
統一前のベルリンのお話、興味深く拝読させていただきました
2008/12/13(土) 午前 0:45
★キハ58さん、確かにそうかもしれませんね〜どちらの側の人間も苦しめられていたんですね。
それにしても第二次大戦後もこのような歴史を歩んだドイツは、本当に過酷でしたね。日本はある意味幸せだとあらためて思いました。
TBありがとうございました〜♪
2008/12/15(月) 午後 10:45
またまたこんな記事もありますからお邪魔いたします。2年前の記事にすみません。
やはり何度観てもいい映画はいいですね。ラスト1分で泣かされると仰るのも分かります。なかなか憎い演出でしたね。
主役のミューエが、実際に監視され、妻にも密告されていたとは、何と恐ろしい社会でしょう。家族こそ、最後まで味方になってくれないと、救われません。そんな彼がこの密告すべき相手を救おうとしたというこの映画に出るとは、何と言う運命でしょうか。
遅ればせながらTBいたします。
2009/3/29(日) 午前 8:35
★のびたさん、いつもありがとうございます〜(笑)こちらこそ古い記事にもコメントいただき感謝です。(^^)
ホント、いい映画は何度観てもいいですよね。これも再見したい一本です。
そうですね〜ミューエは体験しているんですものね。ドイツにはそのような人がたくさんいるわけで、まだ記憶にも新しいでしょうし、彼らの過酷だった人生を思うと考えてしまいますね。
TBありがとうございました〜♪
2009/3/29(日) 午後 11:04
こんにちは、はじめまして!
メキシコに住んでいますが、先週この映画をテレビで見て
とても感動しました。こういう記事もあるから、こちらに
きましたがTBさせて下さいね。
2009/6/21(日) 午前 7:24
★alamedaさん、はじめまして♪
コメント&TBありがとうございました。
この映画は観てからずいぶん経つ今も深く心に残っています。
いい映画でしたよね〜
2009/6/22(月) 午前 10:11
これは、やられてしまいました〜
ヴィースラー大尉の変化が、たまりませんでした。。。
ほんと、とても良い作品でした
再見したい作品です☆
TBさせてね☆
2010/5/28(金) 午前 1:09
★ブーキーさん、心に残る映画というのはこういう作品のことなのでしょうね。
最後に泣かされ、感動させられました。
TBありがとうございます〜♪
2010/6/4(金) 午前 10:52