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出演:ルイーザ・ラニエリ、ジェラール・ダルモン、アウグスト・ズッキセレナ・アウティエリ

監督:ジョルジオ・カピターニ
脚本:マウラ・ヌッチェテッリ、ラウラ・イッポリッティ、レア・タフリ
撮影: ファビオ・ザマリオン

原題:CALLAS E ONASSIS
上映時間:117分
製作国:イタリア
公開情報:劇場公開(ヘキサゴン・ピクチャーズ=シナジー)
初公開年月:2008/01/26
ジャンル:ドラマ/伝記/音楽

《コピー》
愛を求め続けた世界最高の“歌姫(ディーヴァ)”

【解説トストーリー】
 20世紀を代表する天才オペラ歌手、マリア・カラスの成功への道のりと愛を巡る物語を描く音楽伝記ドラマ。
 オーディションを受けに来た太った新人歌手マリア・カラス(ルイーザ・ラニエリ)に対し、審査員の態度は冷ややかだった。しかし、後に夫となる実業家のバティスタ・メネギーニ(アウグスト・ズッキ)の目に止まり、栄光への第一歩を踏み出すことに成功する。やがて頂点へと登り詰めたマリア・カラスは、無一文から大富豪となったアリストテレス・オナシス(ジェラール・ダルモン)と運命の出会いを果たすのだったが…。(allcinemaより)

2002年製作の「永遠のマリアカラス」から3年しか経っていないのに同じ人物の伝記を作ったというのはめずらしいですね。カラスが亡くなって昨年でちょうど30年だそうですが、もうそんなになるのかと驚きました。
さすがに私もカラスの全盛期は知りません。記憶に残っているのは最後の日本公演で、ちょうど受験の為に声楽を始めた頃だったのでTVで観たのを覚えています。真っ赤なドレスが印象的でした。

さて、「永遠のマリアカラス」はかなり感動して好きな映画なのですが、前作が晩年のカラスに焦点を当てていたのに比べて、今回の作品はカラスの全盛期から始まり、主にオナシスとのロマンスを中心に描かれているんですね。原題が「カラスとオナシス」ですから大体内容の想像はつくのですが、もう少し私は歌のシーンが多いかと思って観たので、ちょっと期待していたものとは違いました。

オナシスとのスキャンダルのことも、まだ私は子どもだったのでオナシスがジャッキーと結婚したというニュースを親たちが騒いでいた事くらいしか覚えていません。オナシスと言う人に関してもギリシャの凄い富豪だとは聞いていましたが、細かいことなど全く興味もなく「そんなに有名な人なのか」と思っただけでした。(^O^;むしろ子どもながらもジャクリーン・ケネディのことはよく知っていましたから、確かに当時大人たちが騒いだのも無理はなかったのでしょうね。しかしこの結婚の裏側にこのような事実があったとは驚きました。

そんなオナシスとカラスの出会いから別れまでを追ってストーリーは進みます。
冒頭でカラスが後に夫となるメネギーニにオーディションでチャンスを与えられ、その才能を見せ付けるのですが、彼女がオペラ界のプリマとなり、オナシスとの出会いとなるスカラ座での演目がケルビーニの「メディーア」というところから、この物語の展開を暗示しているわけで、誰もが結末を知っている伝記というのはその辺の演出も考えられますよね。

しかし、歌のシーンはその頭の部分と後にカラスが歌に戻ってきてからの少しだけだったので、私としてはかなりもの足りない感じがしました。まぁプライベートを描いているのでそれは仕方がないのでしょうが、やはり先日観た「エディット・ピアフ/愛の讃歌」などは同じ歌と愛に生きた女性の伝記としてはしっかりと歌で綴られた部分がウェイトを締めていたので、下手をするとチープなメロドラマになりそうな愛憎劇の展開だけだとちょっとね・・・(^^ゞ
それにサントラの音楽も今一つ安っぽいドラマ的なところを感じてしまったんですよ〜上手く言えませんが衣装やセットがセレブ感たっぷりなのに対して、格調が感じられないというか・・・(^O^;

この二人の恋はいわゆる不倫から始まるわけで、超セレブな有名人同士のスキャンダルとして世界中が注目したわけですが、単純に人間の生き方として観ると、一般人には理解できないものも感じますね。ただ、そうなるにはちゃんと理由もあって、その辺はきちんと描かれていたと思いますが。

「自分しか愛せない男」とみんなに言われるオナシスと言う人の人物像もよくわかるのですが、彼のように失ってから自分の誤りに気付く人というのも多いのではないでしょうか。それはどんなにセレブであっても、一人の人間として埋めることのできない、取り返しのつかないこともあるというのを私たちに教えてくれていますし、また教えられてもなかなか自分の事となると計画通りには行かないのが人生。ここでもそのせつなさを感じます。

カラスに関してはオナシス亡き後の彼女の悲劇は「永遠のマリアカラス」で描かれており、あれだけのプリマドンナでも女性としての幸せを得ることができなかった哀しさが、両作品から痛いほど伝わってきます。だからこそ、こうして亡くなって30年経ってからも、映画になるのでしょう。もちろんその素晴らしい歌声を偲ぶ気持ちもファンには大きくまだ残っているでしょうしね。

キャストは知らない俳優さんばかりでしたが、皆よかったです。カラス役のルイーザ・ラニエリはイタリア人のようですが、とても綺麗な女優さんですね。ただ綺麗過ぎて、劇中全く年をとらないのがちょっと不自然でしたが(笑)、オナシスに翻弄されるカラスの不安定な気持ちをよく表していたと思います。欲を言えばもう少し大人っぽい強さがあった方がマリア・カラスぽかったかもしれません。
オナシス役のジェラール・ダルモンはフランス人のようですが、オナシスのミステリアスな感じがやはりよく出ていました。オナシスのことは私は写真でくらいしか見たことがありませんが、実際にはどんな人だったのでしょう。仕事の為に全てをたたき台にして世界を手に入れた人とありますが、想像のつかない世界なのでこの人物も本当の姿はわかりませんね。

個人的には「永遠のマリアカラス」の方がずっと好みなのですが、カラスがオナシスに対してどのような気持ちで接し、また歌に対する姿勢がそれによってどのように変わっていったかがわかるのは面白かったです。
そうそう、カラスの歌の吹き替えは今回アンナリーザ・ラスパリュージという現在活躍中のソプラノ歌手がやっていたようですが(この人私は知りませんでした)、カラスの元の声を知っている者にとってはちょっと違和感があったかな〜ラスパリュージも素晴らしい声ですが、カラスの声質とは違いますね。なぜ本人の声で吹き替えなかったのかわかりませんが(失敗するシーンがあったからかしら)、その辺も「永遠の〜」の方が好きな理由かもしれません。(^^ゞ

しかし、いつも思うことながらセレブだから幸せとは限らないというのは事実ですね。貧乏人の負け惜しみかもしれませんが、やっぱり普通がいいな〜とあらためて思ってしまいました。(^^ゞ



映画の中でもあった「トスカ」の『歌に生き愛に生き』のシーンを貼っておきますね。全盛期の頃は本当に素晴らしい声ですね♪



マリア・カラス(1923〜1977)ウィキペディア解説

アリストテレス・オナシス(1900〜1975)ウィキペディア解説

閉じる コメント(17)

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これとっても見たいです〜
ファニー・アルダンってカラスに似てないのに、”そのもの”になりきってましたがルイーザ・ラニエリという人はまた全然違う感じの女優さんのようですね。オナシスについても興味があるので楽しみです

2008/1/31(木) 午後 1:17 car*ou*he*ak

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★カルちゃん、「永遠のマリアカラス」とはちょっと違った趣の映画でした。こちらの方が伝記っぽいかな。もちろん描かれている年代も違うので、比べようがありませんが、好みとしては「永遠の〜」の方がやっぱり私は好きです。ただオナシスのことなどは知らなかったのでどういう人かわかって面白かったです♪

2008/1/31(木) 午後 4:43 choro

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自分は『永遠のマリア・カラス』がダメだったんですよ。(^o^;
こちらの方は、あの海運王オナシスとの話しが出てるのでちょっと興味あるんですが〜。
どーかな?(/∇\)

2008/1/31(木) 午後 8:11 Kaz.Log

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「永遠のマリア・カラス」もすてきな映画でしたが
これはイタリア映画なんですね。
そのあたりも興味深いですね。
ロケーションとかはどうでした?
時間があれば見たい作品ですね。

2008/1/31(木) 午後 9:45 [ miskatonic_mgs_b ]

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★kaz.さん、あ〜そうなんですか。それなら返ってこちらの方が楽しめるかもしれませんね。オナシスについて今までこのような映像化がされていたかどうかは知りませんが、彼に関してはその人物像を知るだけでも面白かったです。DVDになってからでも是非!(^^ゞ

2008/2/1(金) 午後 10:05 choro

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★miskaさん、そそ、イタリア映画なんですよ〜
記事には書きませんでしたが、地中海のクルージングやギリシャの島の風景などとても綺麗でしたよ〜セレブのファッションやおうちの調度品なども興味深く見られますね。ただ、この映画を観てきた後で「永遠の〜」を再見したのですが、全体の雰囲気や部屋の中の様子などはやはりゼフィレッリの力なのか「永遠の〜」の方が印象に残ります。(^O^;

2008/2/1(金) 午後 10:09 choro

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Choroさんもいまひとつって感じだったんですね。
「エディット・ピアフ」のような作品を期待してたのですが・・・
超セレブな人たちには共感しにくかったかも。
TBさせてもらいますね。

2008/2/3(日) 午前 9:50 くみょん

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★くみょんさん、感想似てますね〜そうなんですよね〜もうちょっと深みがあるとよかったのにね。しかしセレブの生活、理解できないことが多過ぎ〜〜(笑)TBありがとうございます〜♪

2008/2/3(日) 午後 5:47 choro

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さすがChoroさん、詳しいですね〜!!
で、ほんと、マリア・カラスの人生を観に行った方にとっては、肩透かしな作品だったかもですね(^^;
ゴシップ好きの私的には、オナシス氏について知ることができたのが収穫でしたが(^^;
TBさせてくださいね。

2008/2/9(土) 午後 4:50 kim

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★Kimさん、私世代でもカラスの全盛期は知らないのでオナシスとのことも後で聴いてそういう人生だったのか、くらいしか思っていなかったのですが、この映画ではその辺はよくわかって面白かったですね。ただディーヴァ・カラスとしてはちょっともの足りない描き方だったように思いました。^^;しかしオナシスって凄い人だったんですね〜(+o+)今更ながら驚きました。TBありがとうございます〜♪

2008/2/10(日) 午前 9:43 choro

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choroさんのシネマノートに今日はじめてめぐり合い、感動しております。映画ファンで歌好きの私にとりましては、最高の喜びです。もちろんピアフもカラスも観ております。カラスの歌モット聴きたかったのも同感です。エリザベスも近いうちに是非とも観に行ってきます。これから度々拝見させて頂きます。このように内容の濃い映画の紹介、本当に有難いです!

2008/2/20(水) 午前 0:11 nichaim

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全盛期のカラスのアリアまで聴かせて頂けて感激してます!

2008/2/20(水) 午前 0:14 nichaim

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★ニックハイムさん、はじめまして♪ご来訪&コメントありがとうございます。ニックハイムさんも映画や音楽がお好きなんですね音楽映画はいいですよね〜
最近はYouTubeでいろいろと昔のフィルムも観ることができるようになり便利ですね。しかし全盛期のカラスは凄いです!
こちらこそどうぞこれからもよろしくお願い致しますね♪

2008/2/20(水) 午後 8:20 choro

リアリティが感じられた映画でしたね。女性としての内面が感じられたような気がします。TBさせていただきます!

2008/9/14(日) 午後 10:03 takutaku!

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★たくたくさん、セレブでも人の心はどうしようもないわけで、その辺の人間的なところが生生しく描かれていましたよね。
本当の幸せって何かな〜と考えさせられました。TBありがとうございます♪

2008/9/15(月) 午後 4:32 choro

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またまた「こんな記事〜」からやってきました。
DVDのジャケットから、格調高い孤高の歌姫の物語だと勝手に想像していたら、意外とお茶の間むけのお話でした(笑)マリア・カラスについてもオナシスについてもあまり知らない私には「ふーん」と思う部分もたくさんありましたが、ファンの方にとってはどうだったのでしょう・・・
TBさせて下さいね♪

2009/3/22(日) 午後 6:01 M

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★Mさん、毎度ありがとうございます〜(~o~)
そそ、ちょっと想像していた内容とは違いましたね〜確かにあまりカラスやオナシスのことは知らない世代にとっては発見もありましたけどね(笑)。オペラ歌手としてのカラスファンにはどうだったのでしょうね。。
TBありがとうございました〜♪

2009/3/24(火) 午前 11:08 choro

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