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先日「モーターサイクル・ダイアリーズ」も再見しましたが、何と本作の最初はあの旅行からたった4年後からの出来事なんだということにまずは驚きました。先の南米旅行がチェにとって大きく彼の心をゆらすものがあったというのはわかるのですが、その後、劇的に彼を革命戦士へと導いたものは何だったのでしょう。。。。

2部作のパート1ということで、ラストも思いっきり《続く》で終わっていましたが(笑)、非常に見応えのある作品で、2時間以上という時間は全く感じることなく観ることができました。

ただ、巷で言われているように、確かに少し予備知識がないとわかりにくいでしょうね。まずはパート2で描かれるカストロと別れてからのボリビア遠征の2年前に出席した1964年のアメリカ国連総会での演説とインタビューがモノクロで描き出され、その後もその'64年のモノクロシーンが挟み込まれながら、このパート1で描かれている1956年〜’59年のキューバ革命がカラーで綴られています。

この’64年のモノクロシーンは、革命後のできごとなわけで革命時からすると未来・・・そこに、パート2で描かれるチェの運命が見え隠れするような感じなんですね。

革命の様子は先日観たドキュメンタリー映画で大体の流れはつかんでいたのと、パート1の原作と言われている『革命戦争回顧録』というチェの著書を斜め読みしている最中なので比較的理解できたかな〜とは思うのですが、それでもこの映画では彼らがここまでして革命を起こす原因となったバティスタ政権というのがどれほどひどいものだったのかなどが描かれていないので、詳しい革命の本質などはわかりません。やはりそこはもっとちゃんと当時のキューバのことを知らないとだめですよね。^^;ただ本では人の名前や地名があまりに多すぎて???だったのに対し、映画は整理されてしかも映像で観ると、その辺はわかりやすくてよかったです。

考えてみると、このキューバ革命からチェが命を落とす’67年というと、ちょうど日本は高度成長期で、「ALWAYS 三丁目の夕日」〜東京オリンピックの頃ですよね。それを考えると、日本の裏側でこのようなことが起きていたというのが信じられないし、やはり遠い国だなぁと実感してしまいます。

'50年代〜'60年代のアメリカ、中米、南米の歴史などほとんど知らなず、キューバ革命もゲバラ自身に関しても初心者の私なので、革命自体のことはさておき、個人的に感じたことをちょっと書かせてくださいね。あくまで私のひとり言的感想です。(^^ゞ

「モーターサイクル・ダイアリーズ」でも本作でも描かれていましたが、チェは喘息だったそうで、非常に苦しそうでしたね。大人まで残る喘息ですから、かなり重症だったのかなと思いますが、そんな病いをかかえながらも、あれほどまでに革命に没頭していく姿を見ると、どうも生き急いでいるように見えて仕方がありませんでした。若くして亡くなってしまった著名な人物には、そういう人が多いのですが、自分の能力を限られた時間で使いきろうとするのでしょうか。チェもその著書の文章や、このような伝記を探る限り、本当に聡明な人ですよね。だからこそ、自分の生きた証しを刻むように、革命という過酷な仕事に没頭したのかなと思ってしまったんですよね。

それから、医師でありながら、形は特殊にせよ、人を殺める側に立たなくてはならなくなってしまったこと。これはアイルランド扮装を描いた「麦の穂をゆらす風」の時も思ったのですが、世の為、人の為とは言っても、非常に本人にとってはストレスだったのではないでしょうか。周りの人のインタビューや文献だとチェは武器が好きで、闘争も好んでいたとあったのですが、たとえそうだとしても、人の命を救う為に医学を学んだ人なら、処刑をしたり、戦争で相手を殺さなくてはならないというのは辛いことですよね。

もう一つ、チェはキューバの為にあれほどまでに闘い、尽くし、革命後はカストロの片腕として活躍したにもかかわらず、いつもどこかにキューバ人ではない異邦人であるということは忘れられなかったのかなと思うし、又、周りも結局は彼をアルゼンチン人としか見ていなかったのでは?と思ってしまうんですよね。その答えはパート2で出てきそうですが、今回も'64年のシーンでチラっとありましたし。。。これはもし日本で同じようなことがあり、外国人が尽力を注いだとして考えると、感覚的にはわかるかもしれません。

そして、最後に思ったのはチェの理想(社会主義の)と現実とのギャップ。これはどんなことでもそうですが、なかなか理想どおりに事が運ぶ事は少ないわけで、そういった意味でもチェと言う人は本当に純粋であったが為に、革命家としては成功しても政治家にはなれなかったということでしょうか。

これらはあくまでにわか勉強とこのパート1を観てチラっと思ったことばかりですが、全てチェに関してだけでなく、いろいろな人や事柄に当てはまることでもあるかな〜と思いました。人間社会というのは本当に複雑で、難しいですね。

キャストはみんなよく合ってましたね〜デル・トロは思ったより抑え気味の演技だと思いましたが、最初は「39歳の〜」の方のみの作品として考えられていたようで、28歳の革命編は後からやはり描いたほうがよいということで作られたようなので、20代のチェにはちょっと落ち着きすぎかな〜?とも思いました(笑)。その分後編の39歳の方の演技にはより期待がかかります。大体デル・トロって成功者よりも追い詰められたような役が上手いかなと(今まで観た映画からは)思うので、これはボリビア編が楽しみですね♪

カストロ役のデミアン・ビチルという方もカストロに似てましたね〜出番は多くないけど重要な役どころなのでインパクト大です。
その弟ラウル役はロドリゴ・サントロ。やっぱり素敵ですね〜20代のチェなら彼でもいいかも〜なんて思ってしまいました。^^;
もう一人チェの信頼する同志、カミロ役のサンティアゴ・カブレラも素敵でしたね〜オーリの「ヘイヴン」に出ていたようですが、もちろんどこに出ていたのか全く覚えていません。^^;やはりラテン系の方は美形が多いので、二枚目探しも楽しめますね!(^O^;
女性ながらの革命家として参加する後のチェの2番目の妻、アレイダ役のカタリーナ・サンディノ・モレノも綺麗で素敵でした。「コレラの愛の時代」の時とは全く違うので気づきませんでしたが、後編での活躍も楽しみです。

しかし映画(ドラマ)だとドキュメンタリーと違い、一応の流れはあるし、このパート1の場合はサンタ・クララの闘いがクライマックスに来る作りになっていて、その辺はちょっぴりエンタメ性も感じさせられました。あの列車を襲撃するシーンはドキュメンタリーフィルムにもあったのですが、映画だと当然ながら臨場感があり凄かったですね〜実際にあのようなことを起こしたと思うと驚きます。

革命というと古くはフランス革命とか、ロシア革命、近代では中国の革命とかを思い出しますが、フランス革命くらいになると歴史の教科書での出来事みたいに思えていたけれど、このキューバ革命など現代の革命は生生しく、戦争なんだというのがわかり恐ろしさも感じますね。日本では革命の歴史はないので余計に感じるのかもしれませんが・・・

ところで、本編上映前にちょっとしたキューバ革命とチェの略歴のような説明フィルムが流れたのですが、これは「レッドクリフ」の時と同様、日本でくっつけてくれたのかな?どこの劇場でも流れたのでしょうか?ほんの少しでもこのような説明があるのはありがたいですよね。

さて3週間後の後編がとても楽しみですね!やはりこれは2本で一つの作品だと思うので、本当の感想は後編を観てからですね。(^^ゞ

原題:CHE: PART ONE/THE ARGENTINE
上映時間:132分
製作国:アメリカ/フランス/スペイン
公開情報:劇場公開(ギャガ・コミュニケーションズ=日活)
初公開年月 :2009/01/10
ジャンル:ドラマ/伝記

監督: スティーヴン・ソダーバーグ
製作: ローラ・ビックフォード、ベニチオ・デル・トロ
脚本: ピーター・バックマン

出演:ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、サンティアゴ・カブレラ、エルビラ・ミンゲス
    ジュリア・オーモンド、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ロドリゴ・サントロ

【解説】
 「トラフィック」のスティーヴン・ソダーバーグ監督とベニチオ・デル・トロが再びタッグを組み、伝説の革命家エルネスト・“チェ”・ゲバラの人物像とその半生に迫る伝記ドラマ2部作の前編。本作ではゲバラがフィデル・カストロと出会い、キューバ革命闘士として躍進するまでを描く。また、入念な役作りのもと、ゲバラを熱演したデル・トロは、カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。
 1955年、メキシコ。アルゼンチン人の青年医師エルネスト・ゲバラ(ベネチオ・デル・トロ)。南米大陸の旅を続ける彼は、自らも喘息を抱えながらもラテン・アメリカの貧しい人々を救いたいという志が芽生えていた。そんなゲバラはある日、独裁政権に牛耳られた祖国キューバで平等社会の実現を目指す反体制派のフィデル・カストロ(デミアン・ビチル)と出会い意気投合する。そして、政府軍に無謀とも思えるゲリラ戦を仕掛けようという彼らの作戦への参加を決意するゲバラだったが…。(allcinemaより)

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★くみょんさん、やはり「モーターサイクル〜」を観たのは正解でしたね。この作品のポイントは後編にありそうなので、楽しみですね!
TBありがとうございました〜♪

2009/1/17(土) 午前 7:30 choro

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★MINAさん、そそ、これは前編が序章で後編が描きたかった本編だと思うので、「39歳〜」が楽しみですね。デル・トロの演技も更にパワーアップしそうで期待がかかります。
TBありがとうございました〜♪

2009/1/17(土) 午前 7:32 choro

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★Kaz.さん、後半のための前編なので、この描き方は返って効果的かもと思います。ゲバラがこの後どのように変わっていくのか、とても楽しみです。
TBありがとうございました〜♪

2009/1/17(土) 午前 7:33 choro

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★つっぱり太郎さん、こういう映画は評価が分かれますよね。とにかく後編を観てからでないと、本当のこの作品の意図はわからないと思うので、「39歳〜」が楽しみです。
TBありがとうございました〜♪

2009/1/17(土) 午前 7:34 choro

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さすがChoroさん!詳しくそして解り易く書かれてますね。観る前に読んで行きたかったです^^観た方から予備知識が必要と聞いてたんですが僕は「モーターサイクル〜」も観れずウキペディを読んだのみで行ったんですよね^^。
でも確かに観終わって彼をもっと知りたいと思いましたよね。
今まで彼について詳しく知らなかったんでこの作品を通じて知れた事が嬉しいです。ほんと「39歳〜」もすごく楽しみです♪
TBさせて下さいね〜

2009/1/17(土) 午後 1:26 SHIGE

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確かに二十代のゲバラをトロさまが演じるのはちょっと無理があったかな(^^;;;
が、終盤、どんどんご本人に似てきてゾクゾクしました〜^^。
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TBさせてくださいね。

2009/1/18(日) 午前 2:57 kim

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★SHIGEさん、そんな風に言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます〜(*^_^*)
いや〜私もキューバ革命とかゲバラのことなんて何も知らなかったので、少し予習しないと無理かな〜と思っていたらよいドキュメンタリー映画をみつけてラッキーでした。
「モーターサイクル〜」は後から観るのも又面白いかもしれませんね。
こういう映画をきっかけに今まで知らなかったことを知れるのはありがたいですよね。
後編ではもっとゲバラの本当の姿に迫れそうなので楽しみです♪
TBありがとうございました〜

2009/1/18(日) 午後 11:33 choro

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★Kimさん、最初は「39歳〜」の方だけを作る予定だったそうで、それならトロさまはバッチリですよね!でもこの前編も抑えた演技が返ってチェの雰囲気をよく出していたと思います。
そそ、段々終盤似てきて凄かったですね〜ホント、後編が楽しみです。
Tbありがとうございました〜♪

2009/1/18(日) 午後 11:35 choro

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日本が高度経済成長の時代に、こうして国内で戦っていたのですね。それにしてもよその国のことで、よく命をかけられるものだと、驚いてしまいます。
僕は「モーターサイクル・ダイアリーズ」を観たくらいで、ゲバラのことはほとんど知りませんでした。この映画はある程度知識がないとついていけないですね。僕の場合知識があっても、かなり不安ですが…。
とりあえず、後半戦に挑んでみますね。

2009/1/21(水) 午前 11:53 出木杉のびた

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ほんとそうですね。”生き急いでいるように”見えました。
他の有名人でもどうしてもそう見えてしまう人がいますね。
チェは喘息もちだったから余計自分の寿命の短さを感じていたのでしょうか?そして異邦人というのも賛成です。グランマ号に乗った82人の中でキューバ人でなかったのは彼だけでした。
第二部も又楽しみですね。TBさせてください。

2009/1/21(水) 午後 10:48 car*ou*he*ak

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★のびたさん、そうですね〜日本は自分の国を発展させることで皆精一杯だった時代です。地球の真裏ではこのようなことが起こっていたと思うと驚きますよね。
後半の方がずっと面白いとの評を読んだので、益々期待しています。(^^ゞ
TBありがとうございました〜♪

2009/1/22(木) 午後 7:38 choro

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★カルちゃん、こうして何年も経ってから客観的に観るとちょっと痛々しい感じすらしますよね。だからこそ命をかけて闘えたのでしょうが。。
後編はいわゆる本編になるようなので楽しみですね〜
Tbありがとうございました〜♪

2009/1/22(木) 午後 7:41 choro

ボクも続編のデル・トロの演技には期待してます!あと、カウボーイハットのお兄ちゃんもカッコよかったですね。続編も楽しみです!
トラバさせて下さいね。

2009/1/29(木) 午前 0:05 lanetower

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★LANETOWERさん、今日から続編後悔ですね!
チェの本当の姿が後編では描かれていそうでとても楽しみです。
重い話ですが、当時の社会情勢やチェのことがよくわかる作品でいいですよね。
TBありがとうございました〜♪

2009/1/31(土) 午前 9:17 choro

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ある程度の予備知識がないとついていくのに苦労しますが、説明がましくないところが逆に良かった部分でもありました。
これを見てゲバラに興味を持って調べればより良いことですね☆
TBさせてください!

2009/2/15(日) 午後 9:40 かず

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★かずさん、そうですね。ちょっと予備知識は必要ですが、淡々としつこくなく綴られているところはよかったと思います。
ゲバラのことを知るにはよいきっかけになる作品ですよね。
TBありがとうございました〜♪

2009/2/16(月) 午後 10:26 choro

一定の距離をとりながら淡々と描かれていたような印象を受けました。興味深い演出でもありました。TBさせていただきます!

2009/6/13(土) 午後 10:13 takutaku!

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★たくたくさん、そうですね。客観的に観る感じなので冷静に(?)ドキュメンタリーを観る感覚の作品でした。でも見応えありましたね〜
TBありがとうございます〜♪

2009/6/14(日) 午後 10:06 choro

ソダバーグのドキュメンタリータッチの淡々とした演出と、デル・トロの熱演!
生涯を革命にかけた男、ゲバラの人生を堪能できる作品です。後編も楽しみ♪

2010/9/2(木) 午後 9:26 やっくん

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★やっくんさん、見応えのある作品でしたね〜♪
ゲバラのことや当時のキューバのことがよくわかりました。
TBありがとうございます〜♪

2010/9/4(土) 午前 9:15 choro

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