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イーストウッド監督作品は重くて深くて・・・というイメージですが、本作はストレートでわかりやすく爽快感のある作品ですね。マンデラ元大統領じきじきのご指名でマンデラ役を得たモーガン・フリーマン(製作総指揮)がイーストウッドに監督を依頼したそうですが、このような実話をスッキリとセンスよく纏め上げるのはさすがです。(^^)

ここに描かれているマンデラのテーマは【赦し】。27年間も投獄され、過酷な日々を送り続けてきたマンデラは、決して自分をそのような厳しい状況に追いやった白人に復讐しようとはせず、赦すことから今後の自国の発展を望むんですね。

人間にとって【赦す】というのは非常に難しい感情だと思います。どうにも赦せないことって時にはありますよね。しかしマンデラは個人的な恨みは考えず、とにかく国を再建することだけを考えたわけで、ありきたりの言葉ですが、これぞ真の指導者と言えるのでしょう。本作の中でほんの少しプライベートでは決して幸福ではないマンデラの姿が描かれていましたが、過去に偉人として語られる人々も、そういう人が多いことを思っても、よほどの信念を持っていないと、国を改革することなど、なかなか不可能なのだろうと思いました。(今の日本にそういう指導者が現われるのは無理かもしれませんね〜^^;)

そんな彼が投獄中に心の拠りどころにしていたというウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩『インビクタス』(負けざる魂)。その中にある『私はわが運命の支配者、我が魂の指揮官なのだ』という一節からマンデラが27年間決して自分を見失うことなく過ごせたことを伺わさせられます。(↓下記参照)

この映画で描かれているマンデラの政策は、なかなかオチャメであったりします(笑)。ちょうどあと1週間でオリンピックが始まりますが、サッカーのワールドカップにせよ、野球のWBCにせよ、オリンピックにせよ、とにかく普段あまりスポーツ観戦しない人でも、にわかファンになって(笑)盛り上がりますよね〜この時とばかりは、愛国心たっぷりに(笑)とにかく廻りの人と一緒に自分の国を応援するのは、どこの国の人も同じだと思います。

黒人、白人、両者の気持ちを考えながら、上手く采配していくマンデラ大統領は本当にお見事!それに答える自国のラグビー代表チーム『スプリングボクス』の主将フランソワ・ピナールのチームを纏め上げる力も素晴らしいですね。

物語は素直に受け止められるわかりやすいお話ですが、時折大統領が狙われているという緊迫感にドキドキさせられたり、また警護官たちに「常に笑みを持って」と指示を出し、それまで仏頂面だったSPがニヤリとするシーンなどクスっと笑えるところもあったり、原っぱのようなところに掘っ立て小屋が立ち並ぶ黒人たちのスラム街の様子をシビアに映し出したりと、きちんとその国の重い問題も見せ、単なる感動物語に終わらせていないところもこの作品を引き締めていると思いました。

ラスト30分ワールドカップの決勝戦のシーンは大画面で観ていると本当に観戦しているような臨場感でした。試合の様子の合間に、黒人の少年と白人の警官の様子の変化が差し込まれたり、人々が次第に一つになり変わっていく様子が本当に上手く描かれていて、スポーツが人々に与えてくれる感動とその大きな役目をあらためて感じてしまいました。ピナール家の人々が黒人のメイドも一緒に連れ立って応援にかけつける様子も嬉しくなってしまいます♪(^^)

『CHANGE』という言葉も出てきましたね。何かを変えるというのは本当に大変だけど、本作に描かれているような奇跡も時には起こるわけで、その根本に『赦しと信頼』があるというのはまさにヒューマンドラマの真髄ような気がしました。

キャストもモーガン・フリーマンはもちろんのこと、マット・デイモンもとても彼らしい役だったと思います。二人とも好きな俳優さんなので存分に堪能させていただきました。(^^)

その後の南アフリカは、マンデラ政権後、また難しい問題がたくさんあるようですが、人種も言語も多種多様な国をまとめる難しさを痛感します。アパルトヘイト後のスラム街の少年を描いた「ツォツィ」から数年、今はどのようになっているのでしょう。我々日本人はほぼ単一民族で言語も一つという国だけに、なかなかこのような複雑な国を理解するのは難しいかもしれませんね。日本の政治が今のような状態でもなんとか済んでいるのは、やっぱり平和なんでしょうね〜^^;

とにかく映画としては素直に感動できますよね。2時間15分、飽きることなく鑑賞できて後味もよい素敵な作品でした♪

《インビクタス》 ウィリアム・アーネスト・ヘンリー

私を覆う漆黒の夜
鉄格子にひそむ奈落の闇
どんな神であれ感謝する
我が負けざる魂<インビクタス>に

無残な状況においてさえ
私は ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ
血を流そうと決して頭は垂れまい

激しい怒りと涙の彼方には
恐ろしい死だけが迫る
だが 長きにわたる脅しを受けてなお
私は何ひとつ恐れはしない

門が いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私は我が運命の支配者
我が魂の指揮官なのだ

(パンフレットより)

原題:INVICTUS
上映時間:134分
製作国:アメリカ
公開情報:劇場公開(ワーナー)
初公開年月:2010/02/05
ジャンル:ドラマ/伝記/スポーツ

《コピー》
ひとつの願いが、
ほんとうに世界を変えた物語。

監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:モーガン・フリーマン、ティム・ムーア
原作:ジョン・カーリン
脚本:アンソニー・ペッカム
音楽:カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス

出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン、トニー・キゴロギ、パトリック・モフォケン

【解説】
 「チェンジリング」「グラン・トリノ」の巨匠クリント・イーストウッド監督が、アパルトヘイト(人種隔離政策)後の南アフリカで開催されたラグビーワールドカップを巡る感動の実話を映画化したヒューマン・ドラマ。アパルトヘイト撤廃後も人種間対立が残る中、国民が一つにまとまる大きな転機となった自国開催のラグビーW杯での奇跡の初優勝までの道のりを、ネルソン・マンデラ大統領と代表チーム・キャプテンを務めたフランソワ・ピナール選手との間に芽生える絆を軸に描き出す。
 1990年、アパルトヘイトに反対し27年間も投獄されていたネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)がついに釈放される。そして1994年、初めて全国民が参加した総選挙が実施され、ネルソン・マンデラは南アフリカ初の黒人大統領に就任する。しかしアパルトヘイト撤廃後も、白人と黒人の人種対立と経済格差は依然として解消されず、国家はいまだ分断状態にあった。マンデラ大統領にとって国民の統合こそが悲願であり、自ら寛容の精神で範を示し、国民に和解と融和を呼びかける。そして、翌95年に南アフリカで初開催されるラグビーW杯を国民融和の絶好のチャンスと捉える。彼は、長らく国際試合から閉め出され弱小化していた代表チームのキャプテン、フランソワ(マット・デイモン)を官邸に招き、国を一つにまとめるためにW杯での優勝が欠かせないと訴えかける。戸惑いつつも、大統領の不屈の信念に心打たれたフランソワは、やがて誰もが不可能と考えた優勝目指してチームを引っ張っていくのだが…。 (allcinemaより)

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★danceさん、あの詩は素晴らしいですよね。
またそれを座右の銘として心にずっと留めて行動できるマンデラは、やはり凄い人だと思いました。
TBありがとうございます〜♪

2010/2/25(木) 午後 11:34 choro

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★なぎさん、素直に感動できる作品でしたよね。
確かに登場人物が皆活かされてましたね〜やはりイーストウッドの力でしょうか。素敵な映画でしたよね!
TBありがとうございました〜♪

2010/2/25(木) 午後 11:37 choro

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2週間まえに観ました!!マンデラ元大統領の映画となれば絶対みようと思っていましたし、ラグビー好きだし本当に楽しめました!!
エンドロールで実際の試合のシーンとかも出るのもよかったし。
TBさせてください(・∀-)-★

2010/2/28(日) 午後 7:00 りりぃ

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こんばんは。
日本でも野球はWBC、サッカーはワールドカップ、先日のオリンピックではフィギュアスケートなど、一時的にせよ、スポーツは国を一つにまとめる力があると感じます。
ネルソン・マンデラがいかに偉大な人物であったかが良く分かる作品ですね〜モーガン・フリーマンははまり役だと思いました!
逞しい肉体を披露したマット・ディモンの演技も良かったです^^
TBさせてくださいね

2010/3/3(水) 午前 0:47 ディンドン

マンデラが大統領になった時、これからどうなるんだろうと、世界から注目されていた南アフリカ。
こんなことがあったとは知らなかった。。
27年も牢獄生活を送りながら、赦す心を持っているマンデラ。
彼の偉大さ。
それゆえ、彼が沢山の人々から支持されたのでしょうね。

2010/3/5(金) 午後 8:40 sei

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★りりぃさん、これは素直に感動できましたね〜
ラグビーのシーンも迫力あってよかったですね!
実話は説得力がありますね。
TBありがとうございました〜♪

2010/3/5(金) 午後 10:50 choro

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★でぃんどんさん、本当にそうですね。オリンピックやワールドカップ、WBCなどにわかファンになって応援しちゃいますもの(笑)。
いい映画でしたね〜気持ちよく観れました。
TBありがとうございます〜♪

2010/3/5(金) 午後 10:54 choro

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★seiさん、私はほとんど南アフリカのことは知らなかったので、映画で勉強しています。(^O^;
しかしマンデラという人は本当に大きな人ですね。多くの人から慕われたのも当然ですね。

2010/3/5(金) 午後 10:55 choro

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感動作であるだけでなくスポーツ物としても楽しめ、いろいろ見所のある作品に仕上がってますね。
こんな爽やかな作品になったのもちょっと意外でした。
老いてなお明るさを忘れないイーストウッドにも脱帽です。
TBさせてくださいね。

2010/3/7(日) 午前 9:28 木蓮

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見たい作品の一つです。記事読むとますます見たくなりました。

2010/3/12(金) 午後 11:06 [ syamon ]

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★もくれんさん、そうですね〜スポーツ映画としても楽しめますよね。
いつもの重さとは違い、爽快感のあるラストもまたよかったです。
素直に感動できる素敵な作品でしたね。
TBありがとうございました〜♪

2010/3/12(金) 午後 11:57 choro

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★kik*bru**sさん、これはいい映画でしたよ〜
誰もが素直に感動できる作品だと思いました♪

2010/3/12(金) 午後 11:58 choro

やはり、イーストウッドは外しません!!
モーガン・フリーマンのマンデラ大統領、マット・デイモンのラグビー主将、素晴らしかったです^^
アカデミー賞授賞式での、ティム・ロビンスの(モーガンに対する)スピーチもとっても良かった♪

2010/3/22(月) 午後 2:28 やっくん

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★やっくんさん、やっぱり魅せてくれますよね〜
実話だから素直に描かれていたと思いますが、キャストもよかったし安心して観れて温かな感動もありました。
オスカーの時のティムのスピーチもよかったよね!
TBありがとうございます〜♪

2010/3/27(土) 午後 6:07 choro

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最近上映された「マンデラの名もなき看守」も実話で投獄されていたマンデラを描いているのでセットで見るとより入り込めますね!
TBさせてください☆

2010/4/6(火) 午前 11:42 かず

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★かずさん、そそ、「マンデラの名もなき看守」を私も先に観ておいてよかったと思いました。(^^ゞ
両方ともいい映画でしたね〜♪
TBありがとうございました。

2010/4/14(水) 午後 9:48 choro

これはホントに上質な作品でしたね。
さすがと思わせる作りでした。TBさせていただきます!

2010/8/9(月) 午後 11:24 takutaku!

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★たくたくさん、そうですね〜素直に感動できる素敵な映画でした。
イーストウッドの作品は心に響きますよね。
TBありがとうございます♪

2010/8/12(木) 午後 8:22 choro

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いい映画でしたね〜!最近のイーストウッド作品は、ますます完成度が高くなってますよね。
モーガンの英語が大統領仕様になっていたのもニクい演出です。
トラバさせて下さい〜。

2010/11/8(月) 午前 0:58 大三元

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★大三元さん、本当にイーストウッドは益々完成度の高い作品を作り続けてますよね。
これはとても爽快感のある素敵な映画でした。
モーガンの英語、そうでしたか。。気づいてなかったわたし・・・(^O^;
とにかく嵌り役でしたね〜♪
TBありがとうございました。(^^)

2010/11/15(月) 午後 4:00 choro

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