全体表示

[ リスト ]

イメージ 1
 
 
出演:
ヘレン・ミレン (ソフィヤ・トルストイ)
クリストファー・プラマー (レフ・トルストイ)
ジェームズ・マカヴォイ (ワレンチン)
ポール・ジアマッティ (チェルトコフ)
アンヌ=マリー・ダフ (サーシャ・トルストイ)
ケリー・コンドン (マーシャ)
ジョン・セッションズ (ダシャン)
パトリック・ケネディ (セルゲンコ)
 
原題:THE LAST STATION
上映時間:112分
製作国:ドイツ/ロシア
公開情報:劇場公開(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)
初公開年月:2010/09/11
ジャンル:ドラマ/伝記
映倫:PG12

《コピー》
大作家と“世界三大悪妻”と名高い
妻ソフィヤとの知られざる愛の物語。

監督: マイケル・ホフマン
原作: ジェイ・パリーニ 『終着駅-トルストイ最後の旅-』(新潮文庫刊/旧題『終着駅 トルストイの死の謎』)
脚本: マイケル・ホフマン
衣装デザイン: モニカ・ジェイコブス
編集: パトリシア・ロンメル
音楽: セルゲイ・イェチェンコ

【解説とストーリー】
 『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などのロシアの文豪レフ・トルストイの晩年を映画化した伝記ドラマ。自らの財産をめぐってトルストイ主義者と呼ばれる信奉者たちと激しく対立していく妻ソフィヤに辟易しながらも、長年連れ添った夫婦ならではの決して一筋縄ではいかない愛の形を、秘書として新たに派遣されてきた理想主義の青年の視点からユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。出演はトルストイ役に「インサイダー」のクリストファー・プラマー、その妻ソフィヤに「クィーン」のヘレン・ミレン、そして若い秘書ワレンチンに「つぐない」のジェームズ・マカヴォイ。監督は「ソープディッシュ」「卒業の朝」のマイケル・ホフマン。
 ロシアの文豪レフ・トルストイの許には、彼の自然主義的思想を信奉するトルストイ主義者が集い、共同生活を送っていた。トルストイも彼らの活動を積極的に支援し、ついには“遺産は全てロシア国民のために使う”という新たな遺言への署名にも同意する。ところが、50年近くも連れ添い、夫を献身的に支えてきたソフィヤにとっては寝耳に水の話。家族のための遺産を手放してなるものかと、必死の行動に出る。それは、夫婦の間に深い溝を作ってしまう。そんな中、新たな個人秘書として憧れの文豪のもとにやって来た青年ワレンチン。少々世間知らずながら、その誠実さでトルストイ、ソフィヤ両方から信頼され、2人のありのままの姿に接していくことに。そうして、愛の理想を謳い上げるトルストイが抱えるままならない愛の現実に困惑してしまう。さらに、トルストイ主義者の奔放な女性マーシャに心奪われ、ますます理想と現実の狭間で混乱を深めていくワレンチンだったが…。(allcinemaより)
 
トルストイの名前はよく知っていても、作品はずいぶん前に映画で「戦争と平和」を観たくらいでしょうか。ロシアの作家に触れる機会はなかなかないんですよね。^^;

そんなトルストイと世界三大悪妻の一人とされた妻ソフィヤを中心に、トルストイの晩年を描いた本作ですが、とても興味深く観ることができました。トルストイの作品は硬そうなイメージですが、この映画はとても解かりやすく、ちょっぴりコミカルなところもあったり、家族愛やトルストイ主義に啓蒙される若者の目線や恋を通してのヒューマンドラマになっています。

とにかくヘレン・ミレンクリストファー・プラマーの演技が素晴らしい!とくに後半、自分の主義思想に共感する弟子たちと妻の板ばさみになったトルストイが82歳にして家出をする頃からの二人の演技には目が離せなくなりました。

それにしても、トルストイがこのような人であったとは驚きました。今まで全く知らなかったので無理もないのですが、自分の思想に共感する人たちがコミューンまで作っていたとは、やはり当時から同じ理想をめざす人々の共同生活というのはあったんですね。今の日本だと事件がらみの事も多くイメージがあまりよくありませんが、考えてみればキリストの12弟子だって同じですものね。

生前からロシアの中では文豪としてすでに大きな名声を馳せていたトルストイですが、彼がその著作権一切を放棄して国の財産にするという遺書を作成することを知った妻ソフィヤは、自分の13人の子ども達のためにも阻止しようとします。彼女は「戦争と平和」を6度も清書したというくらいですから(あの長編を6回なんて気が遠くなりそう〜^^;)、その作品はある意味夫と自分との共同作業によって完成されたと言ってもいいくらいですよね。ソフィヤは悪妻とされていますが、内助の功を発揮した妻から見れば、それも解からなくはなく、また夫を崇拝するトルストイ主義の若者達に多少の嫉妬を抱いていたのも納得です。

あまりに偉大な人の場合、本当に家族はその大切な人を社会に獲られてしまうような感じがするのではないかしら。私の知人に社会的地位の高かった父親が亡くなった時、葬儀一つとっても、葬儀委員長を置くような大掛かりなものになると、もう自分の手の届かないところで勝手に事が進んでしまい、家族で見送るという形は取れなくなってしまったと後で残念がっていた人がいました。まぁだからこそ最近は有名人でも密葬してからお別れの会をする人が増えているのかななどと思いますが、それと同じで、トルストイ夫人も夫がどんどん自分から離れて行ってしまうような気がして、あのようなヒステリーを上げたりしたのではないかと思います。まして実の娘までが自分を非難したら、母親としては哀しいですよね。

そしてまた、当事者であるトルストイ自身も、自分の思想をずっと理解して運動してくれている友人、チェルトコフと妻の間に入り悩む事になり、結局は家出をすることになってしまうんですね。確かに一番苦しかったのは本人自身かもしれませんね〜80も過ぎた老体にはとても辛いことだったと思います。

この映画ではそんなトルストイ夫妻に加えて、彼の秘書としてやってきたワレンチンという青年のことが並行して描かれています。ワレンチンもまた夫人とチェルトコフの間に入り、両方からスパイっぽい(笑)日記(メモ)を書くように頼まれたり、同じコミューンにいたマーシャと恋仲になったりと大変な日々を送ることになります。(他の人も何かとメモばっかりとるのは笑ってしまいましたが^^;)全編このワレンチンの目線で話が進む形になっていますが、彼はトルストイ夫妻の姿から、自分が本当に大切にしなくてはいけないものをみつけ、自分も成長していくわけですね。ただマーシャとの恋に関しては、決定的に惹かれた理由が私にはちょっと解かりにくかったです。もう少し二人が惹かれあう過程が具体的に描かれていたらよかったのですが。

50年も連れ添った夫婦のことは、本人たちにしかわからないことがたくさんあるわけで、最期の時にその連れ合いに合わせないのはあまりに理不尽な話です。何も言葉を交わさなくても、手をにぎっただけで分かり合えるのが長年苦労を共にしてきた夫婦ですから、欲を言えば、最期は夫婦二人にしてあげてもと思ったくらいでした。

立派になり過ぎるというのは、いろいろな犠牲も出てくるものですね〜
でも、トルストイもソフィヤも最期までお互いを愛していたに違いなく、とても素敵な夫婦愛の映画として私は鑑賞してしまいました。(^^ゞ

先に書いたように、ミレンとプラマーは秀逸ですし、ワレンチンを演じたジェームズ・マカヴォイも彼らしい優しさを出しています。敵役っぽいチェルトコフ役のポール・ジアマッティもこういう役は嵌りますね。2〜3日前に「サイドウェイ」を見直したばかりだったので、ちょっと可笑しかったけれど。^^;

そうそう、トルストイの娘を演じたアンヌ=マリー・ダフ はマカヴォイ君の実際の奥さまだそうですね。9歳も年上の姉さん女房とは恐れ入りました(笑)。でも知的で素敵な女優さんですね。

プラマーとジアマッティ以外はほとんどが英国人俳優で言語も英語でしたが、キャストは豪華だし、ロケーションも美しく、トルストイのことがほんの少しでも知れて、見応えのある作品でした。ロシアの社会的背景を知っていればより楽しめるでしょうね。

しかしPCのキーボードではなく、日記から手紙から全て手書きというのはやっぱりいいですね〜やっぱりそれらは本当は手書きがいいですね。人に見られる心配もあるけれど(笑)、その時の心情で字体も変わるだろうし、またブログ以外の日記はノートに書くようにしようかしら。。。(^^ゞ

閉じる コメント(30)

顔アイコン

私もトルストイとソフィアのことについては知らなかったので
こんな生活だったのかと驚きました。
崇拝されるのはいいけれど、けっこう辛いものだったのでしょうね。
ソフィアはちょっと行きすぎな面もあったけれど、でもひとりの女性として共感できました。
TBさせてくださいね。

2010/9/21(火) 午後 10:55 car*ou*he*ak

顔アイコン

★カルちゃん、立派になるのもなかなか大変ですよね〜^^;
そそ、ソフィヤは女性なら誰もが抱く考えをストレートに出したって感じでしたね。
しかしトルストイの人となりが少しでもわかってよかったです。(^^)
TBありがとうございました♪

2010/9/22(水) 午後 10:46 choro

ソフィアに肩入れして観てしまいました。
悪妻と言われてたけど私にはごく普通に見えました。
所詮夫婦のことなんて他人から見たら理解出来ないことが殆どですからね(笑)
それにしてもジェームズ・マカヴォとアンヌ=マリー・ダフが実際の夫婦だったとは驚きました。
TBさせて下さいね♪

2010/9/23(木) 午後 9:37 marr

そうですよね。50年も連れ添ったのにあのラストはないって私も思いました。社会的地位って家族には寂しいものですね。
ロシアのロケーションとっても素敵でした。
TBお願いいたします。

2010/9/23(木) 午後 9:47 ひかり

顔アイコン

★marrさん、ソフィヤの言い分も解かりますよね。^^;
確かに夫婦のことは夫婦にしかわからないわけで、他人があそこまでとやかく言うのもなんだな〜と思いました。
マカヴォイ君の奥さまがあんなに年上の方とは私もびっくりです(笑)。
TBありがとうございました〜♪

2010/9/26(日) 午後 4:25 choro

顔アイコン

★ひかりさん、配偶者があまりに立派な人物になってしまうというのは寂しいかもしれませんね。
トルストイ自身も悩んでいたことでしょう。
文豪の晩年の伝記、面白く見れました。
TBありがとうございます〜♪

2010/9/26(日) 午後 4:26 choro

トルストイなんて、偉大すぎて、私生活については、まるで知りませんでしたが、こんな人だったのね〜。
偉大なだけではなくて、やはり人間としていろいろな悩みも抱えていたなんて、当たり前のことだけど、なんだかトルストイが身近に感じられました(^^)
マカヴォイ君の奥さんが、サーシャを演じた人だって、初めて知りました!!9歳も年上なの??びっくり!!(^^)

2010/9/30(木) 午後 5:07 kuu

顔アイコン

トルストイは「復活」で何度も足踏みしてしまい、結局一冊も読み終えていません。だから、新鮮な気持ちで観ることが出来ました。
俳優がみんな素晴らしかったですね。
TBお願いします。

2010/9/30(木) 午後 8:51 オネム

顔アイコン

★kuuさん、ホント、偉大すぎて(笑)私も全くと言っていいほど知りませんでした。^^;
しかし何もかもが上手くいくということはないですよね。生きていくのは大変!(笑)
マカヴォイ君の奥方、9歳年上とは驚きますよね〜
TBありがとうございました♪

2010/10/1(金) 午後 4:36 choro

顔アイコン

★オネムさん、どうもロシア人作家の作品ってとっつきにくくて、なかなか手が出せません。(^O^;
しかしこの映画はキャストもよかったし、見応えがありましたね〜
観れてよかったです。
TBありがとうございました♪

2010/10/1(金) 午後 4:37 choro

顔アイコン

こちらでは、やっと上映開始されました〜!!!
私も、トルストイのことは、全く知らないのですけど(^^;、夫婦愛を描いた素晴らしい作品だったと思います♪
途中で、何度もくすくす笑えるシーンもあり、ユーモアもあって楽しめました(^^)
主演のふたりはもちろんですが、ジェームズ・マカヴォイが好演していましたね。奥様の話は、初めて知りました〜(@@)
TBお願いします☆

2010/10/27(水) 午後 9:03 やっくるママ

顔アイコン

★やっくるママさん、いい映画でしたよね〜
そそ、ユーモアもあって、観やすい作品でした。
キャストもよかったですね!見応えがありました。
TBありがとうございました〜♪

2010/10/29(金) 午後 11:14 choro

アバター

こちらでは今頃公開されております。
ミニシアターですが、満席の回も多いようで、静岡ではこの映画は賑わっております。
トルストイの作品もその思想も知りませんでしたが、映画は興味深く観ることができました。
長い夫婦生活のことは、二人にしか解らないのでしょうね。
周囲がどう思おうと、二人は愛し合っていたと感じました。

2011/1/6(木) 午後 11:23 出木杉のびた

顔アイコン

★のびたさん、最近はミニシアター系は人気ですね。上映館が少ないから余計に込み合うのでしょう。
私もトルストイについてはほとんど知りませんでしたが、面白く見れました。
夫婦のことはやはり本人たちにしかわかりませんよね〜(笑)
TBありがとうございました♪

2011/1/12(水) 午後 5:11 choro

トルストイは全然知らないんですけど、ひと組の夫婦の在り方を描いた作品として興味深く観ました。
それぞれの気持ちがよく伝わってきました。
ヘレン・ミレンが素晴らしかったです。
TBさせてくださいね☆

2011/4/29(金) 午後 8:35 なぎ

顔アイコン

★なぎさん、私もそうでしたが、この映画は面白かったですね。
夫婦のことは夫婦にしかわからないというのは本当だと思いました。^^;
ヘレン・ミレンはすばらしかったです♪
TBありがとうございました。

2011/5/2(月) 午後 9:26 choro

Choroさん こちらにもお邪魔します。
『瞳の奥の秘密』と二本立てで鑑賞しました。
どちらも絶対観たかった作品ですが、まとまってとなると集中して二本というハードなものでした。
こういう見方をすると、どちらかが印象希薄になって失敗した!と
思った経験が有るのですが、今回はそれが全く有りませんでした。
(順番は『瞳の奥の秘密』が先)
どなたも思われたでしょうが、最晩年の破局って辛過ぎますね。
若い頃ハードなケンカをしたけど共白髪になって穏やかに・・・なら
良かったのに。私も二人は最後まで愛はあったと思っています。
最後のアスターポヴァ駅での出来事が、当時のマスコミが撮影している実写フィルムをTVで見たのですが、中に入れてもらえずソフィアが外から窓を覗き込んでウロウロしているのがすごく気の毒で、愛してるからこそ心配でたまらないという様子でした。
TB&ポチいたします☆

2011/5/11(水) 午後 4:51 風森湛

顔アイコン

★しずかさん、この2本連続鑑賞は見応えがあるだけに結構なボリュームですね。(^^)
あの文豪トルストイの晩年がこんなに大変なものだったとは驚きますよね。
いろいろなことを周りが言ったり憶測したりしても、結局は本人たちにしかわからないのが夫婦なんだと思います。
難しいですよね。
TB&ポチまでありがとうございました♪

2011/5/12(木) 午前 10:10 choro

アバター

トルストイのことも良く知らなかったので、最初はちょっと戸惑ったんですけど、分かりやすい映画だったと思います。
ホント、ノミネートされた2人は流石で良かったですね。
え〜、あの人がマカヴォイ君の奥さんなんですね。
時々見かける気もするんですけど、知りませんでした(^_^;)
TBさせてくださいね。

2012/4/2(月) 午前 8:19 木蓮

顔アイコン

★もくれんさん、そそ、わかりやすくてよかったですね。
私もマカヴォイ君の奥さま、初めて知りました。しかしメチャ年上女房なのね。^^;びっくりですが、マカヴォイ君らしいかも。(笑)
映画はキャストが巧くて面白かったですね。
TBありがとうございました♪

2012/4/12(木) 午後 8:13 choro

開く トラックバック(12)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事