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「シングルマン」(2009)

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これ、アメリカ映画なんですね。ちょっと哲学的な感じがヨーロッパ風で独特の感覚を持つ作品だと思いました。決して派手ではないのに、お洒落でとても洗練された作品なんですよね。さすがにファッションデザイナーの監督です♪

コリン・ファースがオスカーにノミネートされた作品ということで注目でしたが、内容も深いものがあり、人間の孤独と愛が、ある意味サラリとシンプルに、またほろ苦く描かれた素敵な作品ですね。

1962年が舞台になっていますが、ファッションや車のデザインなども時代を感じさせます。今と違ってゲイであることはカミングアウトできなかったろうし、主人公のジョージは交通事故で亡くなった恋人ジムの葬儀に出席することも許されません。

そんなジョージがどれだけジムを愛していたのか、ジムを失って自分も後を追う準備をする様子で、そのことが痛いほど伝わってきます。そんな失意と哀しみのどん底であっても、英国人気質の几帳面さや、紳士的な身のこなしを崩さないジョージの様子は、ちょっとコミカルでもあり、当時のアメリカにおける英国人の姿がよく表されているんですよね。

孤独に耐えかねて恋人のもとへ旅立とうとしているジョージに待ったをかけるように、なぜかいつも関わる女性の元恋人のチャーリーや、大学で彼の講義を受けている学生のケニーもまた、現在の自分に孤独を感じ、これからの人生をどうすればよいのか模索している人間なんですね。

ミドルエイジ・クライシス(中年期の精神的危機)について監督のインタビューでも語られていましたが、確かに人生の折り返し地点を過ぎた頃、人はいろいろなことを考える時があります。そんな時期に最愛の人を失ったら、その喪失感はやはり大きく、ジョージやチャーリーのようになることもあるでしょう。この映画はその世代に近い人が観ると、より感じるものが大きいかもしれませんね。

しかしキャストの演技がいいですね〜コリン・ファースは比較的淡々とした演技をする人のイメージだったのですが、この映画での顔のアップの長回しのシーンなど、ものすごい感情を爆発させるのではなく、その繊細な心の表現が本当に上手いです。ジムとの日々を時折思い出しては余計に哀しみが募って行く微妙な表情など、オスカーノミネートに相応しい演技でしたね。

チャーリー役のジュリアン・ムーアもいつもとは別人のようです。孤独感からか、年甲斐もないような厚化粧とファッションは一瞬誰かと思うほどでしたが、せつないくらい寂しそうでした。

でも、人の運命って皮肉ですね。自分で計画した通りにはいかないのが人生とわかっていても、何かしら操作したりもがいたりするのが人間。やはり運命には逆らえないわけだから、本当は自然体でいられれば一番いいのでしょうね。
 
 
ところで、ゲイ役のコリン・ファースで思い出しましたが、「ドリアン・グレイ」はどうなっちゃったのでしょうねぇ。。日本での公開はないのかしら?残念だわ。^^;
 
原題:A SINGLE MAN
上映時間 :101分
製作国 :アメリカ
公開情報 :劇場公開(ギャガ)
初公開年月: 2010/10/02
ジャンル :ドラマ

《コピー》
愛する者を失った人生に、
意味はあるのか。

監督: トム・フォード
原作: クリストファー・イシャーウッド
脚本: トム・フォード、デヴィッド・スケアス
衣装デザイン: アリアンヌ・フィリップス
音楽: アベル・コジェニオウスキ

出演:
コリン・ファース (ジョージ)
ジュリアン・ムーア (チャーリー)
マシュー・グード (ジム)
ニコラス・ホルト (ケニー)
ジョン・コルタハレナ (カルロス)

【解説とストーリー】
 グッチやイヴ・サンローランでの活躍などで知られるファッション界を代表するデザイナー、トム・フォードが、自身念願の映画監督デビューを飾ったヒューマン・ドラマ。クリストファー・イシャーウッドの原作に監督自身の体験も織り込み、愛する者を失い絶望の中で自らも死を決意した男が送る運命の一日を美しい映像で丁寧に綴ってゆく。主演は「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース。共演に「ブラインドネス」のジュリアン・ムーア。
 1962年、ロサンゼルス。大学教授のジョージは、16年間共に暮らしたパートナー、ジムを交通事故でなくして以来、8ヶ月に渡り悲嘆に暮れていた。そして今日、その悲しみを断ち切り、人生に終止符を打とうと決意する。身の回りを整理し、最期を迎える準備を進めていくジョージだったが、大学ではめずらしく自らの信条を熱く語り、ウンザリしていた隣家の少女との会話に喜びを感じ、かつての恋人で今は親友の女性チャーリーと思い出を語らい合うなど、その日は些細な出来事がいつもと少し違って見えるのだった。そして一日の終わりを迎えようとしていたジョージだったが、そんな彼の前に教え子のケニーが現われ…。(allcinemaより)

閉じる コメント(32)

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★ニックハイさん、はじめまして♪
いつもいらしてくださっているんですか。ありがとうございます。そんな風に言っていただけて光栄です。(*^_^*)
これは好みはあるかもしれませんが、ちょっと面白い雰囲気の映画でした。私は好きな作品です♪

2010/10/12(火) 午前 9:49 choro

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★じゅりさん、ですよね〜アメリカ映画と知らずに観たので、てっきりイギリス映画かな〜などと思ってしまいました。^^;
雰囲気や衣装、セットなでがお洒落な感じですよね。やはりトム・フォード監督のセンスかな。
コリンはさすがの演技でした。よかった〜〜♪
TBありがとうございます♪

2010/10/12(火) 午前 9:50 choro

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はじめまして。
時々お邪魔させていただいています。

コリン・ファースってまったくタイプじゃないし「どうかな、、」と思いつつ観にいったのですがものすごくよかったです。

なにしろ映像がめちゃくちゃきれい♪
インテリアも素敵だしファッションもおしゃれー。

コリン・ファースがこんなに素敵な人だったなんて、、、。
演技もとてもよかったし、こんなに上手な俳優さんだったなんて。

ゾクゾクするような美形男子の視線が忘れられません。

2010/10/14(木) 午後 3:36 [ オリーブ ]

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★オリーブさん、はじめまして♪コメントありがとうございます。
これまでもいらしてくださっていたとのこと、重ねて御礼申し上げます。(^^)
コリン・ファースはすっごい二枚目とかじゃないけれど、独特の雰囲気を持った人ですよね〜
最近はずいぶんおじさんになっちゃったな〜と思っていましたが(笑)、この映画の演技は本当によかったです。主人公の苦悩がよく伝わりましたよね。
映画全体もお洒落な感じで素敵でした。
他の共演者もよかったですよね!

2010/10/15(金) 午後 8:34 choro

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どっぷりと浸って帰って来ました。
映像で語るところが多いので私好みかもしれません。
そうそう。<その世代に近い人が観ると
これもあるかもしれませんね。
コリンの演技は深くて抑え気味で・・でもとても伝わって
くるものがありました。
TBさせてくださいね。

2010/10/17(日) 午前 9:51 car*ou*he*ak

確かに、この世代で大切な人を失うと喪失感確かに強いかもですね。
ただ運命は皮肉なもので・・・
ほんとハリウッドの作品とは思えない映像美でした。
TBお願いします。

2010/10/17(日) 午後 5:22 ひかり

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★カルちゃん、ある程度の年齢の人間だといろいろと考えてしまいますよね。^^;
しかしお洒落で綺麗な映画でしたね〜
コリンの演技もさすがでした。
TBありがとうございます〜♪

2010/10/20(水) 午後 10:22 choro

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★ひかりさん、そうですよね。長く信頼し合って共に生きてきた人が突然いなくなるさびしさは計り知れません。
そそ、運命は皮肉です。だからこそ、自然体で生きないといけないのかな。^^;
TBありがとうございました♪

2010/10/20(水) 午後 10:23 choro

コリン・ファースの上質な演技は映像にも出てましたね。
静かながら余韻が残る作品でした。
TBさせて下さいね♪

2010/11/7(日) 午後 11:04 marr

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★marrさん、この映画のコリンはよかったですね〜
そうそう、余韻の残る映画でした。
ヨーロッパ映画っぽいですよね。
TBありがとうございました♪

2010/11/14(日) 午後 9:04 choro

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またちょっと前の作品にすみません。何せ静岡は田舎なので公開も遅れてしまうのです(汗)。でもこの作品は観られて良かったです。
ファッション・デザイナーが映画を撮るというのも異色ですが、その映像表現には驚かされました。
内容も本当に切なかったです。
役者さんもそれぞれに良かったと思いました。

2011/1/12(水) 午後 10:53 出木杉のびた

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★のびたさん、いえいえ、まだ全国で公開中ですよね?コメ&TBありがとうございます♪
ちょっと他とは違う映像はやはりファッションデザイナーというアーティストだからでしょうか。内容にもマッチしていて見事でしたね。
静かでいて芯のあるヨーロッパ的な描き方が印象的でした。

2011/1/17(月) 午後 3:19 choro

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難しい映画でした。で、何が言いたかったの?

2011/3/10(木) 午後 11:06 mossan

たった一日の出来事を描いているのに、濃厚で、雰囲気があって、
感じることの多い作品でした。
映像も素敵でしたし♪
愛する人を失った哀しみを抱いたままあの最後・・、切ないですね。
TB,させて下さい☆

2011/3/30(水) 午後 4:44 A☆co

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★もっさんさん、ちょっと哲学的なので抽象的に感じるかもしれませんね〜
TBありがとうございました♪

2011/4/2(土) 午後 2:31 choro

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★Acoさん、感覚に問いかけるようなタイプの作品かもしれませんね。
とておお洒落で素敵な映像とキャストの演技が見応えありました。(^^)
TBありがとうございます♪

2011/4/2(土) 午後 2:32 choro

監督さんがデザイナーだと後で知ったんですが、さすがに細部にまでこだわった映像だなと感じました。
でも、それでもやっぱりコリン・ファースの力は大きかったかな♪
TBさせてくださいね☆

2011/8/8(月) 午前 11:00 なぎ

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★なぎさん、そうですね〜繊細でこだわりのある映像でした。
コリンはこのような役がよく合いますね。さすがでした。
TBありがとうございます♪

2011/8/10(水) 午後 3:25 choro

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この映画の後に『ソウルキッチン』を見て、そちらの方を先にレヴューを書いたのですが、今でもこの映画の余韻は残ってます。
アップが多いシーンで見事に感情を表現してましたね。
久しぶりにコリンが綺麗だと思いました!
TBさせてくださいね。

2012/2/7(火) 午後 10:53 木蓮

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★もくれんさん、これは独特の雰囲気の映画でしたね。
やはりコリンならではの静かな感情の表現が素晴らしかったですね。
綺麗な作品でした。
TBありがとうございます♪

2012/2/10(金) 午後 8:50 choro

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