全体表示

[ リスト ]

イメージ 1
 
クリスマスの映画はなぜこんなに心が温かくなるのでしょう。 家族のことを思い出し思わず劇場からの帰路でプレゼントを買いたくなっちゃうような気持ちにさせられます(笑)。

クリスマスシーズンの群像劇でまず思い出すのは、やはり英国の「ラブ・アクチュアリー」。超豪華なキャストに笑いあり涙ありの温かなエピソードがてんこ盛りで、今もこの時期には人気を誇る名作ですね。

そんな「ラブ・アク」の明るさとは全く違う雰囲気を持つのが今回観たノルウェーを舞台にした本作でしょうか。もちろん観終わった後に心が温かくなることには違いないのですが、その描き方は北欧らしく静かで淡々としていて、決してハッピーだけでは終わらないせつなさもあって・・・だけど心に残るエピソードばかりのこの時期に観たい作品でした。

よくある他の群像劇との違いは、必ずしもドラマティックにラストで全てのエピソードが繋がるというわけではありません。もちろんリンクするところもありますが、観ようによっては「ニューヨーク・アイラブユー」のようなオムニバス風でもあり、かと言って個々のエピソードがまとめて描かれるのではなく、ランダムに跳びながら話が進むという感じですね。前半は登場人物とその背景がわからないので、必死に集中して観てしまいました。^^;

しかし百人いたら百人のクリスマスがあり、それぞれ悩み、苦しみ、怒り、また喜び、安堵して過ごしているわけで、ドラマティックではないかもしれないけれど、必ず登場人物の誰かには感情移入できるのではないかと思います。

冒頭の、クリスマスシーズンなのに外で銃声が聞こえ、親子が高いところから狙われるのは一体どこでなぜそういうことがあるのか、それは明かされぬまま全く違う登場人物のエピソードに移りますが、その謎が明かされるのは最後なので、ちょっぴりミステリアスな雰囲気も味わえました。

別れた妻の元にいる子どもに内緒で会いに行く父親や、イヴでも仕事が忙しく妻とクリスマスを祝えない医師、不倫の相手に裏切られる形の女性、ホームレスのような生活をしながら昔の恋人に偶然会う中年男性、コソボで対立しているアルバニア人とセルビア人のカップルの出産、2階から家具を運んだりアイロンかけをしたり何かの準備をしている老人、イスラム教なのでクリスマスは祝わないと言う先輩の女の子に「うちもだ」と嘘をついてしまい一緒に聖夜の星空を観察する男の子・・・

それぞれ全く違うイヴを迎えながらも、共通するのは「家(故郷)に帰る」ということ。日本のお正月と同じように、欧米ではやはりクリスマスは家族と共に過ごす人が多いと思いますが、それが叶う幸せを感じるのがクリスマスとも言えますよね。特にウルウルきたのは、出産に立ち会った医師が、新生児を抱く喜びを泣いて喜ぶ若夫婦を見るところでしょうか。その後の彼の行動がその気持ちを表していていましたよね。ホームレスの男性の最後も驚きましたが、彼にとっては望みが叶ったわけで幸せな結末だったのではと思いました。

エンドロールで「家にかえりたい・・」と歌われるのも、より家族への思いを募らせてくれますね。登場人物は皆が皆ありきたりの幸せな結末ではないのだけど、それなりにそれぞれがクリスマスの日に心にけじめをつけたり、あらたな幸せを感じたりするのは、やはり観ている者も温かな気持ちにさせられます。

雪を踏みしめる音が印象に残りますね。ラストのオーロラもとても綺麗で北欧らしさを感じました。
 
決して派手さはないけれど、一般人の生活は地味なもの・・・そんな中に感じられるささやかな幸せだからこそよりほっこりとした気持ちになれるような気がします。そして、我々日本人は今年は例年以上に特別な思いを持つ方が多いでしょうね。
 
じんわりと感動できるのはさすが「キッチン・ストーリー」の監督さんでした。
 
原題:HJEM TIL JUL
英題:HOME FOR CHRISTMAS
上映時間 :85分
製作国 :ノルウェー/ドイツ/スウェーデン
公開情報 :劇場公開(ロングライド)
初公開年月 :2011/12/03
ジャンル: ドラマ
映倫 :R15+

《コピー》
おうちへ帰ろう!

監督・製作・脚本: ベント・ハーメル
原作: レヴィ・ヘンリクセン
撮影: ジョン・クリスティアン・ローゼンルンド
音楽: ヨン・エリク・カーダ

出演:
トロンド・ファウサ・アウルヴォーグ (パウル)
クリスティーネ・ルイ・シュレッテバッケン (トネ)
フリチョフ・ソーハイム (クヌート)
セシル・モスリ (エリサ)
サラ・ビントゥ・サコール (ビントゥ)
モッテン・イルセン・リースネス (トマス)
ニーナ・アンドレセン=ボールド (カリン)
トマス・ノールシュトローム (クリステン)
ライダル・ソーレンセン (ヨルダン)
イングン・ベアテ・オイエン (ヨハンヌ)

【解説】
 「キッチン・ストーリー」「ホルテンさんのはじめての冒険」のベント・ハーメル監督がクリスマスの夜を迎えたノルウェーの小さな町を舞台に贈るヒューマン群像ストーリー。レヴィ・ヘンリクセンの短編集を基に、様々な悩みや問題を抱えた人々が聖夜に織りなす悲喜こもごもの物語を、複数のエピソードを並行して綴る構成で描く。
 イブを迎えたノルウェーの小さな町。結婚生活が破綻し妻に追い出されたパウルは、我が子に会いたい一心でサンタクロースに変装すると、妻の新しい恋人のふりをして我が家に入り込む。パウルの友人で医師クヌートは、コソボ出身のカップルの出産を手伝わされる。そして、故郷から逃れてきた彼らの過酷な状況に胸を痛める。少年トマスは、ご馳走を囲む家族よりも、クリスマスを祝わないイスラム教徒の女の子ビントゥとの時間を楽しむ。クリスマスだというのに故郷に帰る電車賃もないヨルダン。今年も孤独な聖夜になることを覚悟するが…。(allcinemaより)

閉じる コメント(10)

この作品は今はヒューマントラストシネマ有楽町だけしか上映されていないんですよね?結構貴重ですね。Choroさんの記事観るとやっぱり観たくなって来ましたよ。

2011/12/7(水) 午後 11:58 麺達郎

観たいですが、公開がありません^^;
こういう映画はレンタルだと時期外れになっちゃいますからね…。
残念!!
キャストは全く知りませんが、楽しみにしてます♪

2011/12/8(木) 午後 9:44 れじみ

あ〜これ観たいんですよ〜
ベント・ハーメル作品って、素朴だけどとっても温かいですもんね^^
これもやっぱり良さそうですね。観たい〜

2011/12/11(日) 午後 10:46 じゅり

顔アイコン

★麺達郎さん、そうなんですよ〜これ単館なんですよね。
私も無理やり日比谷の映画館とはしごして観ちゃいました。^^;
サービスデーのせいもあり結構混んでましたよ〜
このシーズンにはやはり一本はこの手の作品を観たくなりますね!

2011/12/12(月) 午後 8:59 choro

顔アイコン

★れじみさん、これは東京でも単館だし、季節モノなのでDVDスルーのところが多いかもしれません。
北欧の映画はキャストも知られてないしね。^^;
でもいい映画でしたよ。DVDになったら是非!

2011/12/12(月) 午後 9:00 choro

顔アイコン

★じゅりさん、地味だけど心に温かさの残る作品を撮る監督ですよね。
クリスマス映画はハートウォーミングな作品が多いので、安心して観れますね!

2011/12/12(月) 午後 9:01 choro

あ〜やっぱり良さそう!実は地元でするのですが何と2月の上映って〜それでいいのでしょうか?
今観ようかどうかめっちゃ悩んでいるところです。

2011/12/12(月) 午後 10:40 ひかり

アバター

ベント・ハーメル監督らしいあったかいクリスマス映画でしたね。
エンドロールに流れる主題歌も余韻にひたれて素敵でした。
TBさせてもらいますね。

2011/12/17(土) 午後 7:20 くみょん

顔アイコン

★ひかりさん、あらら〜2月ですか。こういう季節ものはその期間にやって欲しいですよね〜
でも、いい映画でしたよ。やっぱり観るなら今が一番なのでしょうけど。。。^^;

2011/12/21(水) 午後 6:03 choro

顔アイコン

★くみょんさん、ホント、温かい素敵な映画でしたね〜♪
エンドロールの曲もよかったですね。
この時期に観れて正解でした。(^^)
TBありがとうございます♪

2011/12/21(水) 午後 6:11 choro

開く トラックバック(1)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事