choroねえさんの「シネマ・ノート」

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「風立ちぬ」(2013)

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観てよかったです♪

映画は賛否があるようで、最初は私も特別飛行機に興味があるわけではないし、病気モノは苦手だし、DVDスルーにしてもいいかな〜と観るのをためらっていたのですが、先週、たまたまレディースデーの日、他の映画と続けて観るのに時間がピッタリだったので、結局劇場鑑賞してしまいました。^^;

確かに好みは分かれるかもしれないけれど、この鑑賞後の不思議な余韻はさすがに宮崎駿さんと言ったところでしょうか。本編を観ている最中も、戦争中の暗い時代背景の話なのに、なぜか温かな気持ちになり、言葉では上手く言い表せない胸がキュンとなるような感動を覚えました。

恥ずかしながら、堀辰雄の「風立ちぬ」も題名しか知らないし、ゼロ戦を作った堀越二郎のことも全く知りませんでしたが、「風立ちぬ」に出てくるサナトリウムの話と飛行機作りに青春を賭けた堀越の生き方、そして、大切な人をたくさん亡くす事になった戦争であったけれど、敗戦後の日本の希望を感じるラストに続くストーリーのまとめ方はとても上手くできているなと思います。

単なる堀越の伝記というのではなく、フィクションを多々まじえながらの展開、予想していなかったファンタスティックなシーンの挿入など、いかにも宮崎さんらしいアニメになっていますよね。確かに子ども向けのファンタジーアニメとは違うけれど、今の日本人に向けての宮崎さんからのメッセージや希望を感じました。子どもにはわかりにくいと思いますが、少し成長してからぜひとも観て欲しい作品です。

これは、たまたま関東大震災の起きる大正から第二次大戦までが背景となり、その時代にいかに西洋に追いつく飛行機が作れるか日々研究を重ねる青年を主人公として、彼の夢と愛を描いた作品だと思うのですが、人が一途に一つことに専念する姿を見るのは力をもらえますね。それに加えて病気の恋人(のちの妻)への愛や、仕事に対する情熱などは、現代人と変わるところはなく、むしろこの時代だからこそ純粋にそれらが描きやすかったのかなとも思います。

すべてがアナログな時代が少し羨ましくもあり、何をするにも時間はかかるけれど、美しい自然に囲まれた景色や、劇中朗読される西條八十の訳詩による「風」の詩が本当にきれいで心に響きますね。キャッチコピーの「生きねば」というのはどの時代にも通ずる言葉で、苦しい事があっても生きなければならないのは、残された者は残念ながら先に逝ってしまったものに対する使命なのだと思います。

そう思うと、自分だけかもしれませんが、なぜ今、宮崎さんがこの映画を作ったのかがおのずとわかってくるような気がしました。

声優さんについてもエヴァンの庵野さんの声のこととかいろいろと言われていますが、最初は私もちょっと違和感があったものの、段々二郎にはよく合っているのではと思うようになりました。淡々とした感じが彼の性格や作品の雰囲気にピッタリだと思います。菜穂子の美織ちゃんも言われないとわからないくらい落ち着いた声でよかったですね〜

他のキャストも凄く豪華だったんですね。というのも他の声優陣は観た後から知ったんですよ〜(笑)大竹さんや國村さんとかはわかったのですが、後の方は「そうだったんだ〜」と思うほど自然で、全く違和感はありませんでした。知るともう一度観たくなりますね。^^;

エンドロールで流れる「ひこうき雲」を聴いていたら、じんわりと涙が出てしまいました。まるで、この歌にあてがき(というのかな)されたような内容の映画でしたね〜映画を観るまでは、「また、ユーミンの曲が使われるんだな〜」と単純に思っていただけでしたが、観終わってから聴くと、本当にこの映画のために作られた曲のようで、あまりに嵌っているのにびっくり!我々世代だとあのファーストアルバムを聴いていた頃がまた思い出されるので、余計に感傷深くなるのかもしれませんね。

先にも書いたように、これは観る人によって感じ方が違うのは仕方ないと思いますが、個人的にはジブリの中でも好きな作品になりました。(^^)

上映時間:126分
公開情報:劇場公開(東宝)
初公開年月:2013/07/20
ジャンル :ドラマ/ロマンス/青春
映倫:G

《コピー》
生きねば。

監督・原作・脚本:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
作画監督:高坂希太郎
動画検査:舘野仁美
美術監督:武重洋二
色彩設計:保田道世
撮影監督:奥井敦
編集:瀬山武司
音楽:久石譲
音響演出:笠松広司
主題歌:荒井由実 『ひこうき雲』
アフレコ演出:木村絵理子
制作:星野康二 スタジオジブリ
整音:笠松広司

声の出演:
庵野秀明・・・堀越二郎
瀧本美織・・・里見菜穂子
西島秀俊・・・本庄季郎
西村雅彦・・・黒川
スティーブン・アルパート・・・カストルプ
風間杜夫・・・里見
竹下景子・・・二郎の母
志田未来・・・堀越加代
國村隼・・・服部
大竹しのぶ・・・黒川夫人
野村萬斎・・・カプローニ

【解説とストーリー】
宮崎駿が月刊模型雑誌『モデルグラフィックス』に連載していた漫画を自らアニメ映画化。零戦こと零式艦上戦闘機の設計者として知られる堀越二郎の半生をモチーフに、同時代の作家・堀辰雄の小説『風立ちぬ』のエピソードを盛り込みつつ、戦争という激動の時代の中で様々な矛盾を抱えながらも飛行機という自らの夢と欲望に真摯に生きた一人の青年技術者の人生を、リアリズムの中にも大胆な省略や夢と現実を行き来する自在な語り口で描き出す。声の出演は、主人公・堀越二郎役に「ヱヴァンゲリヲン」シリーズの監督でこれが声優初挑戦の庵野秀明、ヒロインの里見菜穂子役にTV「てっぱん」の瀧本美織。
少年時代に夢の中で憧れのカプローニ伯爵と出会い、飛行機の設計士になることを決意した堀越二郎。1923年、東京帝国大学に進学するため上京した彼は、列車の中で里見菜穂子と出会い心惹かれる。そしてその移動中に関東大震災に遭遇、混乱の中で菜穂子とお供のお絹を助ける。卒業後、晴れて三菱内燃機株式会社への入社を果たした二郎は、念願の設計士としての道を歩み始める。しかし視察したドイツのユンカース社で技術力の差を痛感し、設計主務者に選ばれた七試艦上戦闘機のテスト飛行も失敗に終わる。1933年夏、失意の中で軽井沢を訪れた二郎は、そこで菜穂子と運命の再会を果たす。(allcinemaより)

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風立ちぬ、、素敵な作品だったと思います。なんだか心が清らかになったような気がしました。こちらの解説など読ませていただき、感性の豊かさと知識の多さにびっくりしました。 あちこち読ませていただきました。ナイス 大阪の☆

2013/8/30(金) 午前 1:07 星 降る子 返信する

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★星降る子さん、はじめまして♪コメントありがとうございます。
そうなんですよね。とても心が表れるような余韻が残る作品でした。
しょうもない映画感想ばかりですが、読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。

2013/8/31(土) 午後 9:46 choro 返信する

こちらもいい映画でしたねv
仰るように、アナログ時代が妙に懐かしくもあり…
堀辰雄の小説と堀越二郎の半生が巧く融合してましたv
最初、昔の映画「風立ちぬ」知ってるせいか、違うものなんだ(@_@;)!だったけど。
ホントに、大人のアニメとは思いますが、今の子たちにもいずれ見てほしいですね。
見終わった後、爽やかな気分になれる映画でもありました。
TBさせて下さいませ<(_ _)>

2013/8/31(土) 午後 10:26 ふぇい 返信する

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★ふぇいさんの感想を拝見して全く同感でした。(^^)
素敵な映画でしたよね。今でもその余韻がまだ残っています。やはり宮崎さんって凄いな〜と思ってしまいました。(笑)
TBありがとうございます。

2013/9/1(日) 午前 9:57 choro 返信する

私も劇場で観るつもりはなかったんですが、でも、観てよかったです。
お話そのものは本当に素敵で、心に染みました。
ただ、アニメはやっぱり実写にはかなわないな〜と思う部分もありました。
先ほど宮崎監督の長編作品からの引退が発表になりました。
最後だと言われると、そうかな〜と思える作品でもありました。
TBさせてくださいね☆

2013/9/1(日) 午後 9:39 なぎ 返信する

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★なぎさん、アニメ、しかもセルアニメはCGアニメや実写のリアルさには遠いけれど、それならではの味もあるように思います。どちらが好みかということかしらね。(笑)
宮崎監督の思いがたくさん詰まった作品ですね。
TBありがとうございました。

2013/9/3(火) 午前 10:04 choro 返信する

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やっと観てきました。夢のシーンが多かったのと、悲恋ものが出会いから再会とその舞台などがかなりベタだったのが意外でした。でもラブストーリーは奥ゆかしい展開で、その今風でないところに泣かせるものがありました。賛否両論になりそうなところは、うまく雰囲気でかわして、白黒つけない見せ方になっているのは、世界マーケットに向けた配慮もあるのかって気がしました。TBさせてください。

2013/9/16(月) 午後 9:33 [ einhorn2233 ] 返信する

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★einhornさん、そうですね〜確かに古風な話と言えばそうなんですよね。
この雰囲気が個人に合うかどうかで評価が違うのでしょうね。
TBありがとうございました♪

2013/9/16(月) 午後 10:27 choro 返信する

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この作品はなかなか理解してもらえないんだろうなと思うあたりやっぱり評価も分かれてますね。
僕はジブリが初めて実在する人物を基に作った作品のテーマがこれで凄く良かったなって思うんですが。。
TBお願いします。

2013/10/30(水) 午前 7:34 かず 返信する

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★かずさん、そうですね〜かなり好みがわかれているようですが、私も好きな作品になりましたよ。
宮崎監督の思いがよく伝わる作品でした。
TBありがとうございます。

2013/11/2(土) 午後 9:01 choro 返信する

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主人公二人がそれぞれの苦難にジタバタしない、まさに大人の映画ですね。自分も好きな映画です。TBさせてくださいね。

2013/11/2(土) 午後 10:30 シーラカンス 返信する

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★シーラカンスさん、そうですね。大人の作品だと思います。
監督の意図するところがじわじわとわかるような不思議な作品でした。ダイレクトではないところがいいのかな〜(^^ゞ
TBありがとうございます。

2013/11/2(土) 午後 11:02 choro 返信する

確かに、宮崎作品は昔の「ナウシカ」「ラピュタ」「トトロ」のように万人受けというのは難しくなってきたように思います。
ただ、オープニングのシーンやそこかしこに“らしさ”は健在でしたねぇ〜♪ これで最後かと思うと、残念です(T_T)

2015/2/26(木) 午前 6:36 やっくん 返信する

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★やっくんさん、万人向けという感じではありませんでしたが、余韻のあるいい映画でしたよね。
長編はこれで最後ということですが、また短編でもいいので新作も観たいですね。
TBありがとうございました。

2015/3/1(日) 午後 3:15 choro 返信する

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