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このポスター、読んだり観たりしたあとで見ると、よくできてますね〜
「何者」で直木賞を受賞した朝井リョウ君が若干19歳で書いた本ということで話題になりましたが、変わった題名と高校生の青春モノということで、少し遠い世界のできごとのように感じて(笑)すぐには手を出せませんでした。^^;
でも、映画は日本アカデミー賞の作品賞、監督賞、編集賞ほかを受賞したり、評判もよかったのでまずは原作を読んでから映画を観てみたのですが・・・
朝井君の本は「何者」しか読んでいませんが、本作も何気ない高校生の日常を描いているようで、意外と人間の深いところを突いてますよね。深いというより痛いところかな。最初に本をザッと読んだ時は登場人物の名前とキャラクターがなかなか覚えられず、しかもオムニバス形式の小説なので、物語にも入りにくかったのですが、そこは映像の力を借りると納得。(笑)
映画はいわゆる「羅生門」形式というのでしょうか。同じ時間を違う登場人物の角度から何度か繰り返して表される手法が取られているんですね。確か「運命じゃない人」や「バンテージ・ポイント」がこの形だったと思いますが、観客は「なるほど〜」と後になればなるほど思えるし、そこからどういう謎が解けていくのかが気になってきます。
小説は登場人物数名の物語として書かれているので、あまり同じ時間軸だったということは感じなかったのですが、映像ではモロに被るシーンがたくさん出てくるので面白かったです。
ただ、ミステリーではないので、いろいろな視点からの事柄が何なのかははっきりとはわかりません。ただ共通するのは【桐島というみんなのリーダー的な人物が、ある日突然所属している部活をやめるということを知った周りの友人たちが、何らかの影響を受け、変化する】ということ。
たった一人の友人の行動、そしてその人物が姿を表さなくなったことで、いろいろな波紋が起き、またそれぞれに変化があるというのは、よく考えると面白くもあり、また不気味でもあり、怖くもあります。社会に出れば、おのずと年功序列とか権力、立場の差などがあるわけですが、学校の同級生と言えど、格差社会であるのはいつの時代も同じ。子どもが初めて遭遇する痛みなのかもしれませんね。
実は正直なところ、本を読んだ時も映画を見終わった時も、この作品の言わんとしていることが、はっきりとはわかりませんでした。それで、もう一度本をザッと読み直してみたのですが、映画で主人公として扱われている映画部の前田は、このポスターのようにいつもカメラのファインダーを覗いています。そこに、映し出されたものは何か?また小説で最初と最後に登場する菊池の最終章ですが、プロローグの章からは考えられないような彼の気持ちは、「何者」の最終章と同様に、読んでいる者がドキドキさせられます。大人からすると、彼の成長ぶりが高校生ならではのものだなぁと懐かしさと共に嬉しさも感じられたり。。。(笑)
そんな、桐島が部活を辞めたらしいという話題が彼らの元に届いてからほんの数日間の間に、実は登場人物たちのほとんどが変化を遂げているのが注目する点なのでしょう。
いつの間にか、日陰の身のような地味系だった映画部が主役のように踊りでていたり、ギャルで勝ち組っぽく目立つ存在だった女子たちが、思うようにならなくなっていたり・・・高校時代って限られた年月を限られたメンバーと共に過ごすわけですが、毎日同じ事の繰り返しのようで、実は社会人よりずっと速いスピードで自分も回りも動いているのではと思いました。
今までの自分とは違う何か(自分の居場所やとるべき道?)を感じたときに、先にも書いたように、菊池のラストのような行動になるのが若くて未来のある高校生なのかもしれません。
これは、高校生等身大の作者が書いた本ではあるけれど、実はとても大人っぽい目線の作品だと思います。彼ら自身より外からあるいは上から見た話のような・・・自分が高校生の時は全くこんなことは考えたこともなかったので、そこが天才朝井リョウと凡人の違いなのかな(笑)。
おそらく、作品の好みは分かれると思いますが、繰り返して観たり読んだりすると、よりこの作品の面白さが解かってきそうな気がしました。
キャストは若手の有望株が沢山出演していますが、作品の顔となっている神木君はやっぱり安心して見られますね。ゾンビ映画を懸命に撮るオタクっぽさ満載の前田になりきった演技はさすがですね〜
「SAYURI」での演技が懐かしい(笑)大後寿々花ちゃんも内に秘めたものを持つ少女を好演してました。
アカデミー賞で新人賞を受賞した東出昌大君はかっこいい子ですね。これから活躍しそう。「あまちゃん」の唯ちゃんで一躍知れ渡った橋本愛ちゃんも可愛いけれど、唯ちゃん同様、演技力がもう一つ加われば大人っぽさも光るのでグンとよくなりそう〜演じた東原かすみのキャラは原作の番外編が印象的でした。
キャラクターでは、原作でちょっと衝撃的なストーリーを持っていた宮部実果が脇に徹していて、彼女のエピソードがカットされていたのは惜しかったけれど、映画だと時間的に無理かな。ただ、原作にあった彼女の話は辛い・・・
ほとんどの人が経験したことのある高校時代。年代は違えども、心の中はいつの世も同じような気がします。楽しいだけでなくちょっとせつなくて痛みがあるのは成長過程の証拠ですものね。おばちゃんは、やっぱり彼らを応援したくなりました。(^^)
【映画】 http://ecx.images-amazon.com/images/I/511P6oRmmbL._SL160_.jpg |

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原作は未読です。
映画も面白かったような面白くなかったような、掴みどころがない感じだったんですよね〜(^^ゞ
2013/9/26(木) 午後 10:08
屈折した高校生活をうまく描いた映画でした。自分はちょっと上品に感じた原作より映画の時間軸をずらした展開とか、屋上の幻想のゾンビ映画が素晴らしかったと思います。神木君はちゃんと映画をひっぱってましたね。橋本愛の思わせぶりな嫌なヤツぶりもいいし、東出昌大も「あまちゃん」に続いて今度の朝ドラにも出るようですね。TBさせてくださいね。
2013/9/29(日) 午後 10:58
★なぎさん、確かにいきなり読んだり観たりすると??ってところもありますね。高校生の日常を描いているので、ドラマティックではないし。。^^;
リピートするとより解かりそうです。
2013/9/30(月) 午後 8:47
★シーラカンスさん、私も映画を観て解かった事が結構ありました。^^;
やはり映像になるとイメージしやすいし、おっしゃるようにゾンビ映画撮影のシーンとかでより映画部のことがよくわかりましたね。
東出君は朝ドラ、楽しみです♪
TBありがとうございました。
2013/9/30(月) 午後 8:49
正直なところ、何が言いたいのか…最後まで分からなかった映画でした(?_?)
イケメンのスポーツ万能、学園のヒーローが部活を辞めた、その先に待つものは!?
2014/3/17(月) 午後 9:16
★やっくんさん、確かにちょっとわかりにくい作品ですよね。入り込みにくいというか。。。(^^;
しかし、登場はしないヒーローのたった一つの行動が、いつのまにか周りに多大な影響を与えてしまうというところが面白かったです。
TBありがとうございました。
2014/3/25(火) 午後 10:04