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ロンドンのナショナルシアターは2013年で創業から50周年だそうで、このライヴビューイングもその中の記念作品として各国で上映されたそうですね。パンフがないので、詳しいことがわからないのですが、とにかく日本でもナショナルシアターの演劇がこうして字幕付きで観られるというのは嬉しい限りです。

しかし、今これが劇場で上映されるのは、やはり二人のシャーロック・ホームズの人気に拠る物なのでしょうね〜(笑) 春からシーズン3が日本でも放映されるという「シャーロック」ベネディクト・カンバーバッチ。そして現代アメリカ版の「エレメンタリー」でシャーロックを演じているジョニー・リー・ミラー。この二人がフランケンシュタイン博士と怪物(クリーチャー)役を交互に演じたというのですから、当時もかなり話題になったことでしょう。

私も両方の現代版シャーロックのファンで、放映されたものは全て観ているので、この二人の、しかもダニー・ボイルが監督の舞台となると見逃すわけには行きません。(笑) ということで、まずはカンバーバッチがヴィクター、ミラーがクリーチャーのバージョンを観てまいりました。(2週に渡り、週末の3日間だけで各バージョンを上映)

これは観てよかった!いや〜素晴らしいの一言でした。キャストの二人もですが、ダニー・ボイルの舞台演出も見所となっていました。思わずロンドンオリンピックの開会式を思い出しましたよ〜

冒頭にシアター50周年の記念らしく、現在上演中の舞台(?)の宣伝らしきものが入り(「戦火の馬」がありましたが、今年日本でもブロードウェイからだと思いますが引越公演があります)、今をときめく「マイティソー」のロキことトム・ヒドルストンが次の作品について語っているのですが、なぜかそこには字幕が入らないので、英語が聞き取れない私は???で残念でした。(>_<)

しかし、メイキングというか、稽古場のフィルムからは字幕がやっと付いてくれたので、ホッとしました。(笑)最初に10分くらい(?)稽古場で舞台を作って行く過程やダニー・ボイル、カンバーバッチ、ミラーたちのインタビューなども入り、ようやく舞台中継の映像に。

いきなり、クリーチャーが誕生するシーンからで、暫くの間、ジョニー・リー・ミラー演ずるクリーチャーの一人芝居が続きます。もう最初から圧倒されるような凄い演技なのですが、人は赤ちゃんで生まれてくるから身も心も自然に成長できるけれど、もしいきなり大人で生まれてきたら・・・・そんなことを考えさせられるシーンでした。やはり人は赤ちゃんから時間をかけて成長するから違和感なく生きられるのであって、いきなり大人で生まれるのは当然ながらものすごい困難を伴うということですね。

「オペラ座の怪人」と通ずるところもあるかなぁ。自然に生まれたのではない人造人間のクリーチャーだけど、次第に人の心も持つようになり静かにパートナーと生きたいと願いつつも、ただ醜いということだけで社会から排除されてしまう姿は怪人を思い出しました。

このクリーチャー(名前もつけてもらえなかった)は、生みの親であるフランケンシュタイン博士からも捨てられ、知恵がつけばつくほど、自分が孤独であることに耐えられなくなってしまいます。原作のラストがどうなっているのか知りたくて、映画館からの帰りにブックオフの105円コーナーで文庫を買ってラストのところだけ読んだのですが、舞台は変えてあるんですね。本を読んでから観たら、また面白かったろうな〜と思いました。

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演出も個性的で、ライトの使い方やグッと前にせり出した円形の回り舞台が印象的です。特に天井のライトが凄い!あと、映画としてもカメラワークがいいですね。アップはもちろんですが、天井からの映像は普通の客席からは観れない位置なので面白かったです。いろいろな意味で先にも書いたようにボイル監督のロンドンオリンピックの演出を彷彿させるところがあったように思いました。

「フランケンシュタイン」の作品については、実は私は怖がりなので、過去に映画も観た事がありません。従って、原作のことも、どういう物語なのかも知らなかったのですが、作者は女性なんですね〜まずはそれにびっくり。そして、この作品がこんなに哲学的だとは思っていませんでした。

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英国の舞台らしくせりふもシェイクスピア調な部分もあり、引用されている文章とかも含め、格調の高さも感じさせられます。そして何より二人の主役の演技の見応えのあることったら!この舞台ではクリーチャーが主役になっている感じですが、怪演とも言えるクリーチャーの演技は圧巻ですね。ミラーは毎週ホームズで今も会っているので(笑)別人演技には驚きました。やはりこれは絶対にベネさんのクリーチャーも観なければおさまらないので、来週も何とか都合をつけて劇場に足を運べたらと思います。しかし、ベネさんはやっぱり声がいいし、とにかくオーラがありますね!舞台での演技が観れて幸せです。(^^)

あと、ヴィクターの婚約者役が「パイレーツ」のティア・ダルマ役だったナオミ・ハリスでびっくり!「ハリポタ」にも出ていたジョージ·ハリスがヴィクターの父親役なんだけど、白人のヴィクターの父親が黒人の俳優というのもイギリスならではなのかな。まぁ舞台では関係ないんですけどね。^^;

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あ〜これを生で観た人が羨ましい。やはり舞台は生にこしたことがないのですが、ロンドンまでは観にいけないので、ブロードウェイやウェストエンドの舞台はどんどんこうして映像化して欲しいと思います。字幕も付くしね。(笑)

来週、もし逆バージョンも観れたら、また追記いたします。(^^)


【余談】ですが、かなり満席に近かった劇場内は95%が女性!私もびっくりでしたが、隣りのカップルの男性が「女性が多いな〜」と一言。(笑)ちょっと居心地悪かったかな?しかしベネさんの人気の影響でしょうか。凄いですね〜(+o+)


【カンバーバッチ=クリーチャー バージョン】鑑賞追記(2/22)

先週に引き続き、逆バージョンも観ることができました。
当たり前のことですが、キャストが替わると、印象も違ってきますね〜これがダブルキャストの面白みですが、同じせりふを言い、演出も同じはずなのに、そのキャラクターの性格が違って見えるのは不思議です。

特に、今回は主役二人のキャラクターを二人の俳優が交互に演じているので面白いですよね。ミュージカルだと「レ・ミゼ」でバルジャンとジャベールが交互に演じられたりしますが、表裏一体のようなキャラクターの時に、このようなキャスティングがよくされるのでしょうか。役者は大変だと思いますが、やりがいもありますね。「ジキルとハイド」みたいに一人でそれをやってしまうのもまた面白いし。(笑)

ミラーとカンバーバッチはルックスも違うので、余計に印象が変わるのかもしれません。カンバーバッチの方がクールな感じがするのは博士役の方も同じでした。

それにしてもこのクリーチャー役は大変ですね。体力的にも普通の人間の役と違い、何倍ものエネルギーが要りそうです。今回は2回目だったので、初めて観た時よりストーリーもより理解できましたが、ラストで博士とクリーチャーの立場が逆転するようになるのは、結局彼らが二人で一つの運命を背負うということなのでしょうね。

クリーチャーは無垢であったがために、教えられたり経験したことをそのまま受け留めて、結局は博士の運命を狂わせます。これって人間全てに通ずることですよね。人は「愛されたい」と誰もが思っています。おそらくそれは本能なのでしょう。でも、家庭環境などでそれを得られない時、クリーチャーのように犯罪に走ったりすることになるわけで、やはりそう思うと子どもを育てる親の責任の重さをあらためて思わさせられます。

博士は自分で生み出したクリーチャーを放棄してしまったところから運命が狂いはじめました。自分のとった行動に責任が持てない博士も未熟な人間だったわけですが、いろいろなことを考えさせられる作品ですね。

同じ舞台なのに微妙に収録されているシーンに凹凸があったように思います。カメラアングルも違ったり、このような映像は本当に面白く、また是非同じような舞台映像を観て見たいと思いました。


【解説】
2011年、英国ロイヤル・ナショナル・シアターで上演された舞台を、最新技術によりデジタル映像化し世界の映画館で上映する「ナショナル・シアター・ライヴ」第1弾作品。
天才博士フランケンシュタインによって生み出された醜い怪物が人々から迫害され、博士に自分のパートナーを求める恐怖小説の古典を舞台化。カンバーバッチとミラーは、交互に演じた博士役と怪物役の演技が評価され、2012年ローレンス・オリヴィエ賞の主演男優賞を受賞した。日本にいながらにしてふたりの迫力ある演技をスクリーンで楽しむことができる。(映画.comより)

ダニー・ボイル・・・監督
ニック・デール・・・脚本

【キャスト】
ベネディクト・カンバーバッチ・・・-ヴィクター·フランケンシュタイン/クリーチャー
ジョニー·リー·ミラー ・・・クリーチャー/ヴィクター·フランケンシュタイン
エラ·スミス ・・・グレーテル(売春婦)
ジョンキロラン・・・グスタフ、(乞食)
スティーブン·エリオット ・・・クラウス(乞食)
カール·ジョンソン ・・・デ·レイシー(盲目の学者)
ダニエル·ミラー ・・・フェリックス(デ・レイシーの息子)
リジーウィンクラー・・・アガサ(フェリックスの妻)
ジョージ·ハリス・・・ Mフランケンシュタイン(ビクターの父)
ナオミ·ハリス・・・エリザベス(ヴィクターの婚約者)
エラ·スミス・・・クラリス(メイド)
ジョン·スタール ・・・ユアン(スコットランドの小作人)
マーク·アームストロング・・・ラブ

(2011.3/17 及び 3/19撮影)

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面白かったですね。
以前読んでいたとは思うのですが、詳細を忘れているので私も文庫を買いました。
これを書いたとき19歳で不倫状態で妊娠中だったというメアリ・シェリーの劇的な人生にも感心します。
ラストは変えていますが、このラスト好きでした♪
こちらもTBさせてくださいね。

2014/2/16(日) 午後 10:36 木蓮

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★もくれんさん、観れてよかったです〜〜
やはり舞台は迫力が違いますよね。伝わるものが凄い!
作者のメアリさんって凄い人ですよね。驚きました。
私もこのラスト、よかったと思います。
TBありがとうございました。

2014/2/17(月) 午後 8:17 choro

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予想以上に印象が違っていて驚きました。
私はファンの欲目でどちらもベネディクト演じた方が好きなのですが、作品としてはJLMクリーチャー版の方が胸に迫って感動したとおっしゃられる方が多いです。
確かにJLMのクリーチャーのほうが不憫な感じがしました。
機会があればもう1度見直したいです。
もうひとつもTBさせてくださいね。

2014/2/26(水) 午後 8:58 木蓮

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★もくれんさん、本当に演じる役者によってこうも印象が変わるかと思いますが、それがWキャストの魅力ですね。
映画でも名作は何度もリメイクされますが、そういった面白さもありますものね。
確かにミラーのクリーチャーは不憫さがありましたね。ベネさんのは強さを感じました。
字幕が入ったので日本盤もDVDになるといいですね!
TBありがとうございました。

2014/2/26(水) 午後 10:41 choro

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こんにちは!
今回はもくれんさん経由でやって来ました。
私はカンバーバッチ=クリーチャー版しか観ていないのですが、演技は身体能力だ!!と改めて思いました。
海外の舞台は(ミュージカルは除いて)、やはり字幕があるのが嬉しいです。
拙い記事ですがTBさせてくださいね。

2014/4/7(月) 午後 5:18 アンダンテ

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★andanteさん、本当にすごい身体能力ですよね。
私も特に冒頭のシーンでは驚きました!
ストレートプレイは字幕がないと???なので助かりますね。
TBありがとうございました。

2014/4/14(月) 午後 9:41 choro

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