choroねえさんの「シネマ・ノート」

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「運び屋」(2018)

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今月初めに公開になったのに、なかなか時間が取れず、DVDになるかなと諦めかけていたのですが、たまたま1日時間が空いた日があり、「バンブルビー」と久々に2本連続で観ることができました。(^^;

しかしイーストウッドは御年88歳になられるそうで、本当にお元気というか凄いですね〜監督だけでなく主演もするとなると、相当の気力体力が要ると思いますが、やってのけてしまうのは周りに高齢者をたくさん知っている身としては驚くばかりです(笑)。

映画としても面白く観れました。主演のイーストウッドは出ずっぱりですが、今自分がこの年になったからこそ共感したり感じることのできるところが随所にあり、感慨深いものがありました。

仕事一筋で家庭を顧みず、妻からも娘からも見放され、90歳近くなっているのに、一人孤独に生活をしているアールですが、ひょんなことからちょっとヤバイ話に乗ってしまい(簡単に稼げる仕事は大体怖い仕事が多いのは普通に考えると常識なのですが・・・)、それまで交通違反も前科もないアールは、何も知らずに麻薬の運び屋をすることになってしまいます。

その売人たちである若者との会話が可笑しいのですが、高齢者を知っている者から見ると、「いやいや、メールはおろか、スマホを使うのも無理なのでは?電話に出るのも大変だよ〜」とか突っ込みながら観てしまいました。(^^; 

アールの年齢的なことは、他にもハイウェイの途中でパンクして困っている黒人一家を助ける時、何気に「ニグロ」と言ってしまったり、その年代特有のことが随所に描かれていて、若者との世代間が強調されていました。どこの国でも同じです(笑)。

それでもボケてるわけでもなく、しっかり運転もできるアールは何度も薬を運ぶことを成功させ、友人や家族のために、大金を稼げる仕事をやめる決心がつかなくなり・・・

これはイーストウッドが演じているからいいんですよね。等身大の年齢のキャラクターをまるで本人のように自然に演じているのが凄いです。「許されざる者」でオスカーに監督賞として輝いてからは、役者としてというより、監督としての評価がとりざたされますが、やっぱり役者としても大した人だなぁと思います。年代的に自分は、イーストウッドの若い頃の出演作はほとんど観ていません。「真昼の決闘」とかでかっこいい人だなぁとは思いましたが、やっぱり親世代ですからね(笑)。

本作では、妻メアリー役のダイアン・ウィーストがまたよかったのですが、妻の最期の数日間を二人で過ごすシーンはジーンとしてしまいました。夫婦っていろいろと紆余曲折があっても、その二人にしかわからないことがたくさんあると思うんですよね。パートナーは同時に逝くことはできないので、必ずどちらかが残されるわけで、その時の心情は計り知れないものがあるように思います。言葉では上手く言えませんが、アールとメアリーの間にも、二人にしかわからない絆があり、その描き方が素晴らしかったです。

アールくらいの年になると、おそらく自分の残された人生をどのように誰のために生きるかということを考えると思います。裁判の時に彼はすべての罪を認めて自ら刑務所に入りますが、ラストシーンのそこでまた花壇の世話をしている彼の姿はすがすがしさを感じました。

最初に薬を運ばされてるとわかった時に手を引くことはできたのにも関わらず、彼は家族や友人の為に手を汚し続けたのは、自分を犠牲にすることで、それまでの罪滅ぼしをしたかったのでしょうか。

結局はこの物語は家族の話ですよね?90歳近くになって、ようやく家族の為に、また家族の元に帰る男の話なのかなと思いました。大きな代償は払いましたが、彼としては晩年の幸せをつかんだのかもしれません。

共演者が豪華ですね〜麻薬組織を追う警官役のブラッドリー・クーパーはやっぱり素敵ですね〜(笑)「アリー スター誕生」の時もよかったけれど、今回はブラッドリーのイケメン度全開で(笑)魅せてくれました。(^^) その上役のロ−レンス・フィッシュバーンも相変わらずの貫禄だし、メキシコの麻薬ビジネスのボス役のアンディ・ガルシアがいい味を出しています。しかしあのメキシコの豪邸など、「ブロウ」を思い出しました。あまりに我々とは遠い世界です。

アールの娘役がイーストウッドの本当の娘のアリソン・イーストウッドでしたが、落ち着きのある素敵な女優さんですね。初めて観ました。

しかし、何と言ってもこの映画はイーストウッド自身とダイアン・ウィーストですよね。ベテラン二人の渋くて見事な演技は心に残ります。

メチャ高齢者なのに、若い女性と遊んだりと、なかなか自由奔放なところを持っていたり、クスっと笑えるところもあるし、麻薬組織の若手が次第にアールに惹かれたり、またトップが変わって状況が一変して、先行きがどうなるのかドキドキさせられたり、映画としても飽きさせない展開で楽しめる一本だったと思います。

原題:THE MULE
上映時間:116分
製作国:アメリカ
公開情報:劇場公開(ワーナー)
初公開年月:2019/03/08
ジャンル :ドラマ/サスペンス/犯罪
映倫:G

監督:クリント・イーストウッド
原案:サム・ドルニック
脚本:ニック・シェンク
撮影:イヴ・ベランジェ
音楽:アルトゥロ・サンドヴァル

出演:
クリント・イーストウッド・・・アール・ストーン
ブラッドリー・クーパー・・・コリン・ベイツ
ローレンス・フィッシュバーン
マイケル・ペーニャ
ダイアン・ウィースト・・・メアリー
タイッサ・ファーミガ
アリソン・イーストウッド・・・アイリス
アンディ・ガルシア・・・レイトン

【解説とストーリー】
 巨匠クリント・イーストウッドが「グラン・トリノ」以来となる監督・主演で贈る実録犯罪ドラマ。大量の麻薬の運び屋として逮捕されたのは、著名な園芸家でもあった孤独な老人だったという前代未聞の実話をモチーフに、仕事一筋だった主人公が、思いがけずメキシコの麻薬組織に雇われ、運び屋という危険な犯罪に手を染めたことで、いつしか自らの人生と改めて向き合わざるを得なくなるさまを、長年顧みてこなかった家族との関係とともに、ユーモラスなタッチを織り交ぜ描き出す。共演はブラッドリー・クーパー、アンディ・ガルシア、ダイアン・ウィースト。
 退役軍人のアール・ストーンはデイリリーというユリの栽培に情熱を燃やし、園芸の世界では一目置かれる存在だったが、その代償として家族をないがしろにしてしまい、90歳になろうとする今は家族との間に埋めがたい溝を抱え、孤独な日々を送っていた。やがて農園の経営も行き詰まり途方暮れるアール。そんな時、“車の運転をするだけで大金がもらえる”という仕事を紹介される。最初は荷物の中身を知らずに運んでいたアールだったが、ほどなくそれが大量のドラッグであることに気づく。それでも90歳の老人が疑われることはほとんどなく、順調に仕事をこなしていくアールだったが…。(allcinemaより)

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本当にエンタメとしても楽しめ、一人の男の悔い多き人生談としても考えさせられました。イーストウッドがパワフルなのも再認識したし。
元気な高齢者になるのは、いわば才能ですよね。努力や節制でなれるものではありませんよね。
TBさせて下さいね。

2019/3/25(月) 午後 11:00 アンダンテ 返信する

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★andanteさん、確かに元気な高齢者になるのって大変なことですよね。
健康寿命と言われますが、自分は自信がないなぁ。。。(^^;
映画はよかったですね。さすがイーストウッドでした。
TBありがとうございます。

2019/3/27(水) 午後 6:02 choro 返信する

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