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今日は終戦記念日。8月になると、やはり毎年、普段はほとんど気に留めない戦争関連の映画を観る機会が増えますね。本作は原作も知らなかったのですが、予告を観た時から、菅田君が主演ということと(ファンです(笑))ちょっと変わったアプローチの戦争ものだなと興味深く思いました。
数学って自分は苦手でしたが、映画でも天才数学者の話を何本か観ているうちに、自分がわからない世界だからこそ、とてもロマンがあるような気がします。数字は嘘をつかない、って言いますが、本当ですよね。
さてそんなことから、しばらくぶりに邦画を劇場鑑賞しましたが、面白かったです!
戦艦大和のことも特別詳しく知っているわけではありませんが、史実として製造され海に沈んでしまった艦というのはわかっているわけだし、冒頭に大和が沈んでいく様子が痛々しく描かれているだけに、この物語の主人公である櫂はあっさりと軍部の思惑に負けてしまうのか・・・それじゃ、面白くないし、などと思いながら、どのような結びになっていくのだろうと最後まで集中して(笑)観てしまいました。
そんなことを考えての鑑賞でしたが、「なるほど、こういうことだったのか」とラストはびっくり!ある意味感動すら覚えました。櫂の流す涙は本当にせつないですね。これは敗戦ということを史実として知っている今だからこそ余計に我々も共感できるわけですが、当時の庶民は何も知らず、軍の言うことを信じきっていたわけで、それもせつないです。
結末がわかっていて(想像できていて)決行しなければいけないとは、どんな気持ちだったことでしょう。先の読める人ほど本当に辛い時代でしたね。もちろん何も知らずにただただ国を信じ、我慢させられた庶民は一番つらかったわけですが。
原作は漫画だそうですが、本当に面白い視点で描かれた作品だと思います。
そして、キャストがいいですよね〜櫂を演じた菅田将暉は若手俳優では個性的で他のイケメン俳優とは一線を画す存在ですが、やはり上手いですね。半分は彼を見たくて劇場に足を運んだようなものですが(笑)これは菅田君ファンには嬉しい作品だと思います。話題だったクライマックスの会議のシーンは圧巻でした!本人もプロモで「とても大変だった」ということを話していましたが、あんな複雑な数式を暗記しての演技なんて、確かに若くなければできないだろうし(他のベテラン俳優さんたちもそう言ってましたね(^^;)、またかなりの覚悟がないとできない役柄だったと思います。しかし、ちょっとエキセントリックな役の似合う俳優ですよね。
櫂とバディを組み、証明するために奔走する田中海軍少尉を演じた柄本佑がまたいいですね〜今年は朝ドラ、大河ドラマと大活躍ですが、最初は櫂を全然受け入れなかった田中が、行動を共にするうちに、少しずつ変わっていく様子がよく伝わりとても素敵な演技だったと思います。
かの山本五十六を演じた舘ひろしは、今までの五十六とは違うスマートなイメージでしたね。まだ若い少将の頃ということで、舘さんらしい山本になっていたのも新鮮でした。
映画はキャストが豪華で、他にもベテラン俳優陣がたくさん出演していますが、何と言っても、最初は敵役となる造船中将、平山を演じた田中泯ですよね〜結局ラストは田中さんがもっていったな〜という印象ですが(笑)、本当にこのような寡黙で思慮深い役が似合いますよね。説得力があるので、最後に櫂に語るシーンは見入ってしまいました。
戦艦大和の話というと、派手な戦争映画を思い浮かべそうになりますが、今回は戦闘シーンなどは冒頭以外は全くなく、戦争を始める前段階の話ということで渋いストーリーなのにとてもよくできた作品だと思います。
でも、あんなに綺麗で立派な戦艦が無残にもあっというまに沈んでゆく姿は、やはり哀しいですね。立派だからこそ、その最後がむなしく哀れで、戦争とはいったい何なのだろう、人間の愚かさばかりを感じてしまいます。それは戦争映画を観たり、小説を読むといつも感じることなんですけどね。
上映時間:130分 |

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