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ロシアは、わが国固有の領土である、北方四島を含む沿海州地域で、6月29日から7月6日までの間、今年最大規模の軍事演習を行った。
「ボストーク(東)2010」と名称した同演習は、陸海空軍などから最大約2万人の兵員と地上兵器2万5000点、航空機70機、船舶30隻が投入さた。
遠隔地での戦闘を想定し、海や空からの戦力展開や部隊の長距離移動、並びに、全軍による兵站の確保を重視した作戦であったという。ロシアの欧州部やウラル地方から輸送機で部隊だけを移送し、極東・シベリアの拠点で武器を供給する戦闘方法も訓練された。 わが国の北方領土・択捉島にあるオクチャブリ演習場での訓練は、海軍と連邦保安局(FSB)傘下の国境警備隊の連携をとるものであった。
4日の訓練には、オホーツク海で行われた、北方艦隊の原子力巡洋艦「ピョートル大帝」のほか黒海艦隊のミサイル巡洋艦「モスクワ」などによる、敵の潜水艦を発見、攻撃するとの想定で行われた海上演習をメドベージェフ大統領が視察した。
このロシアの軍事演習に対して、岡田外相は、記者団の質問に答え、
「範囲が択捉島の演習場も含むなら、北方四島に対するわが国の法的立場にかんがみて到底受け入れられない」と述べ、北方四島で実施しないよう強く求めた、という。また、なぜ、この時期に行うのか疑問だ、とも発言した。
政府は、外交ルートを通じての抗議に併せて、北方領土対岸における、海上自衛隊の演習の実施。或いは、海上警備行動の発令による、北部北海道領海周辺への海上自衛隊艦艇の巡航などの対抗措置をとるべきであった。
さて、
ロシアが、最大規模の軍事演習をこの時期に行った理由は明確に3点だと神聖議会は見ている。 (1)韓国哨戒艦撃沈事件に見られるように、金正日総書記の後継問題に絡んで、韓半島で不測の事態が勃発した際に、実力を持って介入する為の準備
(2) わが国軍.・海上自衛隊が参加し、同時期にハワイ周辺海域で行われるNATОによる環太平洋合同演習(リムパック2010)に対する牽制 (3)増強を進め、太平洋を巡航する能力を有するに至った中国海軍への牽制 韓半島における、不測の事態には、半島東北部へ兵団を揚陸し、実力による介入を図る計画をロシアは既に折り込んでいる、と神聖議会は見ている。
今回の、北方領土を含んだ演習に、ロシアは、フランスから急ぎ入手した、ミストラル級強襲揚陸艦を使用しての訓練を行っている。ロシア軍幹部は、「極東地域では必要な時に上陸部隊を急派できる移動手段が必要だ」と同艦艇の極東配備の理由について語っている。 現状の極東情勢を見渡した時、直近で強襲揚陸艦の出撃を必要とする場面があるとすれば、北朝鮮情勢に関わる事態の外、想定できない。
中国の海軍力増強への対応としては、常識的には日本を中国との間の、軍事的緩衝地帯として、戦略を展開することがロシアにとっては考えられる。しかし、日本国国軍である海上自衛隊の装備がいかにすばらしく、構成する海兵達の練度と士気がいかに高くとも、政府において軍事戦略がない現状の日本列島と、領空、領海、及び周辺海域は軍事的真空地帯として、ロシアは認識せざる得ない。
ロシアは、沿海州に係留する北方艦隊を、中国海軍との直接対峙を想定した実力を持 今回のロシアの演習について、日本を“仮想敵国”とみなす姿勢も鮮明だ、との報道もあったが、北方領土問題に絡んで、わが国に対して軍事力の強大さをひけらかしとおく、という面と併せて、中国海軍に対する牽制の意味も強くあったのだ。
政府が、わが領空、領土、領海を軍事上の真空地帯とする結果、周辺諸国は、それぞれの国が直接対峙を想定して装備を進める。
結果として、わが国は、自ら不要の軍事力を、周辺に招くという状況に陥っている。
今月末には、韓国哨戒艦撃沈事件に対する制裁的意味合いをもって、米韓共同軍事演習が行われる。その実施海域が、自国に近い黄海上で行あることから、先月中国が、やはり、黄海上で抗議の対艦ミサイル訓練をおこなった。
日本海上は、ここの所、至って波が高い。
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