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読売新聞2日付社説「参院1票の格差 選挙制度の抜本的見直しを」を一読し、国家としての統治構造全般にわたる大きな見直しがわが国には求められている、ということを改めて強く感じた。 社説によると、民主党は、13年をめどに参院の選挙制度の「抜本的改革」を公約しているが、格差是正策として有権者数が最も少ない鳥取、島根両県の「合区」案をかつて主張していたという。同案は両県民から県を代表する議席が消滅するとして批判が起こる可能性があるが、例えば道州制へ移行が実現し、両県を含めた中国州が成って、州内人口に応じた議席数を設けた大選挙区で議員を選出するとなれば、右のような問題は解消する。 この素人案の是非は別として、戦後六十年間の社会動態の結果として都市部への過度な人口集中をきたした国家構造の実体と、参議院の選挙制度の乖離から1票の格差問題は出て来ている。 こう考えると、市町村改編や道州制導入是非論議など、国家構造の実体を分析した統治構造全般の見直しと併せて同問題は論議が行なわれることが妥当であり、解決には至らないと考えられる。 (居士) // 参院1票の格差 選挙制度の抜本的見直しを(10月2日付・読売社説) // 小手先の是正だけでは「1票の格差」は解消できない――。最高裁の国会に対する強いメッセージといえよう。 参院議員1人当たりの有権者数に大きな格差がある。最高裁大法廷はその1票の格差について、「各選挙区の定数を振り替えるだけでは、大幅な縮小は困難」との見解を示した。 その上で、格差是正を図るには、「現行の選挙制度の仕組み自体の見直しが必要になる」と、制度の抜本改革を求めた。 参院の1票の格差を巡り、最高裁はこれまでも国会に是正を求めてきた。だが、遅々として進まぬ現状にしびれを切らし、厳しく注文したということだろう。 国会はこれを真摯(しんし)に受け止め、抜本改革に向けた議論を進めていかなければならない。 今回の訴訟では、2007年の参院選の定数配分が憲法に違反するかどうかが争われた。この時、1票の格差が最大だったのは、神奈川県と鳥取県選挙区の間の4・86倍だった。 最高裁は判決の中で、06年に参院で「4増4減」の是正措置がとられたことなどを考慮し、憲法に違反するほどではないとしたものの、「大きな不平等が存する」と判断した。 現行の参院の選挙制度は、都道府県単位の選挙区選と全国単位の比例選からなっており、3年ごとに半数が改選される仕組みだ。選挙区選は、都道府県代表の色合いが強く、各選挙区の定数は、最低でも2が配分されている。 これが格差是正の障害になっている。だが、この枠組みを崩すと、新たな問題が生じる。 例えば、民主党は「4増4減」が議論された当時、格差を4倍以内にするため、有権者数が最も少ない鳥取県と、隣の島根県の「合区」案を主張した。 仮に実施していれば、両県民から「県の代表がいなくなるのは不公平」との反発が出ただろう。 判決が示したように、現行制度の枠組みを維持する限り、1票の格差是正には、おのずと限界があるのは明らかだ。 民主党は、13年をめどに参院の選挙制度の「抜本的改革」を行うと公約している。 衆参両院の選挙制度は、選挙区選と比例選の2本立てで、ともに似通ったものになっている。これには根強い批判があり、参院は比例選に一本化すべきといった意見もある。 二院制のあり方を含めて、選挙制度の抜本改革論議が必要だ。 (2009年10月2日00時56分 読売新聞)
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