貝も時にはものを言う。

海洋生物学研究者のブログです。研究生活のあれこれを紹介していきます。研究と関係ない話題もありますけど...。

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メダカは日本では身近な魚として誰もが知っている魚です。しかし、メダカ(Oryzias)属のなかでメダカは最も北に生息する種で、同じ属の仲間(近縁種)は主に東南アジアに棲んでいます。それぞれ特有の環境に棲んでいるので、生態学的、生理学的、そして環境学的にも面白い研究対象なのですが、現地の多くの人たちはメダカ属魚類のことをよく知りません。なぜなら、メダカの近縁種はすべて小さくて食用にならないし、多くは観賞魚としても地味なので誰も興味を持たないからです。もしメダカの近縁種を見たことがあっても、他の魚の稚魚と勘違いしていたりします。

私たちは、2007年から、メダカ属魚類のシンポジウムを2年に1回東南アジアで開催してきました。メダカ近縁種を研究している人たちの交流も重要な目的ですが、それに加えて、それぞれの地元にいるメダカたちの学術的価値を知ってもらい、それらを使った研究を地元の人たちに始めてほしいというのが私たちの願いです。

今回のシンポジウムの会場に選んだのは、インドネシアのスラウェシ(セレベス)島です。スラウェシ島は、世界で2番目に面積が大きいパプア(ニューギニア)島と、3番目に大きいカリマンタン(ボルネオ)島の間にある、アルファベットのkに似た形の島です。この島自体も世界11位の面積だとか(ちなみに日本の本州は7位)。

この島は、メダカが多様に種分化していることで有名で、中央にあるポソ、マタノ、トウティなどの湖にはそれぞれ固有種がいるうえ、南の平野部にもセレベスメダカやジャワメダカがいます。さらに、近年次々と新種が発見されており、いわばメダカの種分化のホットスポットなのです。

地元マカッサルのハサヌディン大学の研究者が興味を持ってシンポジウムの共催を引き受けてくれ、シンポジウムは大成功でした。そして、マタノ湖やトウティ湖にも見学に連れて行ってくれました。また、シンポジウムの前には、大学内の研究者や大学院生を対象とするセミナーも行ったのですが、とても熱心に聞いてくれました。これから様々な研究が発展することを期待しています。

(加筆2015.11:なぜか、この記事につけていたリンクが、おかしなページに跳ぶようになっていたようです。PCが乗っ取られたのかとひやっとしましたが、もともとリンクしていたページが廃止され、そのアドレスが悪用されていたようです。大変失礼いたしました。)

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