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SCiB EV用バッテリー

東芝が展示していたEV/PHEV/HEV用蓄電池SCiB
 
三菱のアイミーブに搭載されているのは東芝のバッテリーシステムです。
バッテリーシステムは中核であるバッテリーセルの能力向上が常に進められています。
能力向上の技術開発を継続することは、もちろん重要ですが、実用化されたものの量産化によるコスト削減も重要な開発テーマになっています。
このシステムは量産効果を上げながら、セルの能力向上にも対応していくことができる、よく考えられたシステムだと思います。
 
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三菱のアイミーブに搭載したバッテリーシステム
 
 
 
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EV/PHEV/HEV用蓄電池SCiBの展示パネル
 
一番小さなものがセル。セルを格納した箱型の二次電池。二次電池をレイアウトして最終製品に積載されます
 
 
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SCiBの一番小さな単位となる20Ahセル
 
SCiBセルのスペック
容量:20 Ah
電圧:2.3 V(1.5 V〜2.7 V)
重量:515 g
寸法:115 X 22 X 103 mm
セルについては、今後も開発が進み能力アップを図られることになるようです。ただ飛躍的な能力アップは見込めないことからセルの寸法はこのままで利用し続けることになるでしょう。
 
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SCiBの二次電池 CMU(Cell Management Unit)
 
二次電池 CMU(Cell Management Unit) はセルを24個搭載し、
12個直列に繋いだものを並列に2つ繋いであります。
 
二次電池 CMU(Cell Management Unit)のスペック
容量:40 Ah
電圧:27.6 V(18 V〜32.4 V)
重量:15 kg
寸法:187 X 359 X 124 mm
 
ユニットの機能としてはセルのコンディションを管理して、安定した性能を出すための工夫がこのユニットの中に入っています。
このユニットを直列に繋ぐことができるのは最大22個までとなっています。500Vクラスの電圧を扱うことが可能な訳ですね。こ路面電車くらいの大きさの鉄道車両のパワーパックとしても使えそうですね。
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第42回東京モーターショー2011
日立オートモティブシステムズ アイドリングストップシステム

このシステムは低燃費の切り札として、最近の新車のほとんどに搭載されるようになっています。
エンジンを停止させるといっても、エンジン車では、動力はもちろんのこと、電力、油圧というクルマで使うエネルギーの全てをエンジンが賄っているので、エンジンを頻繁に停止・再始動をさせるためには従来の電力系の補機と呼ばれるバッテリー、スターターモーター、その他の補機類にも新たな工夫が必要となっています。ここに展示されてた部品はアイドリングストップを支えるために改良、追加された補機類です。
 
超寿命・低騒音型スターターモーター
従来よりも、使用頻度が飛躍的に高まるため、超寿命化が課題になります。
構造は上側の小さな円筒がマグネットスイッチ(ソレノイドアクチュエーター)でモーターをエンジンのクランク軸につないだり外したりするクラッチを制御するスイッチになります。下側がモーター本体で、左からピニオンギヤ、スタータークラッチ、モーターコア(コイル)、モーターブラシ(接点切替部)となっています。ちなみにスターターモーターはEVやハイブリッド車の動力に使われる交流モーターではなく、接点の位置によって極性を入れ替えるブラシ式の直流モーターになります。モーターの起動トルクのみを使うスターターモーターにはこのタイプのモーターの方がシンプルで、効率がよくなります。この方式のモーターで一番磨耗するのが、モーターブラシです。この部分の工夫が本当は知りたかったところですが、説明してくださる人がおられなかったので聞くことができませんでした。
 
アイドリングストップ用バッテリー
モーター起動時に必要とされる電力を瞬時に放出できる能力とともに短時間で充電し、放電に備える電力を回復できる能力も求められています。バッテリーの能力向上はEV研究の恩恵を受けており、もっとも改良が進んでいる部品となっているのは間違い無いでしょう。
 
電動オイルポンプ
エンジンが停止している状態でも潤滑油を循環させるオイルポンプ。従来はエンジンが止まるとオイルポンプも同時に止まるのが一般的でしたが、アイドリングストップというのは停止後に短時間で再始動が行われます。オイルポンプが停止するとエンジン内の油膜が落ちてしまい、通常の指導時と同じように大きな抵抗がかかってしまいます。それを回避するため、エンジンが停止してもオイルポンプだけは動いている状態にして再始動時の抵抗を減らすために機械駆動ではなく、電動のオイルポンプが搭載されています。ヒートシンクのように突起がついた形になっているのが特徴です。
 
逆転検知用クランク角センサー
アイドリングで回転している間は、クランクシャフトの回転方向が変る事はありません。しかし、走行状態に近い状態で、クランクシャフトが止まるアイドルストップでは、上り坂の途中で止まっているクルマが自重で下がってしまう場合など、クランクシャフトを逆回転させてしまう可能性は排除できません。特にAT車では、トルコンを通しているとはいっても、事実上タイヤの回転はエンジンのクランクシャフトにまで伝えられる構造になっています。そこで、少しでもクランクシャフトが逆回転しそうになった場合にはアイドリングストップを解除する必要があるのです。このセンサーは実機の展示はありませんでしたが、システムにとって重要なセンサーとなっています。

ブレーキブースター圧力センサー
ブレーキの油圧不足にならないようにアイドリングストップ機構そのものを制御するブレーキブースターの圧力センサー。
省エネルギー技術も事故を起こしてしまっては意味がありません。ブレーキシステムに充分な圧力が残っていない状態でエンジンを止めてしまうと、ブースターによって増幅されていた踏力が人間の力だけになってしまいます。すると、タイヤを止めておく力が落ちてしまうので、安定した停止状態を保てなくなります。そのため、充分な圧力がブレーキシステムに残っていない状態ではアイドルストップを動作させないようにする必要があるのです。
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第42回東京モーターショー2011
曙ブレーキ工業株式会社 電動ブレーキキャリパー
 
ブレーキキャリパーはディスクブレーキシステムの中で、ブレーキディスクにパッドを押し付けるもしくは挟み込む力を制御するパーツです。現在のクルマやバイクのほとんどに採用されているこのブレーキシステムは油圧によって、入力インターフェースからの入力を伝えることによって制動力を制御しています。
現在の乗用車は1トン以上の質量を持っているものがほとんどです。そのため、人間の踏力を油圧だけで伝えてこの質量を止めるのは難しくなっています。そこで、人間の力を補うため、動力を使って油圧を増強する機構(ブースター)が設けられています。
 
ガソリンやディーゼルなどのエンジンを動力としている場合、ブレーキの油圧を一定の圧力以上に保つためのポンプがエンジンに取り付けられています。今後、クルマの動力源がエンジンから電気モーターに代わって行くとブースターの油圧を作る為に、動力とは別のモーターを使う必要が出てきます。そこで油圧を利用しないブレーキが必要とされてくる訳です。
 
曙ブレーキの電動キャリパーはまだ試作品だとのことでしたが、モーターも小型で機構も考えられており、パッドの片減りが起きないような工夫がされているとのことです。具体的な構造は教えてもらえませんでしたが、展示用とはいえ、素晴しい鏡面仕上げと油圧キャリパーとほぼ変わらない大きさに仕上げてあるのは素晴しいですね。
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第42回東京モーターショー2011
YAMAHA パフォーマンスダンパー・パワービーム
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第42回東京モーターショー2011

YAMAHA パフォーマンスダンパー・パワービーム

使われる場所によって、名前が変りますが、構造体の振動を抑えるダンパーです。
自動車は人・モノを運ぶため、動力源となるエンジン・モーターを搭載するため、箱型の形状である必要があります。フレームにボディを架装するにしろ、モノコックで組上げるにしろこのことは変りません。

箱型に組上げられた構造体では、外乱によって生じた振動を速やかに減衰できない場合があります。このようなとき、構造体の一部にこのダンパーを入れると振動を一気に減衰させてしまうことが可能になります。

すべてをガチガチに作ったところで、妙な振動が残るようでは、モータージャーナリストの言う剛性感を上げることはできません。
構造体の一部にダンパーを使うことで、振動を効果的に吸収することが出来て初めて、高い剛性感という評価が得られるのです。

ダンパーとしての変位量(動く範囲)は3〜4μmで、減衰装置の媒体はガス、オイルの両方を使用しているとのことでした。

YAMAHAは楽器も手がけるメーカーなので、振動の解析に多くのノウハウをもっているからこそ、このようなパーツを作り上げることができるのでしょうね。

NSK トロイダルCVT

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NSKの開発した画期的なミッションといえば、このトロイダルCVT。製品になったのは日産のセドリック・グロリアの最終型のトップグレードのみだったと思いますが、その後も開発は続けているようですね。今回は小型FF車用の製品を展示していました。
 
左側にエンジン軸に繋がるジョイントがあります。これに繋がっているのが両端の入力ディスクです。センターの歯車が出力ディスクになります。手前側に見える梁のようなサポートに支えられて丸く見えているのがパワーローラーです。

パワーローラーは入力ディスクと出力ディスクに接しています。パワーローラーは傾きを変えることによって、両ディスクに接する場所をディスクの内週部から外周部まで変えることが出来ます。この仕組みの要は、入力ディスクの内週部にパワーローラーが接しているときは出力側の外周部に接するということです。

パワーローラーが水平になっているときは、両方のディスクの速度差はありませんが、パワーローラーの傾きを変えて、入力ディスクの外周部にローラーを当てると出力ディスク側は内週部に当たるようになります。すると入力ディスクが一回転する時に、出力ディスクはより多く回転することになります。この場合の変速は増速になります。

逆に入力ディスクの外周部に当たるようにローラーを傾けると入力ディスクが一回転する時に出力ディスクは一回転することが出来ないので減速となります。
 
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NSK トロイダルCVTのアッセンブリ全体

左下のエンジン入力からトロイダル機構部に動力が伝えられトロイダル中央部から減速された出力が上にあるトルクコンバーターに伝達されるようになっています。
 
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NSK トロイダルCVTのアッセンブリのカッタウェイ部のアップ

左下のエンジン入力からトロイダル機構部に動力が伝えられトロイダル中央部から減速された出力が上にあるトルクコンバーターに伝達されるようになっています。

 
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NSK トロイダルCVTのアッセンブリのトルコン部のアップ

右下のトロイダル機構の出力ディスクから伝えられた回転が右側の歯車に伝わりトルコンタをケース毎、回転させる構造となっています。トルコンの真ん中にある歯車からアッセンブリの外へ伝達され、車軸へと繋がっていきます。
 
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NSK トロイダルCVTのアッセンブリのトロイダル機構部のアップ

トロイダル機構の中枢です。パワーローラの形状とセンターの出力ディスクを左右のパワーローラで挟んでいる構造がよくわかります。
 
 
 

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