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昨日の讀売「地球を読む」欄より・・・^^v
医療制度改革 市場原理化 見直し求める 垣添 忠生 国立がんセンター名誉総長
「現在、世界で、富める層と最貧層への社会の二極化が急速に進みつつある。わが国では、働く意欲があり一所懸命に働いても年収200万円以下、時には100万円以下といったワーキング・プアの問題が急速に浮上してきた。未来に希望が持てない、結婚もできない若い世代の出現である。この国を覆う暗いムードの重要な一因であろう。米国では、ハリケーン・カトリーナの襲来時の被災者に、黒人と貧者が多いことが世界の驚きだった。さらに、サブプライムローン問題に端を発して貧困層、弱者が急速に拡大再生産されている。一流企業の最高経営責任者たちが何十、何百億円といったボーナスをもらったり、退職金を入手している一方で、一日の生活比が1000円以下のアメリカ人が6000万人もいる。このように社会の格差は広がる一方である。こうした現象の背景を考えてみたい。米国では、1983年、当時のロナルド・レーガン大統領が規制改革を進め、医療の世界でも「健康維持機構」( HMO ) と呼ばれる民間保険が林立し、市場原理化が一気に進んだ。その結果は、患者と医療従事者の犠牲の上に、HMO の利益追求と、患者に対する医療へのアクセス制限だった。中産階層も一度大きな病気をすると、高額な医療費が払いきれないで自己破産し、最貧層に転落する。民間保険はさまざまに難癖をつけて保険金を全額は支払わない。さらに、よく知られているように、一方に4700万人の無保険者がいるといった歪んだ医療構造が生まれた。英国では、70年代までは「ゆりかごから墓場まで」と表現される充実した社会保障が実施されていた。マーガレット・サッチャー首相は、財政危機の建て直しのために、思い切った市場原理政策を採った。その結果、英国経済は立ち直ったが、財源確保のため医療費抑制政策も強力に展開された結果、英国の医療制度は崩壊した。入院手術街が1年以上といった事態が常態化し、医師は国外に逃げ出し、患者の不満も頂点に達した。医療従事者に対する患者や家族の暴力行為も頻発した。その後を引き継いだブレア首相は、事態を打開するために2000年に英国医療費を50%増額する政策を発表し、医療費を08年までに国内総生産 ( GDP ) 比で 9.4% 引き上げる政策を開始した。英国は思い切った政策転換を行った訳だが、その効果がでるまでにはまだまだ長い時間がかかろう。一度崩壊した医療を立ち直らせるには、巨額の費用と長い歳月を要する。1980年代、米国のレーガン政権、英国のサッチャー政権に代表される新自由主義は、小さな政府、市場原理、規制改革、民営化路線を強力に進めることとなった。その理論的背景にはノーベル経済学賞受賞者のミルトン・フリードマン博士のマネタリズム理論がある。これに少し遅れて、わが国では2001年に小泉純一郎首相が誕生し、上述した米国、英国と同様に、小さな政府、規制緩和、市場原理などを推し進めた結果、郵政民営化などが実現した。だが、大企業の国際競争力強化のために法人税を引き下げたり、規制緩和を進め、大企業を優遇する一方、税収も停滞する中で社会保障費を大幅に削減した結果、これまで世界の頂点にあったわが国の医療制度は今、凄まじい勢いで崩壊を続けている。市場原理の導入は、「競争によってサービスの質が上がり、国民生活はより豊かになる」、という謳い文句だったが、実際の結果は散々たる現状である。それにもかかわらず、政府の規制改革会議は経済界と一体になって、市場原理主義の、規制改革を進めようとしている。「混合診療を進めろ、株式会社を導入して競争を強化しサービスを上げろ」と迫ってくる。しかし、混合診療の解禁、つまり保険診療と保険外診療の混在を全面的に認めるということは、「公的保障をできるだけ切り詰め、その欠落部分を民間保険で穴埋めせよ」、ということである。端的にいって民間保険のビジネスチャンスを拡大せよ、といっているのに等しい。経済界が規制緩和を錦の御旗にして、金融・保険業務を扱う会社のビジネスチャンスを拡大させようとするのは「利益相反」(コンフリクト・オヴ・インタレスト)の最たるものではないか。競争も規制改革も必要だが、医療の世界に市場原理を導入したら何が起こるかは、1980年代に米国と英国で実証済みである。医療でお金を儲けようとしてはならない。医療は社会の公共財である。そこに株式会社を導入し、民間保険を導入し、公的保険を切り詰めたら、株式会社は儲かる医療しか展開しないから、大量の医療難民を生み出すことは火を見るより明らかである。米国や英国で失敗した医療政策を何のために、この国に今さら導入しようとするのか。わが国のすぐれた医療制度を守るために、今こそ医療人は、患者・家族、広く国民の理解を得て、この愚挙に徹底的に抵抗する必要があるとわたしは思う。どうすればよいのか。まず、医療費抑制政策をやめること。わが国では長く、医療費亡国論が蔓延してきた。わが国は世界一の長寿国であり、高齢者が急増している、。高齢者には医療費がかかるため、現在の総医療費30兆円がどこまで膨らむか。医療にお金をかけ過ぎたら経済が停滞する、と刷り込まれてきたが本当にそうなのか。この国のために懸命に働き支えてきた人たちが年をとり、病気になった際、その面倒を国家が見ないとしたら、これは棄民そのものである。病気になっても心配なく治療やリハビリに専念できる国となれば、天上が抜けたように、この国を覆っている暗い抑圧感からの爽快な解放感が生まれよう。それは縮み志向を払拭し、経済が回り出す。現に、前述した英国で、医療費を大幅に増額しても英国経済は堅調である。また、北欧諸国の社会保障の充実と好調な経済は、何よりの証拠である。もちろん、総医療費をどのくらい伸ばせばよいかは緻密な積み上げが必要であろう。そして、医学界、医療界も、医療の質の確保、専門医とかかりつけ医の連携、専門医の適正な数と質など、多くの改革すべき課題がある。しかし、医療における市場原理主義を排し、病気になっても安心な国に向かって一歩を踏み出すことが、この国の将来を大きく変える重要なステップの一つと考えるが、いかがだろう。」
まったく賛成ですね!^^ 多分国民のみんなそう思ってると思う。洗脳された企業戦士(結局は使い捨ての運命しか待ってないってのに)が分けの分からぬ利潤追求に奔走してる。自らの命まで削りながら...図を見ても分かるけど、、、戦場で闘ってるソルジャー社員の給料には反映されちゃいないんだよね!企業・株主だけが潤うだけじゃ仕方ない!それが回りまわって国民に還元されなくっちゃ!国は企業のためにあるんじゃない!国民の方を向いたサービス・政策を考えてくれなくっちゃ!企業だって、、、一握りの勝ち組ばかり相手にしてたんじゃ商売にならないはず、、、一億中流くらいの世の中のほうが魅力あるはず。だって、購買力のある層の人々が多い方がいいに決まってるじゃないですか。そうじゃないといくらも、何も売れないじゃないですか。「利益相反」(コンフリクト・オヴ・インタレスト)って、、、そういう意味じゃないのかな? 病気とは縁のない人なんて普通いない、、、その時の医療費が安くあげられない限り、、、人はその時のためにお金を使わず貯めておくはず。それじゃ経済は動かない。民間保険会社だけが潤うことも絶対ないはず。。。そんな世の中じゃ面白くないって直感できるじゃないですか?いざって時の保険が整備されてて初めて人は自分の人生を謳歌するために欲望の赴くままにお金を安心して消費するはず、、、その時初めていわゆる「神の手」が真っ当に働き出すのだと思ってる ^^v 今は賢しらな人間の手で無理やり回そうとしてるから手詰まりになってんだと・・・
お金は人のために、企業も人の幸せのために、国はそこに不正がないようにしてればいいんじゃないのかな。。。
シンプル思考過ぎますかね...^^;v
画像:http://obgy.typepad.jp/blog/2008/week7/index.html より Orz〜^^v
「・・・年々増える社会保障費をまかなう恒久的財源として消費税のことが話題にされますが、消費税でまかなっている分が丁度法人税率が下がって減収になっている分に相当すると言われているわけですが、このスライドは法人税がいかに下げられてきたかを示している、政府税調で出された資料です。 課税ベースの話で、非課税になっている部分の全容はわかりませんが、同じ政府税調の資料で企業関係租税特別措置による減収額の内訳というのが示されていますが、平成19年度ベースで平成14年度ベースより約7,000億円以上増えています。医療で2,200億円の財源を捻出する為に大騒ぎしているのとは全く大違いで、企業減税の方が余程聖域と言うにふさわしい領域になっています。・・・新聞にはいつも聖域と書かれる医療や社会保障の分野はと言えば、必ず最初に削減の対象としてむしりとられるターゲットにされております。産業の利益処分の推移を見ると、2006年度と2001年度を較べると内部留保も配当金もいずれも大幅な上昇をきたしています。 四半期ごとの雇用者数の推移を見ると2001年から2004年の上半期までは正規雇用者を対前年比で大幅に減らしており、その分を非正規雇用者でまかなっていることがわかります。 2005年になってわずかではありますがようやく正規雇用が対前年比でプラスに転じます。 次いでこれらのまとめのようなグラフですが、配当金が著しい上昇を続けていくのに反比例して労働分配率は低下し続けています。所得が家計から企業へ、労働者から株主へ猛烈に移動している実態を表していると言えます。医療の資金不足 を、一部負担率の増額という形で疲弊していく家計部門に肩代わりさせる政策は方向がまちがっていると感じます。・・・」
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奇しくも、同じ記事を読んで問題意識を共有した本文にみなさんが注目してくれる事を期待します。わたくしも書いております、よろしくお願いします。
2008/5/19(月) 午後 7:56 [ 正太郎 ]
こんにちは。はじめまして。
読売新聞までもが反新自由主義(アンチネオリベ)記事を掲載するとは・・・。世の中には、このようなわかりやすい図をみても、理解しようとしない人々もいますから、難しいですね。
2008/5/19(月) 午後 8:05 [ - ]
activ さん、いらっしゃいませ〜♪
この記事は非常に分かり易くって、、、ぜひ残しとこうって思いましたもので、、、^^
貴殿のサイトに早速伺わせていただきました ^^ Orzv
みんな新聞読んでるのかな・・・テレビももっと若い人達(未来の老人)への情報公開・啓蒙を図るような番組(クイズ形式でもいいから)すればいいのにねえ。。。そうすりゃ投票行動のインセンティブになると思うんだけどね...^^
2008/5/19(月) 午後 8:56 [ スモークマン ]
reformwithloveさん、いらっしゃいませ〜♪
ずいぶんオシャレな名前ですこと!^^
貴殿のサイトにも早速伺わせていただきました。^^ Orzv
サイレントマジョリティは声を出さない限り今の状況符に甘んじても文句言えないとわたしは思ってる...
だって、、、いつも言ってるけど、、、サイレントは一種の黙認と同じだと想ってるから・・・^^;
2008/5/19(月) 午後 9:01 [ スモークマン ]