アットランダム≒ブリコラージュ

「転ぶな、風邪ひくな、義理を欠け」(長寿の心得...岸信介) /「食う、寝る、出す、風呂」(在宅生活4つの柱)

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今日の讀売新聞文化欄から・・・Orz〜^^v

「後期高齢者」とは何か    古井由吉(ふるい・よしきち)
老熟の有用知らぬ荒涼
「後期高齢者とはよくもまあ露骨に言ってくれたものだ、と初めは呆れもしたが、その呼び方に非難が集まるにつれて、これもまたどういうものか、と首をかしげさせられた。わたしは70歳ちょうど、あと5年でその後期高齢者とやらの部類に入れられる者であるが、60を過ぎた頃から、自分がいよいよ後期に踏み入ったのかと心得ている。5年先10年先のことを言おうとして、ふっと口ごもるようになる、そんな境が高年者にはある。先の年数の少なくなったことを何かにつけて悟らされるにつけて、しかし、いま現在が、今日この日が長く感じられ、どうかするとものめずらしいように眺められ、これまでいかにあわただしく、その日その日をろくに踏まずに、前のめりに走ってきたかに驚かされる。老いの長い日には、後悔も憤懣もあり、わびしいものであるが、そこで壮年少年のさまざまな過去がようやく体験として熟して、人生がいささか見えてくる。苦い味を呑みくださなくてはならないとしても、この老熟をおいてほかに、老年の豊かさはあるだろうか。すべて後期の賜物である。老年とはつまり後期のことであって、これをさらに前期後期に分けることはないのだ。御丁寧にも事によりけりである。しかしこの後期高齢者という言葉よりも私の感覚に障るのは、お年寄りという呼び方である。「年寄り」とは、高齢者本人あるいはその身内の口にする、高齢者サイドの、謙譲をあらわす言葉ではなかったか。「うちの年寄り、おたくの御老人」が正しい言葉の使い方のはずである。「老人」のほうが尊称なのだ。よその老人を「年寄り」と、勝手に成り代わってへりくだっておいて、それに「お」の字をたてまつるとは、慇懃無礼もいいところではないか。外見の栄華にもかかわらず身の内の薄幸にひそかに泣く佳人が、しがない世渡りの老爺を見かけても、もし、お年寄り、と思わず同情の声をかける、橋の上の名場面が古い小説の中にあるが、今の世の年寄りは、もはや月並みと堕したその言葉をかけられて、どう挨拶を返したものやら。今の世の中があれこれ老人を保護するようなことを口にしながら、じつは老いということを言葉の上でも避けているしるしである。生老病死の四苦、と仏教のほうで言う。どうして生が苦なのか、不服の世代が今では高年まで押しあげられつつある。人生は楽しいものであり、楽しくなければ間違いである、と教えこまれてきたせいである。そのタタリがいまや異常な事件となって表れる。老病死については、重い病に沈んだ人なら年齢にかかわらず、病は老と死を先取りして感じさせるので、半世紀あまりにわたって営々と築きあげてきたこの社会がいかに老と病と死を容れるようにはできていないかを見せつけられ、荒涼たるところに置かれた気持になるだろう。死はなおせない。老もなおせない。病もまた、いくら医療が発達しても、つきつめたところ、なおらないと思わなくてはならないーこののがれられない実相を踏まえた社会ではなく、また人心でもないのだ。老人力とか、軽躁をあおる言葉が横行したものだが、これも年寄りから老を、奪うのにひとしい。年は取りやすいと言われる。しかし老年に就くのはたやすいことではない。老年はその存在だけでも、世に有用なもののはずなのだ。」

自分の残りわずかな時間をいやおうなしに(友人知人の葬式が増えてくれば)悟らずにはおれない歳になると、もはや人生をプロスペクティブに観ることよりも過去をレトロスペクティブに観るようになるんだろうか...自分の生きてきた人生をふり返る・反芻することによって、そこに新たな意味を見いだす喜びに耽るしかない、、、旧きを訪ね新しきを知る?それが老熟であり、、、人生の最終ゴールを目前とした者の喜びであり特権であり、そこにこそ高齢者の有用(?)性が見いだせるって指摘されてるんだろうか・・・? 有用ってなんだろ・・・?人は遍く存在すること自体に尊厳性を帯びているはず。有用性なんて関係ないと思ってる。唐突だけど、、、川端康成は自分が小説を書けなくなったこと=自分の存在価値0と見做したが故に自死したのかも知れないんだよね。有用性なんかなくったって最後の最後まで生き延びて各人に用意してあるゴールのテープを切るまで走りきればよかったのにって思うのは私の思いであり、どう生きようが=どう死のうがたしかに各人の自由であるとも思ってるわたしもいる。矛盾してるだろうけど...私は最後までリタイアせずにゴールを目指したいな...
友人にいわせると私はリタイアする常連らしいけど...^^;
有用性の反対は?無用なもの?粗大ゴミ?そのゴミにみんななっちゃうんだけどねえ...^^;
若人に対し有用でなくっても、、、そんなことは一切お構いなしで生きる権利はあると思ってる。そうじゃなくては後に続く若人=将来の高齢者予備軍にとってもしんどいことこの上ないじゃないですか・・・? わたしは反面教師でもいいと思ってる。。。有用であることと同次元のことかも知れないけどね...^^; 有用とかそうでないとかなんて関係なしに、、、人としての応対を疎かにしちゃいけない。人を粗末に扱っちゃいけない。自分もいずれそんな風な仕打ちをされたくないんだったら...いつも言ってる、、、目の前の御老人は未来の自分なんだって!

画像:古井由吉
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20060302bk0a.htm より Orz〜
「・・・「辻と言えば、普通は人生の岐路を連想する。僕も最初はそうだったが、書くうちに意味が膨らんだ。通り過ぎたつもりなのに再び現れた辻、気がついたら通り過ぎていた辻。人生は目に見えない辻で満ちているのではないか」
短編集『辻』(新潮社)には、12編が収められている。・・・
あるきっかけで、どこにでもある「角」が、不可思議な磁力を帯びた「辻」の表情を見せる。その磁場に誘発されたかのように、昔の出来事や誰かから聞いた話が、とりとめなく登場人物の脳裏に浮かび始める。
過去と現在が混在する中で、とりわけ生々しくよみがえるのは、かつて暮らした部屋の匂い、不意に妻が発した声??。はっきりした形のないものばかりだ。
「川にたとえると、老年は河口のようなものです。前に進む力が緩み、流れは茫漠(ぼうばく)としてくる。同じように年を取ると記憶のあり方も、時間が過去から現在へ縦に流れるのではなく、幼年、青年、中年期が並列に感じられ、声や音、色、匂いが思い出すことに妙にまとわりつく」
時間や自意識の枠組みが溶解してゆく老いた人間の意識のあり方を描く、小説の文章は独特だ。
 〈何処に住んでいるのか。誰と暮らしているのか。そして生まれ育ちは??。〉(「辻」)
 〈腰を逃がしながら引き込む女の動きを抱きすくめるうちに、深い眠りに捉えられて、女は受胎して子が産まれ、夜が白んで子はすでに壮年になり、いくつもの辻へ差しかかり……〉(「白い軒」)
・・・「言葉の音色が感じられるまで粘ると、別の言葉が喚起される。その時に呼び出された言い回しに従って書いた」と語る。
・・・12編のうち多くの作品は、男女の愛が辻を吹き抜けてゆく。突風、そよ風、つむじ風。作家にとって、恋愛とは何かを最後に聞いた。
「恋愛は一人の男と女が出会って、接触するだけのものではない。本人自身が知らない部分をお互い引きずりあってするものだ。そこに面白さがある。もし最近、男女のエロスが弱まっているとしたら、人間は自我の及ばない影を抱え込んだ存在だという直感が弱まっているからではないか」
(2006年3月2日??読売新聞) 」

恋愛観も、、、含蓄ありますね...
でも、、、やはり老熟の境地からの解釈だよね...^^;v
そのリングの上にある者と場外から眺めてる者との差。。。
だいたい本人自身がその人をなぜ好きになったのかを言葉で説明することなんて誰もおそらくできやしないはず、、、だと... おおざっぱに言えば本能でしてるんだと... だから、、、エロスの弱り=
本能/リビドーの衰弱にほかならないんじゃないのかな...
生硬なこと言ってるけど、、、リビドー減退しちゃった老年になっても恋愛できたとしたら、、、そんときゃこの理論は撤回しますけどね・・・それまでは有用と思ってます...^^

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リビドーが減退しても、それなりに恋愛は出来ると思いますよ^^ね!

2008/6/19(木) 午後 9:27 [ - ]

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私は囚われてるのかもしれない、、、肉体的快楽を伴わない恋愛なんて嘘っぱちだっていう...^^; Orz...大反発買いそうだけど、、、でも今の私はそう思ってるんだから仕方ない...逆は真じゃないよ...
肉体的快楽を伴うものが恋愛だって訳じゃない...
恋愛→肉体的快楽≠肉体的快楽→恋愛
恋愛→肉体的快楽=肉体的快楽を伴わない→恋愛じゃない
論理的に間違ってるかな・・・?
あくまで左辺が真であればって前提での話だけど...Orz...v

2008/6/19(木) 午後 9:42 [ スモークマン ]

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そうねえ^^
必ずしも肉体的快楽を伴うとは限らないかもしれないけど、恋愛をすれば、その相手とは肉体的にも快楽を持ちたいと思うのは当然でしょうね。肉体的快楽は年齢関係なくあるものだと思いますしね

2008/6/20(金) 午後 5:10 [ - ]

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老いらくの恋は当事者になってみないことにはトワイライトゾーンなだけに、、、語れないねえ...^^;v
とまれ、、、人を好きになるってのは人の人たる大いなる特質だよね♪ ホモ・ルーデンスと比肩できると思うけど、、、誰もそんな言葉を作ってないのはなぜなんだろね? ^^;

2008/6/20(金) 午後 7:34 [ スモークマン ]

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そうね^^でも年齢関係なく恋していたいわね(^_^)v
エネルギーのほとばしりと自己存在の実感と、躍動を感じます。
だからこそ、孤独(独りを楽しむ)も満喫?できるのだとも思います。比肩、、、久しぶりに見る言語です^^(ちょっとずれてますね)

2008/6/20(金) 午後 11:38 [ - ]

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わたくしめも同じく同感です♪
自分をいつまでも好きでいられれば人も好きになれそうだよね・・・^^v
わたしの語彙ってお蔵入り・ロートルのものが多いかもね...^^;v
フィーリングでも、、、伝われば幸いです ^^; Orz...

2008/6/21(土) 午前 0:57 [ スモークマン ]

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日本語って本当によくできているなって仕事をしていて思いますよ^^素晴らしい(^_^)vってね!!
綺麗な、素敵な、表現豊かな漢字、言い回しなどなど、大切にしたいものです。
逆に私たちがもっともっとそれを伝えて行かなければとも感じます(^_^)v イエーイ!!

2008/6/21(土) 午前 8:03 [ - ]

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使ってないと忘れ去られてしまうよね ^^;
筋肉も頭も(心も)使わないでいると廃用症候群になっちまう・・・はず ^^ 文字・言語・文化は、、、DNA と同じだと思ってる、、、伝えなきゃ絶滅するに決まってる...^^;
漢字はイメージを持った図柄みたいなものだから、、、たぶん右脳にもいいはずなんですよ... ずれましたけど...^^

2008/6/22(日) 午後 8:08 [ スモークマン ]


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