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画像:コンプライアンス・プログラムの考え方
http://www.kpmg.or.jp/resources/newsletter/risk/ba/200611/02.html より Orz〜
「公益通報者保護法は内部告発者を保護できるか
公益通報者保護法の施行を前にして注目された裁判があった。トラック運輸業界の不正を内部告発した従業員が、報復として30年近く昇格・昇給を見送られ、1人部屋に配置されるなど精神的苦痛を受けたとして、大手運送会社を相手取り、約5400万円の損害賠償と謝罪を求めた裁判である。判決では「原告の内部告発を正当な行為で法的保護に値する」と認めた上で「報復として、ほとんど雑務しか仕事を与えず、昇格を停止して、不利益な取り扱いをした」と訴えを認め、時効分を除く賃金格差分約1,356万円を支払うよう会社に命じた。この判決内容は、もちろん公益通報者保護法の適用を受けたものではないが、同法適用のモデルケースとも見ることができる内容となっている。
しかし、公益通報者保護法は、通報先が外部である場合には内部に対する場合に比べて保護要件が厳しくなっており、外部に対する内部告発をしづらいケースがあることも事実である。
同法では、先にも述べた通り、通報はまずもって企業などの組織内部に行うべきだという考えがあるため、「公益通報をすれば解雇その他の不利益な取扱いを受けると信ずるに足りる相当の理由がある場合」と定められている。企業が内部通報の窓口を設置してありさえすれば、この理由がないものとされて、外部への通報者が保護されない恐れがあるのである。このように、同法は保護される通報の対象や範囲を制限しているため、過度の期待は持てないのではないかというのが一般的評価のようである。
なお、内容にもよるが、同法の適用対象に含まれない通報事実であっても、一般法理の適用により、(1)真実性(2)公益性(3)重要性(4)手段・方法の相当性があれば内部告発の正当性が認められることもある。企業の内部通報に対する適切な取り組みがない場合は、このうち、(4)の手段・方法の相当性が認められ、他の要件が満たされれば保護される可能性は高くなる。
内部通報制度とは
内部通報制度とは、企業等において、法令違反や不正行為等のコンプライアンス違反の発生またはその恐れのある状況を知った者が、そのような状況に適切・早急に対応できる窓口へ直接通報することができる仕組みのことである。名称は、「ヘルプライン」「ホットライン」「コンプライアンス窓口」などさまざまである。コンプライアンス経営において重要な役割を果たす「情報伝達」には、上司やコンプライアンス担当者等を経由する通常ルートと、通常のルートが何らかの理由で機能しない場合の非常時ルートが必要であり、内部通報制度は後者の伝達ルートとして位置づけられる。
内部通報制度は、前掲の通り公益通報者保護法と一体となって導入・整備が求められているが、そもそも企業のコンプライアンス経営における基本的な枠組みの一つであり、コンプライアンス経営を有効に機能させる上で重要な役割を担っている制度なのである。
内部通報制度導入の現状
アメリカなど海外では1990年代から、コンプライアンス経営の進展とともに内部通報制度の導入が進んだが、日本では、「目安箱」など密告制度という暗いイメージがつきまとうせいか、導入をためらう企業が多かった。しかし、ここ数年で日本でも内部通報制度を導入する動きが活発になっている。
内部告発によって発覚した不祥事件が続発したことから、2002年10月に日本経団連は「企業行動憲章」を改訂し、そこで「企業倫理ヘルプライン」(内部通報制度)の導入を奨励した。これが各企業で内部通報制度を導入する動きが広がっていくきっかけのひとつになったものと思われる。
さらに、公益通報者保護法が2006年4月に施行されたことによって、内部通報制度を導入する動きが一層活発化した。内閣府が2004年10月に実施した国内一部上場企業を対象としたアンケート調査(回答企業776社、回収率50.1%)によれば、すでに内部通報制度を導入している企業は40%で、今後整備を検討するとした企業がさらに51%あり、整備する予定がない企業は8%にとどまった。・・・
内部通報制度のあり方
内部通報制度は、通常の情報伝達ルートでは把握しにくい情報、しかも企業にとって悪い情報をいち早く収集することが第一の目的である。したがって、悪い情報ほど価値があること、そうした情報を適時に報告した者は絶対に不利益をこうむることなく保護されるということが、十分に従業員に対して伝えられなければならない。それにはトップのコミットメントの明示、地道な啓蒙と教育、そして通報者を保護する規定の明確化が必要である。コンプライアンスに対する経営者の姿勢を従業員にしっかりと示さない限り、信頼される内部通報制度とはならない。また、コンプライアンスに対する経営者の姿勢を担保するシステムがなければ、その姿勢も信頼を得ない。したがって各企業は、内部通報制度をコンプライアンス体制およびコンプライアンス・プログラム整備の一環として位置づけ、総合的な取り組みの中で整備・運用していく必要がある。」
つまり、草の根の意見が正規のルートで検討され(恣意的でなく)現場に・将来に還元されなければ意味がないということですよね?
画像:PDCAサイクルの基本的なフレーム
http://www.taiho.co.jp/corporation/kankyou2005/s_compliance.html より Orz〜
「PDCAサイクルを用いた継続的なスパイラルアップによって、コンプライアンス・プログラムの普及・定着を目指しています。」
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形だけ整えて、内実は?ということにならないようにしたいものですね。「透明性」などと謳い文句にしている方もいるようですが、、、
双方に理解と勇気がいりますよね
そしてそれを見守る根気もね
2008/7/2(水) 午前 10:08 [ - ]