|
UDONを見るつもりが、ちょうどいい時間がなく、気になってたこちらを鑑賞。
いやーすごかった・・・。なにがすごいってイッセー尾形!! 昭和天皇そのものw
ものすごい研究したんだろうけど、口の動かし方、話し方、動き・・・完璧コピー。
私もそんなに昭和天皇について詳しいワケではないし、テレビで見たかすかな記憶しかないけど、本物そっくりだった。
さらにビックリなのが、これがロシアが創った作品だということ。
もちろん全編日本語なんだけど、とにかくセリフが難しい。
昭和天皇の独特な言い回し・・・自分の意思をはっきり言わず、詩を詠むような言葉で伝える。
日本語でもなかなか理解しにくいのに、これをどうやってロシア語に翻訳したのか? すごすぎる。。
全体的に私が感じた印象は、好意的に描かれてる。
国民を初め、周りの側近たちからも「お上」「神」と崇められ、人間ではないと
いう扱いを受けていた昭和天皇ヒロヒト氏。
それ故の苦痛や重みを、とても細かく表現されていた。
印象に残ったセリフ
(侍従に)私の身体は、あなたとどこが違うのですか? 私もただの人間です。
誰も私のことを愛していない。皇后と皇太子以外は。
皆のことを思い、私はこの戦争を早く止めることができなかった。
明治天皇は平和を望み、わたしたちに平和を託されました。私も良い条件で国民に平和をもたらせたい。
すでに戦局は厳しく、米軍が東京まで迫ってきている。 二つの原子爆弾を落とされ、日本は壊滅状態。
それなのに、今日のスケジュールを淡々と伝える侍従に対し、
「もし日本人が誰もいなくなったら、スケジュールはどうなるんでしょうか」と尋ねる天皇。
このポーカーフェイスの侍従を演じたのは佐野史朗(笑)
バカ丁寧な言葉遣いと裏腹に眼鏡の奥の冷たい目線・・・適役でしたw
後半はおちゃめな部分もあって、佐野史朗らしさも出ててなかなか良かった。
大臣会議の席で、皆が待っている言葉はひとつ・・・。
が、陸軍大臣は涙ながらに訴える。
「兵士たちの士気は上がっています。本土決戦への準備はできています。ロシアの軍用犬での自爆作戦が・・・」
誰も負けを認めない。認めたくない。大日本帝国が敗北するわけがない。 これが日本の最大の敗因だと思う。。
天皇自身も一番よく分かっていた。マッカーサー将軍との面談の席で、「日本は傲慢だった。」と告白していた。
語学も堪能で、英語、フランス語、スペイン語、中国語・・・ができたらしい。
マッカーサーに対して英語で話し始め、通訳者(天皇崇拝者?)が
「母国語でお話ください。地位が同じになってしまいます。」と止めたが、気にせず対等に話してた。
それにしても、マッカーサーの前で、天皇はとってもおちゃめに見えた(すべて計算されての言動だろうけど)。
マッカーサーも「子供のようだ。」 って思うくらい。
どこまで本当なのか分からないけど、この姿を国民にも見せてくれてたら、国民は
もっと天皇のことを愛することができたんじゃないかな・・・。
本心をはぐらかす会話の中で唯一キッパリ否定したのは、この2つ。
「真珠湾攻撃を命令したのは私ではない。」
「ヒトラーとは会ったことはない。全く知らない。」
アメリカ映画が好きで、自室の机の引き出しにこっそりしまってあったアルバム。
チャップリン、ヴィヴィアン・リー(多分)などの有名俳優の写真を眺める。
その中にはさまっていた2枚の写真・・・。
ローマ法王とヒトラーが面会してる写真だった・・・・(これも事実なのか??)
もうひとつのアルバムは家族写真。 赤ちゃんのときの皇太子の写真を愛しそうに指でなでる姿が印象的だった。
唯一の趣味は海洋学で、終戦直前は、唯一空襲を免れた、研究室で過ごしていた。
ヘイケ蟹の標本を眺めながら、学術的な知識を話しつづける。それを必死で書き留める助手。
天皇じゃなかったら、別の意味で世界的に名を残す立派な人物になってたかもしれないね。
皇族に生まれてしまったばかりに、過酷な運命を背負わされて・・・一番の戦争犠牲者かもしれない。。
そして、皇太后役の桃井かおり! これまたお見事。
疎開先から戻ってきて、久しぶりの陛下との再会。労をねぎらい、抱擁する。それは普通の老夫婦の姿。
唯一天皇が心を休めることができた場所だったんだな〜。。
二人の独特なおちゃめな言動が笑いとともに、ちょっと泣けた。
そして、日本は敗北を認めた・・・。
実際そのときに生きてない私は物語として見ることができたけど、当事者は複雑だろうな。。。
自分達が食べる物もなく、いつまで生きられるのか分からない状況だったとき、天皇はこんな風に過ごしてたのか・・・と思うと。。 もちろん天皇にしかない苦しみは計り知れないけど。
<おまけ>
焼け落ちた廃屋の中で、座り込む人々が・・・ロシア人エキストラだった(^^;
|