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爆発音が聞こえて走っていると、使用人たちが慌てて逃げてきた。
「セリーヌ!一体何事ですの!」
「じょ、女王陛下!ここは危険です、早くお逃げくださいまし!」
「いいから状況を教えて!怪我人は?」
「怪我人はいません。しかし、ウォンダお嬢様の行方が確認できていない状態でして、」
「・・・・・・っ、」
「女王陛下!いけません!」
セリーヌの止める言葉なんか耳に入らない。
デュパッチの声も聞こえない。
ウォンダ姉様の身に何かあったら・・・・・、それだけで必死だった。
ガラガラッ・・
瓦礫となって崩れ落ちてくる宮殿の一部。
それを間一髪で避け、門へ向かって走る。
びりっとドレスが破れ、足が動かしやすくなる。
「・・・・・そんなっ・・・・、」
門から宮殿までの間にある庭園は最早焼け野原に近い。
黒焦げになった花々が私を出迎える。
一面黒で染まった庭園を呆然と眺めていると、派手なドレスと綺麗な金髪が目に入る。
もしやと慌てて駆け寄ると、それは、
「・・・・ウォンダ姉様・・・・、」
意識はもうなかった。
苦しそうに顔を歪める姉様が背中を丸めて包み込むように守っているのは、
一輪の花。
"シャル!これからは庭園でボール遊びしちゃあだめよ!"
"・・・なんでですの?"
"ルピックスと花を植えたの!結婚するときまで大切に育てましょうって!"
"まあ!それは素敵ですわね!"
"そうでしょう、だから、もうボール遊びはだめよ。"
"分かりましたわ!"
姉様の腕の中で焦げてしまった一輪の花。
大事に大事に育てられた、一輪の花。
「・・・・・・そこにいるの、誰?」
綺麗なガラスのヒールを脱ぎ捨てて真っ直ぐに見据える。
門の近くに倒れている門兵。
彼らの近くに立っているのは、
「・・・・・・あら、体調は優れたのかしら。・・・ねぇ、リュッチュス閣下。」
「ご心配をおかけいたしましたかな。すみません、女王陛下。」
「何故今日の会議を欠席なさったの?」
「ちょっと頭痛が酷いもんでして、」
「ご冗談を。正直に言いなさい。私たちが会議してる間をみて爆発を起こしたのでしょう。」
「・・・何をおっしゃいますかな。」
「今更とぼけるのね。白々しいこと。本当に、憎たらしいわ。」
護身用、とデュパッチから渡されていた短剣を取り出す。
「・・・・・傷害事件でも起こすおつもりで?」
「貴様が先に仕掛けたんだろう。この下衆が・・・・っ!」
「・・・私を殺すか?シャルルッテ・フィユ・ヴィステーガ。」
「今すぐ殺すわけがないだろう?じっくりと痛めつけてから煮殺してやる。」
そう言って短剣をかざしたとき、足に何かが触れた。
それは顔を黒く汚しながらも私を必死に止める姉様だった。
「・・・シャル・・・・・おやめ、なさい・・・・」
「姉様、離してください。」
「・・・・・・シャル、・・・・・シャル・・・、」
「姉様!!」
振り払おうと足を上げると姉様と目が合う。
その目を見ると、まるで身体中の力を奪われたかのような感覚に陥る。
目を、離せない。
ドスッ
鋭い痛みがはしった。
腹を見ると、剣が突き刺さっている。
目の前にはにやりと笑うリュッチュス。
私が姉様に気を取られている間に、
「・・・よくやった、シエスタ。」
*
次回から戦争に入る・・・かな?
入れるといいです!はい!!笑
相変わらず分かりにくくてすいません・・・。
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