GALLERY & MUSIC

オリジナル小説関連のイラストや音楽を紹介していきます♪

エミ&ジギ雑絵漫画

とある日のエミ&ジギ

なにやら魔王ジギ様が、竜王エミエル様の王宮にやってきました。

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大好物の「いちご」押しに弱いエミエル様。

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彼女達はエミエルの側近四天王!!戦闘能力がとっても高いぞ!

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ジギ様が治める大国には女がいないのだ・・・。

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エミエル様は純粋です。

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ジギ様は世話焼きお兄ちゃんモード(?)に入った。

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脱ぎたいエミエル様と、履かせたいジギ様。でもカランコエには逆に見えた。

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エミエル様は、服を着るのが嫌いなんです。

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ジギ様はエミエル様の為に、とある魔法を習得したようです。真の用件はこっち。

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パンツ履いてパンツ被って誠意を見せるエミエル様。

かくして(?)エミエル様はジギ様の魔法によって、
一度だけミルズガルズと交信する事が出来たのでした。

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秋といえば・・・?

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一年でもっとも台風が来る季節は、秋!!

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紅響山の白鴉(7)

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「っくしゅュ…」

提灯の光によぎる埃の影。

むずむずする鼻を押さえ、寝殿の側壁の中に造られた狭い折り返し階段を下ってゆく。

三階から二階…一階へと、そして屋敷の地下に造られた通路の端に出る。

古い木板の床、苔生した石積みの外壁、建物の床下を天井とした長い一本道。

これが敷地の外まで伸びているのだ。

「(この通路を知る者はごく一部とは、本当の様じゃな。
よもやこれ程まで手付かずの設備であったとは)」

階段脇の壁には草履が備わっていたが、

湿った石積みにあてられてか黒カビにまみれ、鼻緒には苔が生えていた。

「(うっ、こんなもの履けるか…!)」

薄い足袋の裏を見れば既に真っ黒。

それどころか、気付けば四季美姫の寝間着は煤埃(すすほこり)で酷く汚れてしまっていた。

「(履物も着物も顔を隠すものすら持たずして、わらわは阿呆か。妙な事をしているせいじゃ…。
さてどうするか、こんな足袋ではいずれ破けようし……)」

提灯の明かりを見詰めて途方に暮れていると、フッと視界が暗闇に包まれた。

なんと提灯の火種が消えてしまったのだ。

「(………なんと…、こうなっては戻るしかあるまいか…)」

手探りで階段の手すりに触れてドキリ、通路の奥から足音がする。

目をやれば、小さな灯りと共に人影がこちらへ向かって来るではないか。

「(なんと!此処にも警備がまわるのか…!?)」

四季美姫は暗がりに紛れてやり過ごせるかと、階段の脇に身を潜めた。

「…御供に参りました、我が君」

一本下駄の音が目の前で止み、小柄な人影が傅(かしず)いた。

彼の提灯が照らしたのは、四季美姫に仕える呪(まじな)い師、白石 皐(しらいしさつき)だった。

長い茶色髪を包子頭にまとめ、呪紋が施された黒紫の童子水干(どうじすいかん)を纏った少年。

彼は齢十五にして抜きん出た通力を宿しており、

四季美姫が抱える呪師の中では最良の術者と謳われていた。

「おお、皐か…!」

安堵と疑念を半分に、四季美姫は階段脇から出て駆け寄った。

「往かれる先は存じております。まさか御一人で事無きを得られるとは思いますまいな」

傅いたまま懐で温めていた足袋と草履を差し出し、皐は冷然とした顔を持ち上げた。

「…なんと気の利く!この我儘に付き合うてくれるのだな」

「我が君の御心のままに」

皐の口角が少し上がったのを見て、四季美姫も表情がほぐれた。

「やれやれ、お前は不思議な奴じゃが本当に使えるな」

足袋を履き替え、綺麗な草履に足を通して上機嫌となる。汚れた足袋は皐が回収した。

「此処は冷えます故、早々に参りましょう」

皐は提灯に油を足して整えると、通路の出口に向かって歩き出した。

四季美姫はにこと頷いてその背中に続いた。

吐く息が仄かに白くなる冷えた通路。湿った土の臭い。

空間に響き渡る二つの異なる足音。

奥の闇を照らして、二人はひたすら歩き続けていた。

「のう、皐。わらわが屋敷を抜け出そうと思ったのは先刻唐突に。
なのに、お前はわらわを"出迎えた"。何故解ったのじゃ…??」

皐は先を見据えたまま、合間入れずに答えた。

「今朝の占にて知ったのでございます」

「相変わらず、何でもお見通しの様じゃな。…だが、そういうところが気に入っておる」

「ならばこの力、道中にて思う存分揮わせて頂きます」

そう言って振り返った皐の瞳は、冷然さの中に四季美姫という恩情の光を宿していた。

四季美姫と皐の出合いは、この地下通路にあった。

姫が幼い日の事。一人眠れぬ夜にわんわんと泣いていると、突然臥所の隠し通路が開き、

そこから同じくわんわんと泣いた少年が現れる"事件"が起きたのだ。

少年は追われた身で負傷しており、

外部から隠し通路の入り口を見付けたので逃げ込んで来たのだという。

それ以外は出所も名前も頑なに明かさず、素性の知れぬ者を匿っておくことは出来ないとされたが、

四季美姫は往く当てがないと泣く少年に同情し、また彼の能力を買って傍に置くことにしたのだ。

皐はいまだに過去を語らないが、それも今では些末事となった。

彼の占による功績は大きく、若輩ながら政(まつりごと)を裏で支える高官にまで成り上がってくれた。

良い拾いものをしたものだと、四季美姫は純粋に嬉しかった。



やがて通路の行き止まりと、壁に掛かるハシゴが見えてきた。

皐が良しとした頃合いでそっと天井蓋を退かすと、

武士が管理している厩舎の、放牧場の柵の角に出た。

ここだけぺろりと芝生がめくれ、二つの影がするりと地上に現れる。

遠くに見える厩舎には点々と明かりが灯っており、馬の影がしんと動めいている。

「ほぉ、避難通路というだけあって出る場所も都合の良い事じゃ」

「ここで馬を拝借しましょう」

皐は声をゆるやかに長く引いて、魂を呼んだ。

すると厩舎の方から二頭の馬が歩み寄ってきて、皐の前できょとんと首を傾げた。

「鞍も手綱も付いていないか…」

思考を巡らせている皐の後ろから、四季美姫は可愛らしい馬にニコと微笑んで見せた。

「我が君、私は物置小屋へ乗馬道具を取りに参ります。灯りを消してお待ちください」

「厩舎の番をしている者がいるはずじゃ。気を付けてな」

提灯の明かりを消すと同時に厩舎から男の声が響いてきた。

「松風(まつかぜ)ー?何処行ったぁー?」

その声にピンと耳を立て、来ていたうちの一頭が声の方へ駆けてゆく。

四季美姫はドキとして身を強張らせた。

皐は胸内から二枚の札を取り出し、『影』と記して自らと四季美姫の体に貼りつけた。

男は放牧場から走って来た馬を受け止め、どうどうと宥めた。

「どうしたんだ、駄目じゃないかぁ体を休めないと。……んん?」

男の提灯が放牧場の方へ向く。

「そこにいるのは…、辻丸(つじまる)か?お前も戻って来〜い!」

辻丸と呼ばれた馬が男の方に振り向く。

芝生を踏み鳴らしながら、男と松風がこちらに近付いてくる。

皐は動揺している四季美姫に身動きを取らぬようにと暗黙の指示を送った。

「どうした?何を見てるんだ?」

辻丸の鬣(たてがみ)を撫ぜる若い武士の男。

家紋入りの小袖に軽装備を纏い、背には大型の薙刀を携えている。

男は二つの影を間近に灯りを掲げ、草原の闇に目を凝らした。

傷痕を残した容貌。サバサバした茶色の総髪が軟風に揺れている。

提灯は皐の顔前を、四季美姫の頭上を横切ったが、男は首を傾げた。

「獣の声でも聞こえたか?とにかくほら、戻れお前達」

どうやら皐が施した札によってこちらの姿は見えていない様だが、四季美姫には彼がわかった。

二頭の馬を連れて行ってしまう男の背に、四季美姫は身を乗り出して。

「柾(まさき)っ…!」

その声に足を止め、男は薙刀を手に振り返った。

「そこに誰かいるのか!!」

二頭の馬がヒヒンと嘶(いなな)く。

ずんずんと迫り来る様子に、四季美姫は札を剥がして立ち上がった。

「柾よ、わらわじゃ…!」

唐突に現れた人影を照らし見て、男は愕然と表情を変えた。薙刀がドサリと地に落ちる。

背後に忍び寄り、皐は男の背にバシイと『無音』札を叩き付けた。

「しししっ、四季美様あぁあ〜〜ッ!?!?」

動物に呪いの札は効かないのか、その大声に馬は驚き傍の林で鳥が騒いだ。

四季美姫は再び草陰に身を隠して。

「これこれ…!静かにせよっ…!」

「…ご安心を。この者が如何に叫ぼうと、人には声届かぬまじないをかけた」

堂々たる体躯の男がはわわと狼狽する様子に笑みをこぼし、四季美姫はそっと草陰から出た。

「ふふっ、久方ぶりで見違えたぞ。今宵の厩舎番がそちとは何とも奇遇なり」

「ななっ何故此処におられるのです!護衛も付けず、
どうやってお屋敷を抜けて来られたのですか?!お目に掛かれて光栄にございます!!
…ハッ!さては呪い師貴様っ!四季美様を惑わし誘拐したのではあるまいな!!?
あぁっ、こちらにお出ましになると知っていればこんな…!
しかも一瞬とも主(あるじ)に刃を向けてしまうとは!!
何という不覚!非礼千万!!死んでお詫び致すしかありますまい!!!」

驚きと嬉しさと責念が入り乱れた様子で、柾は半狂乱で短刀を取り出すと切腹の構えに入った。

四季美姫は慌てて阻止し、すらりとした指で彼の唇を塞いだ。

柾はカーッと顔を赤らめて惚け、皐がチクチクと睨みを降らしている。

「馬を貸して欲しい。取り急ぎ紅響山へ向かいたいのじゃ」

その言葉にハッとし、柾は両手で自分の顔をビシッと叩いて我に返った。

「なりません!夜の影には獣や無法者がうろついております。
四季美様にもしもの事あらば神楽岡の、いえ帝都の一大事となりましょう!」

柾は深々と傅(かしず)いて真摯に反対した。

正論ではあるが、四季美姫は己が我儘を断固として貫いた。

「ならばそちを護衛としたい。その一騎当千たる手腕を見込んで頼む」

「か、過大です!身に余る光栄ではございますが…、
やはり兵三十人は必要かと。今から用立てますゆえ…

「柾、…わらわが間違うておるのは重々承知の上。だからこそ、誰にも知られずにいたい。
この様な非常識を頼めるのは皐と、そちくらいしかおらぬのじゃ」

ブルル!と松風がそわそわ歩き回っているのを横目に、柾は困り果ててしまった様子。

「……おぉ、それでわらわに刃を向けた罪は帳消としようぞ!」

「ぐ!ぬぬぬ…し、しかし…!」

「我が君、これでは夜が明けてしまいます。
一つ命じて下されば、直ちにこの者を眠らせて記憶を消しますが、如何か」

出来上がった『睡魔』札をひらひらと扇ぎ、皐は柾を見下していた。

しかしギロリと睨み返された眼孔は猛虎の如く威圧を放ち、皐は逆に気圧されてしまった様だ。

そんな覇気も四季美姫にじぃっと見詰められては力抜け、苦渋を浮かべながら折れてしまった。

「あいわかりました…。よほどの御事情があるのでしょう」

すっくと立ち上がり、柾は大薙刀を背に納めると同時に『無音』札を剥がし捨て。

「ならばこの山出 柾(やまいで まさき)、我が命に代えても四季美様をお守り致す!」

ぱぁと四季美姫の表情が明るみ、皐はむっと口を尖らせた。

「厩舎の番は俺の他に二人おります。馬を出す理由を付けて参りますので、暫しお待ちを!」

二頭の馬を置いて、柾は厩舎の方へ駆けて行ってしまった。

皐は草陰に潜り、四季美姫の耳元に寄った。

「随分信用されるのですね。あれは何者です?」

「ああ……柾とはな、七つの頃からの幼馴染で、
暫く会うてなかったが歳は確か三つ上だからもう二十になるのか…。
わらわが抱える武家の名門、山出が宗家の長男にして武術の神童とも聞き及んでおる。
わらわをよく想い、時には本気で叱ってくれる家臣じゃ。気に入っておる」

「我が君を、叱る…?ふん…大層な御家柄に武術の神童ときても、
馬小屋の世話を充てがわれるのは……どこかに粗相を具(そな)えているせい、か」

「…ふふっ、いや柾ほどの者が厩舎番に就いているのには特別な理由があるのだろう。
この厩舎に愛馬でもいるのではないか?
自分の馬の面倒は自分でみたいというならば、柾らしいのう」

しみじみ語る四季美姫の傍ら、皐は不満気に厩舎の方へ視線をやった。


一方厩舎では、倉庫から乗馬道具を持ち出す柾を仲間が呼び止めていた。

「おい、どうしたぁ。こんな時間に鞍なんか持ちだしてよお」

「…いやあ、松風と辻丸が体力有り余ってるのかちっとも落ち着かねぇから、
その辺散歩させてやろうと思ってさ」

「はぁそうかい。まぁ辻丸に至ってはこの頃出る機会が無ないから退屈なんだろうな。
ま、あんまし遠くへは行くなよ」

「分かってる。…ああ、飲み水を切らしてる桶があったな。悪いが汲んでおいてくれないか」

他の厩舎番を放牧場とは真逆の水汲場に向かわせ、柾は堂々と二つの鞍と手綱を担いで戻った。

二頭の馬に手際よく道具を備えると、柾は皐に提灯を押し付ける様に渡して。

「馬には乗れるのか」

「…侮るな。乗れる」

「一丁前だな。素性を明かさぬ余所者が四季美様付きの呪い師になったと聞いていたが、
お前だろう。…どこのお坊ちゃまだったのやら」

「これ柾よ、そう苛めてくれるな。皐は信頼できる良い仔じゃ。
皐のお陰で、わらわは幾度となく怪我や病を免れておる」

四季美姫の言葉に少々照れ隠すも、皐は冷然とした態度を続けた。

「ならば、進路はお前が先導しろ。より安全に事が運ぶ道をよんでゆけ」

「…言われなくともそのつもりだ」

つんとあしらって辻丸に寄ると、ひょいと乗り上がって手綱を握る。

動揺する辻丸を上手く宥めている様子に感心しつつ、

柾は四季美姫を自分の愛馬、松風の背に上げた。

「こちらには二人乗り用の鞍が無かったものですから、窮屈とは存じますが何卒ご辛抱下され…!」

柾は松風の背に上がると、四季美姫を横座りにして自分の膝に乗せた。

「こっ、この様な乗り方は初めてじゃ…!よ、よろしく頼むぞ」

「無礼とは承知の上!しかしその寝間着姿では跨がれぬと思いまして…!」

どぎまぎしながら柾の胸衿に掴まる四季美姫に、皐はさらに機嫌を損ねて。

「私だったら女人は背の方に乗せる。相手選ばぬ貴殿の下心には感服致す」

「黙れ小童!俺は背に刃物を担いでいるのだ。夜が明けるのだろう?さっさと行かんか!」

フンとそっぽを向き合う二人を交互に見て、四季美姫は「???」とたじろいだ。

放牧場を遥か後に、小走りから次第に夜風を切る速さへ。

三人は馬を操り紅響山へ向かって暗闇の草原を駆けて行くのだった。



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紅響山の白鴉(6)

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―― 雅楽隊の演奏。白秋楽(はくしゅうらく)。

雅楽師達が舞殿に上がり、神像に向いて各々の位置についた。

帝都の雅楽は、奏者が目を閉じて演奏するのが特徴である。

聞く者も目を閉じるのが礼儀であり、誰もが座して姿勢を正した。

総勢十五名によって奏でられる重厚な旋律が、社中に響き渡った。

視界を閉ざして音に意識を投じると、まるで鮮やかな紅葉世界に囲われている錯覚を覚える。

しかし今年は、その情景にあの死体が横たわっていて…。

「(ええい!気になって仕方が無いわっ!!)」

疼く心を抑え、四季美姫は考えていた。

「(とにかく今は我慢じゃ…。神事は下山を終えるまで。
山を下ったらば、真っ先に宮司を問い詰めてやろうぞ!
あれの正体と、誰の仕業か追及し、突き止めてやらねば気がすまぬ!)」

膝上に重ねた両手をぎゅうと握りしめる。

―― 祈祷。

宮司が神像の前に出(い)でて、一礼をした。

それに合わせて一同は床に平伏し、座礼の姿勢を保つ。

宮司は抱えていたススキの束を脇に置き、胸内からひだ折にした書物を取り出すと、

朗々に読み上げていった。

『 かけまくも畏き山神よ、今年の恩寵に感謝します。
来年も豊作でありますように、私達はこの様な努力をします。どうかお力添え下さい 』

要約するにこの旨が、非常に長文となって捧げられた。

ふと気付けば、冷んやりとした空気に身を包まれている。

遠くでカラスが鳴き、神像に夕日が差し込んできた。

「…これより、山神、白猿ウルヌ様の現身像を、施錠致します…」

死体と共に閉じられる神像の間。施錠が施される音。

一同は座礼の姿勢で待っている。

「…それでは皆様、御起立下さい…」

宮司は何くわぬ顔で振り返り、各々を導いて社の間から降ろしていった。

履きものを整え、市女笠を受け取りながら、四季美姫は神像の間に振り返った。

三重の錠に護られた簾戸は、最奥にてしんと夕影を纏っていた。



夕日に染まる紅葉世界。

山道の足元は薄暗く、夜虫があちこちで鳴き始めている。

下山する行列の中、四季美姫は市女笠の内にて物思いにふけっていた。

「(…蛮人の仕業とは考え難い…。神像の鍵は宮司が常身に付けて保管しているもの。
鍵が無ければ扉は破壊されているはず。するとやはり神職の者らが怪しい…。
…確かこの後、神職共はもう一度あの社に向かい、池で厄払いをするのだったな…。
こそこそ回収するとしたらきっとその時。しかし妙じゃ…。
前日、前々日からこの日の為に社には手入れが入るはず。
そこで宮司は神像の間を開けているはず…。
まさか手入れを怠ったのか?その時は無かったのか??
よりによって何故あの場所に死体を隠すのか。
このわらわが山神の神事を担っている事への、不満の表れという事か…??
いやまて、そもそも……あれは…わらわにしか見えていない………?)」

思考を巡らせているうち、いつの間にか山道を下り終わっていた様で、

振り返れば参道への大門は既に閉まっていた。

これにて年に一度の、大掛かりな儀式は終いである。

神社から全員に温かい茶が配られ、境内にて暫しの休憩となった。

神社の出口には御輿隊が伏して待っており、馬を預けた者達はおちおち馬舎へと向かって行った。

馬の準備を助けている神職らとすれ違いながら、

四季美姫は茶を片手に宮司の背へずんずんと歩み寄った。

「宮司!」

各々が、なんだなんだ?と目配せしている。

「…ははぁ…!如何致しましたか、四季美姫様…!」

「神像の間にッ…!

老爺の眼差しが脳裏に蘇り、四季美姫は言いかけた言葉をごくりと呑み込んだ。

「(いかん!…軽率じゃ)」

四季美姫は小さく咳払いをして。

「神像の間の錠が随分と古い様じゃ。新しいものに代えよ」

「…かしこまりました…。三本とも本日中に代えさせて頂きます。直々のご指導、深く感謝致します…」

小さく頷き、四季美姫は輿のもとに向かって行った。

その雰囲気は凛としていたが、隠れる様に被せた市女笠の内では複雑な心境を呈していた。



行列の準備が整いて夕刻。

陽が山々の間に沈み行くのを横目に、一行はふもとの神社を後にし、

大屋敷を目指して帰路についていた。

孤独な御輿の中で、四季美姫は幼き日の忠告をしんみりと思い出していた。

『 ―― よいですか、四季美姫。貴女は皇族の娘です。
もう二度と、人前で …… が見えるなどと口にしてはなりませぬ。
言動の一つ一つを慎重に選びなされ。皇族としての威厳を損なわなぬ様に。
皇族は神の仔の子孫にて神聖であり、その眼(まなこ)には邪(よこしま)や奇怪は映りませぬ。
……それは真なる皇族である、証でもある。
何故、幼い貴女様が、兄君である第四皇子に代わりこの神楽岡の領主に就いたのか。
…第四皇子には、人ならざる何かがお見になる様でした。
その言動があまりに奇怪だった為、皇族たる者が憑きものを宿したとの疑いが広まり、
表向きには病だった…として、天皇の令により御隠れになったのです。


よいですか、四季美姫。この私とて、次はお守りできませぬぞ… ―― 』

かつて四季美姫の大屋敷にて領主の引き継ぎを補佐していた、今は亡き年老いた大臣。

眩しい朝日を逆光として、そのシルエットは厳しくも悲し気な眼差しをしていた。

あの時の言葉は胸に深く刺さって、恐ろしくて、いまだ記憶の隅に焼き付いている。

「(先ほどは危うく、麻琴(まこと)爺様の事を思い出さなければ口が滑っていたな…
昔にも似た様な事があって酷く叱られたな。あの時は何を見たのだったか……
思い出せぬが、とにかくこの事はわらわの胸の内に留めておくべきか…
それにしても……、あの子供は何者だったのじゃ……??
妖怪絵巻では…天狗が近いかのぅ…?
しかし絵にされているくらいだから、天狗とは可視的な存在なのだろう。
あからさまに神像の足元に人型が転がっていて、誰一人動じぬのは見えていないからじゃ。
神ならば常人の目には映らぬが、修行を積んだ者と皇族には見えるという。
帝都に御座す翼を持つ神は、天神シラヒ様、雷神ナルイ様、風神シナツ様…。
だが、古神書によるとそれらは子供ではない。神に翼はない…。
う〜〜む、では神に仕える神獣の様なものか?
現実的に考えようぞ。もしかしたら仔の背に鳥の羽を縫い付けた、悪質な見世物かもしれん……
見世物小屋は厳しく取り締まっているはずだが、もしその片鱗であったなら……
誰もが見えて気付くはずであろう???)」

思考を巡らせているうち、

行列はいつの間にか神楽岡の大通りを過ぎた様で、先の方に大屋敷の敷地門が見えてきた。

「(あぁあ〜、何とも気になるのぅ〜…!)」

行列は南門を潜って解散し、各々の持ち場に戻って行った。

四季美姫も車宿で御輿を降り、市女笠を取った。

車宿を出て中庭を臨む小広間に出ると、いくつもの提灯の光が近付いて来て、

「お帰りなさいませ、四季美姫様!」

侍女達が総出に伏して、姫の帰りを迎えた。

「お勤め、ご苦労様で御座いました。さぞかしお疲れでしょう」

「夕卓の刻になるまで、御体をお揉み致します」

「お着替えの準備も出来ております」

「すぐに茶などをお持ち致しますゆえ」

曇った夜空の下、侍女達に囲われ私室へと向かってゆく。

私室は快適に温まっており、山巫女の衣装を降ろすと厚手の一枚羽織を着せられた。

それからゆったりと四肢を伸ばせる椅子に座り、温湯で腕や足を揉みほぐされる。

重い髪飾りも外され、四季美姫は神事の疲れを溜息と共に吐き出した。

暖かい甘茶を飲んでくつろいでいると、ふと物足りなさを感じた。

去年はあった、下手くそな肩叩きが無い。

「(む…?若菜はおらぬのか…)」

周りでせわしなくしている侍女達の中に、若菜の姿は見当たらない。

「(…他の事で忙しいのかの。…若菜は口が堅そうだし、ちょっとこの話をしてやるか。
……いや、何を思うておるのじゃわらわは!)」

心ここにあらずの瞳が、揺れる茶に映っている。



ポロリ

箸の合間から煮物が滑り、膝に落ちて着物を汚した。

気付けば夕卓の席について、四季美姫はまたまた考え事に耽(ふけ)っていた。

「(誰かに相談くらいしたい。兄上様や姉上様に文でも書こうか。
いいや、止めておこう…。ご多忙な身にあまり迷惑はかけたくはない…。
はぁ…麻琴爺様…。わらわは今、たまらなく独りじゃ…。
そういえば何故、わらわはあの子供を見て連日の空を思い出したのだろうな…。
あの悼ましい姿に何故、空の死を連想したのか。
お陰で神楽では恥をかいた。
一見関係の無いこの二つが、わらわの中で繋がって、こんなにも解けた心地になるのは何故じゃ。
……。
…あの子供は大空の現身。大空は、死んだ。
あぁ、そうか……。
…………………………はぁ????)」

ピチャン…!

「姫様、少しお水を飲んでは如何でしょうか……??」

ハッと我に返ると、いつの間にか湯船に浸かっていた。

それ程までに、深く考え込んでしまっていた。

「今夜は冷えますが、そろそろ上がりませぬと、のぼせてしまいます…」

「っあ!う……うむ。もう出る」

いつもより肌を赤く火照らせて風呂を後にすると、着替えの最中にまた物思いに戻ってしまう。

そんな四季美姫の様子に、侍女達は互いに顔を見合わせていた。



月が高く昇った夜。

温まった布団の中から四季美姫はカッと目を見開き、上半身を起こした。

「(……………………寝れぬ!!!!)」

臥所の四隅にて灯るぼんぼりで、今日も御帳台の中はほんのり薄明るい。

耳を澄ませば、臥所を護っている近衛兵の小音と、松虫の鳴き声。

キシキシ…、遠くの方で誰かが廊下を歩いている音が聞こえる。

もはや目を閉じればあの少年の姿がハッキリと浮かび、好奇心の性(さが)を煽るばかり。

ついに我慢ならなくなり、四季美姫は皇女にあるまじき行動に出た。

「(……今日ばかりは殆どの者が疲れて深く眠っているだろう……。
収穫際以外でわらわがあの社に行く事はない。ならば、今夜しかないのじゃ!)」

寝間着の腰紐を締め直し、長髪を後ろに束ねる。

「(そっと出ていけばわかるまい。馬さえあれば紅響山は遠く無い。
すぐに行って、このもやもやする気持ちが晴れたら急いで戻れば良かろう)」

老爺の輪郭に後ろ髪を引かれながらも、

己をつき動かす衝動のままに、四季美姫はそっと御帳台を出た。

障子に映る厳つい背中影。臥所の入り口前には、二人の近衛兵が槍を手に座している。

その他にも、庭や廊下には数人が巡回しているはずである。

寝間着のまま抜き足差し足…。

臥所の隅にあるぼんぼりの一つを退かし、畳と一体になっている隠し扉の取っ手を起こした。

非常時の為に作られた避難通路であり、三階の臥所からのみ出入りする事ができる。

四季美姫はぼんぼりの中から火種を取り出すと、備えの小さな提灯の中に移し替えた。

取っ手を掴んで少し持ち上げると、真っ暗な床下の空間その奥に、階段の始まりが見える。

物音に気を付けながらするりと床下に潜り込み、静かに蓋を戻す。

二人の兵に気取られる事無く、四季美姫は臥所から姿を消した。



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紅響山の白鴉(5)

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行列の間を飛び駆ける、秋の羽虫達。ふいに、頭上を舞う大鷹の影とすれ違う。

大通りを挟む景色は民家を離れ、見渡す限りの畑となった。

畑ではちらほらと人が働いており、遠くの者も手を止め、こちらに向いて頭を下げている。


やがて、大通りの敷石は紅響山のふもとにある神社の入り口に行きあたる。

六人の神職に出迎えられ、一行はなだらかな階段を上り、神社の門をくぐって行った。

年期を呈する大木に囲まれた、閑静な境内の最奥。

参道へ通じる木の大門は堅く閉ざされていた。

門番たる歳召した宮司が歩み出て、一行にお辞儀をした。

「…山神、白猿ウルヌ様は既に御出座しになっております。
…此処から先は神聖な御山にて、如何なるご身分の方も輿や馬を降りなければなりません…」

恭しいお辞儀と共に、宮司が抱えるススキの葉束がさらりと揺れた。

四季美姫は恒例の如く、御輿を降りて装束の裾を整えた。

後方の貴族達も、馬を境内の小屋に預けている。

担ぎ手達もこの神社にて、一行の帰りを待つ事になっている。

「…それでは、参りましょう」

列の先頭に宮司がつき、最後尾に二人の舞女と一人の歌姫、六人の神職が加わった。

参道への大門が厳かに開かれ、目の前に雄大な紅葉の景色が広がった。

椛の枝葉はやんわりと天を覆い、薄桃色の木漏れ日が岩苔を輝かせている。

人の手で均されていない在りのままの山は、険しさと美しさを兼ね備え、

四季美姫はこの参道を歩く事だけは楽しみであった。

風が吹く度にはらり、はらりと椛が舞い落ちる光景を背に、宮司がチラと振り返って。

「…今夏の大雨にて、参道の一部が崩れております。
崖に接近する所が御座いますので、法肩を歩く際は、御足元にご注意下さいませ…」

にこと微笑んで前に向き直ると、雅楽隊が登山曲を奏で始めた。

帝都の創成より伝わる、古き旋律の一つである。

音楽に合わせ、色艶やかに染まった紅葉の世界を、五歩進んで、一歩下がる。

岩肌を伝い落ちる清流や、物珍しい植物。奇抜な地形や、目をやるだけでゾッとする崖下の暗闇。
 
遠望の木の上から、猿の群れがこちらを見ているのにも気が付いた。

周りの景色を楽しめる程、四季美姫は余裕をもって歩く事が出来ていた。足並みも完璧である。



紅響山の頂に到着すると、一面の小ざっぱりした広場に大きな池と、山神を祀る大社が見えてきた。

全貌は立派な高床式で、面積の異なる四つの部屋が、吹き抜けとなって直線に連なっている。

四季美姫にとっては年に一度だけお目に掛かる、特別な社だ。

一行は休む間もなく、神職に導かれて各々の位置に向かって行った。

護衛兵は社の敷地には入らず、周囲の警備に就いた。

屋内へ入る前に、四季美姫の市女笠が取られた。

ふわと髪の香りを漂わせ、優雅に歩くその姿は、神職の視線さえ奪う程に麗しく、

その様子を遠望より見た護衛兵も、互いに顔を見合わせ四季美姫の美しさを共感し合うのだった。

正面の短い階段を上り、老中、重役、貴族が、一番手前の広い間についた。

宮司、四季美姫、六人の神職は、その一つ奥の小さな間についた。

この部屋の隅には供物が安置してある。

雅楽隊、舞女、歌姫はさらに一つ奥、舞殿の間の両脇についた。

その先に供物台があり、最奥の簾戸の中には山神の像が祀ってあるのだ。

それぞれが配置についた頃合いを見て、一呼吸置いた後、神事の開始が宣言された。

「…これより、山神、白猿ウルヌ様の現身像を、開錠致します…」

宮司が簾戸の前に進み、石の鍵を用いて三重の錠をといていった。

一同は座礼の姿勢で待っている。

四季美姫は至って落ち着いており、案外このまま上手くやれそうな気持ちで満ちていた。

前日までの緊張は思い込み過ぎだったと、心なしか凛とした作り顔もほぐれていった。

ガチャリ… キィィ…

「…皆さま、顔をあげて、御起立下さい…」

一同は顔を上げ、その場に立ち上がった。

開け放たれた簾戸の向こうより、大きな青銅の像がこちらを覗いている。

おっとりと優しい笑みを浮かべた白猿像の…………足元、に…………?

「― っ?!」

思わず漏らした声に、隣の神職が首を傾げた。

周りに目配せして異変を確認するが、誰もが顔色一つ、表情一つ変えずに平然としている。

「(な…ッ!何故誰も、何も言わぬのじゃ?!構わず、神事を続けろという事なのか……?!?)」

―― 拝礼の儀。

一同が呼吸を合わせ、90度に腰を折り、頭を下げるを二回繰り返した。

四季美姫は目を疑っていた。白猿の像その足元に、子供が倒れているのだ!

両手を胸の高さで合わせ、拍手を2回。そしてお辞儀をもう1回度行った。

こちらを正面とした横向きに、四肢を縮めた体勢で。

そして各位置にて、腰を下ろす。

―― 山神のうた。

歌姫が舞殿の中央に出(い)で、神像と参拝者に深くお辞儀をした。

四季美姫の視線は歌姫を通り越して神像の方にあった。

肌色に血の気は無く、死体だと判断出来る。

一時の静寂を呑んだ後、美しい声音(こわね)が社中を包み込んだ。

登山の疲労もたちまち癒せる、透き通った声。

帝都独特の音調に載せた歌詞は、山神の偉大を讃え、その恩恵に感謝するものである。

その白い髪は顔面を覆い、床に余す程長い。

後ろに大きな鳥でも転がっているのか、ニ対の翼の様なものも見える。

歌声は社を溢れて木々に、土に、岩々に沁みて広がり、外の護衛兵にも良く聞こえるのだった。

四季美姫は動揺を顔色に滲ませ、再度、目だけで周りを見渡した。

やはり、誰一人として動じている様子は無い。

歌が終わると拍手が響き、歌姫は深くお辞儀をして舞殿を降りていった。

―― 奉納の儀。

「(まさか、皆には見えておらぬのか…?)」

ぎこちない表情のまま、四季美姫は六人の神職と立ち上がり、供物台の方にお辞儀をした。

雅な音楽が奏でられる。

神職らが一人一つずつ供物を持ち上げ、順に四季美姫のもとへ持ち寄った。

一つ目の供物は、秋の草花による生け花だ。

精密な彫刻が施された、上質な石の皿。そこに表現されるは秋の風情。

美しき一画を切り取って収めたが如くの、見事な芸術であった。

作法通りに受け取り、供物台……あの死体の元へと歩んでゆく。

供物台の前にて、一礼。右手を左手の下に揃え、一度軽く膝を折る。

近場にてチラと眺めると、鳥のものかと思った翼は、なんと子供の背と腰にそなわる両翼だった…。

四季美姫はその異様さにごくりと生唾を呑んだ。

生け花を置き、正面を神像に向け、一歩下がり拝礼。

控え台のある部屋へと下がってゆく。

「(構わず続けるべきなのか……?)」

次に手渡された供物は、稲穂の束。

ずしりと圧し掛かるこの重みは、太陽と土と水と、多くの人の手が成した賜物であろう。

うな垂れた稲は、まさに豊作の象徴とも言える。

四季美姫は再び供物台へと歩んで行った。

供物台の脇、死体のすぐ脇では、宮司がこちらを見守り微笑んでいる。

「(宮司にも見えぬというのか……??いや宮司、そちになら見えているであろう??
それともやはり、神事中だからと無視をして……?)」

稲穂を捧げ、四季美姫は再び下がってゆく。

次の供物は、山菜・茸を積んだ籠。次は、秋の果実を積んだ籠。

秋の野菜を積んだ籠。赤の大碗に注がれた神酒、だった。

最後の供物も音を立てず台に置き、作法通りに奉納を終える事が出来た。

その良く出来た様には、誰もが感心していた。

しかし涼しく振る舞う四季美姫の装束の内には、冷や汗が伝っているのだった。

―― 豊穣の舞。

紅葉柄の扇子を片手に取り、舞殿の中央に出(い)でる四季美姫と、二人の舞女。

雅楽隊が歌唱混じりの舞踊曲を奏で、三つの扇子がひらりと弧を描いた。

舞の最中だというのに、四季美姫の意識はあの死体に引き付けられて仕方がなかった。

今は神事に集中しろと自分に言い聞かせるも、

胸には謎の"胸騒ぎ"が強く渦巻き、振り払う事が出来ない。

異様なものを目にした動揺…困惑…ではない。今有るのはそれと全く異なる感覚であった。

しかしこの感覚は何故だろう、覚えがあるのだ。

以前より何度か感じてきた。それはどういう時だったか…。

脳が勝手にそれを思い出そうと、記憶を巡らせている。

神事をそっちのけて、本能にも似た内なる何かがそれを突き止めたがっている。

これ程までに別の事を考えていては、ふと間違えるかもしれない。

そんな緊迫感さえお構い無しの衝動が、四季美姫の中で渦巻き続けた。

誰もが見惚れる、四季美姫の美しい舞はそろそろ終盤。添え花となる2人の舞女も完璧である。

ふわりと翻る扇子は四季風を表し、ひらひらと躍る裾は舞う木の葉を表している。


扇子と共に天を仰ぎ、四季美姫は はたと思い出した。

この"胸騒ぎ"は、『 沈黙する空 』 を眺める度に感じてきた"胸騒ぎ"に酷似している!

カラン!

手元が狂い、四季美姫の扇子が床に落ちた。

それをさっと拾い上げると、何事も無かったかのように舞を続ける。

先程まで暴れていた衝動は不思議と一切消え失せ、今はただ、悔しさでいっぱいだった…。

四季美姫は最後まで笑みを絶やさずに舞殿を降りたが、

その雰囲気は恥ずかしさを漂わせていた。



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