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平成23年11月6日(日)
西予市宇和町出身のサイクリスト、
10年半にわたるタンデム自転車での旅で、アメリカのアンカレッジをスタートして、ゴールはフィリピン、台湾、沖縄、九州を通るルートで佐田岬から八幡浜、故郷へと帰ってくる。最後は、産業通のあの大介うどんを食べたに違いない。
やっと今日この旅行記を読み終えた。
すごく分厚い本だけど、全行程の内のかなりの部分割愛されているように思う。
この本は、田苗真土の和尚さんから紹介された物で、それから1年経つから、自転車での旅も長かったが、最後まで読み終えるまでにも長い時間がかかってしまった
内容的には、叙景的な部分が少なく、サイクリストとしての目で感じたことが中心で、特に世界中の人々との触れ合いや民族の印象、お国柄などが全体を通して読み取ることができる。
この本を読んで、もうその国には行かなくていい!と思ったり、もっと詳しく知りたいと考えたり。
風景や自然の美しさとか文化とか特産品や産業など、一般の観光で気になることについてはわずかしか書かれてなく、それぞれの国へ行って感じ取ったことや感想、その時の思いなど刻々と変わるサイクリストである旅人の気持ちがよく伝わってきた。
自転車で走ること、国によって違う道路事情、国境での入国手続きなど体験した人の言葉や体験は、自分にとっても新鮮であり、また、自分には体験できないことだろうなあと思いながら読み進む。
特に興味深かったのは、世界の貧困のこと、それによって子どもたちのくらしや日常がこんなにも国ごとに違うのかということであった。
アフリカのモロッコなど、「おまえたちは豊かな国民だから自分たちにお金や物をくれるのが当然だ。」という常識などは、子どもの頃から植え付けられたものであり、逆に日本は豊かな国なのだなということを思い知らされた。
旅をした地域、貧困の国が豊かな国より圧倒的に多いようにも感じ、世界というのは日本人の常識など通用しないところが非常に多いということも、長ーい自転車での旅の記録から思い知らされたのである。
それから、やっぱり食べることにはかなりの苦労が感じられ、寝ることやテント生活、安い宿探しなど、訪れる国の暮らしのレベルと国民性が全体を通して関心がある重要なことであり、苦労が多かったようだ。
とくに、旅人に対してすごく思いやりのある人々も多く、そのような人たちとの出会いや交流など、心温まることも過酷な自転車旅の中ではオアシスのようでもあり、人類見捨てた物ではない。
この本は一種の旅行記であり、自転車とか世界の国々に関心がある人、これから世界の旅をしようとしている人ならともかく、一般の人には読み進むのは大変だろう。
ストーリー性とか話の落ちがあるわけではなく、淡々と旅の毎日の話が繰り返される。起承転結もない。興味が持続できるか、途中で読むことを頓挫しはしないか、などなど。
ただ、その中から何かを読み取ること、自分がサイクリストになったとしたらこのような旅ができるのだろうか、とか思いながら、自分の変わりに著者が世界旅行に行ってくれたのだ、と考えれば、いっぱい世界中のことを知れて、感じ取ることが出来て、おもしろいものであった。
ひょっとしたら、自分も自転車ではないにしろ砂漠とかアフリカとか、行くことがあるのかもしれない。行きたい、とは思わないが、チャンスがあればこのサイクリストたちが目にした物を、見る機会があることを少し期待したりもした一冊だった。
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小旅行




