先日図書館から借りてきた「Dr. Siegel's Fried Egg Shooting Machine」は、今から40年も前にリリースされた日本のロックバンドのアルバムです。
このバンド「フライド・エッグ」のことはまったく知りませんでした。
ついこの間ネットで偶然存在をしり、メンバーを見たら聴かずにはいられなくなりました。
そのメンバーというのはDr. Siegelこと成毛滋(ギター/キーボード)、角田ヒロ=つのだ☆ひろ(ドラム)、高中正義(ベース)の三人です。
中でも成毛は僕にとって伝説のギタリストです。
たしかグレコギターの広告写真か何かで見たのが出会いのような気がします。ジミー・ペイジを髣髴させるルックスからハードロックギタリストを想像したので、一度は聴いてみたいと思っていたものの、今日までその機会を逃していました。
ドラムの角田はジャズから歌謡曲まで数多くのレコーディングやセッションに参加する実力派です。また、「メリー・ジェーン」で知られているように魅力的な声のシンガーソングライターでもあります。
そしてベースの高中はこの後、ミカバンドなどを経てギタリストとして頭角を表していきます。かつてパイオニアのCMで代表曲「ブルー・ラグーン」を弾いている姿に憧れたものです。
今から40年前といえば、ビートルズが解散した頃です。ロックンロールから”ロック”に変わり、さらに様々なスタイルのロックへと進化していった時期でした。
ツェッペリンやクリムゾンなど歴史的なブリテッシュ・ロックバンドが活躍し始めた頃です。
日本ではフォークが全盛の中、GS(グループ・サウンズ)ブームが終焉し、海外の影響を受けた新世代のバンドが活動を始めた頃です。
この時期「フライド・エッグ」が誕生しました。このアルバムは日本のロック黎明期の貴重な一枚と言えます。
さて、借りてきたフライド・エッグのCDから聴こえてきた音は衝撃的でした。
まず、その演奏技術の高さ!成毛のギターはもちろん、キボードもセンスのいいこと!
角田の日本人ばなれしたヴォーカルとドラムはこのバンドの要です。高中のベースもジャック・ブルースのようにメロディアスでバンドに躍動感を与えています。
そしてこのバンドの曲はブリティッシュ・ロックそのものでした!
歌詞は全て英語。ギターやバンドの演奏は徹底的にブリティッシュ・ロックの様式にこだわっています。
そして成毛が影響を受けたと思われるいくつかのロックバンドをモデルにしたようなオリジナル曲が並びます。さながらブリティッシュ・ロックのコンピレーションアルバムのようです。
どの曲もモデルとなったバンドがだいたい想像できます。中には、有名な曲をネタにしたパロディのような曲もあります。
ブリティッシュロックに対するオマージュがこのアルバムのコンセプトなのかもしれません。
景山民夫がデザインしたダリのようなイラストのジャケットには「レレレのおじさん」が隠れて描かれています。このアルバムはある意味だまし絵のような音楽と言えるかもしれません。
部分的に見るとネタ元のバンドが見えますが、全体を見るとフライド・エッグ独自の音楽になっています。
フライド・エッグを聴いて、単純にブリティッシュ・ロックの模倣と言う人がいるかもしれませんが、ぼくはそうは思いません。
フライド・エッグはイギリス料理(ブリティッシュ・ロック)という異国の調理方法を用いて、独創的な目玉焼=Flied Egg(オリジナル曲)を創作したのだと思います。
Uriah Heep風です。「I'm gonna see my baby tonight」
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Emerson, Lake & Palmerの「Tarkus」風の「Oke-kas」です。つのだひろのドラムがすごい。
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「I'm gonna see my baby tonight」です。CreamとかJimi Hendrixとか?
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他にもThe Beatlesの「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」一節を引用したりLed Zeppelin風やKing Crimson風の曲まであります。
まだまだ僕が知らないバンドの要素もとり入れているのではないかと思います。