緩速ろ過から生物浄化法ーおいしい水を求めて

現場から学んだ知恵と技術 生物屋 中本信忠の奮闘。目からウロコの話

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 ブラジルの生態学会誌Journal: Oecologia AustralisはTundisi夫妻のダム湖生態系研究の長年の活躍を記念して特別記念号を2011年9月に出版することになった。Reservoir Ecology: A Tribute to J.G.Tundisi and T.M. Tundisiに寄稿するのは、Tundisi夫妻、ベルギー、中国、ポーランド、チェコ、日本(中本)、ウルグアイ、ベネゼラ、チリ、ブラジル(12編)からの研究者である。
 中本は Idea of Ecological Purification System for Drinking Water comes from Broa Reservoir というタイトルで書く予定。中本のルーツは、最終講義で話したようにブラジルでもある。http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/16934132.html
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 「空腹の生物群集の活躍が鍵」:http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/27927737.html
 自然界は、お腹が空いた状態の生物群集が生きようと努力している。生物利用可能のものを、徹底的に利用してしまう。入ってきた栄養物を食べるのは一瞬で、そこには、藻類、細菌、微小動物、動物が活躍する。食べつくしてしまうのが動物による食物連鎖。生物群集が安心して活躍できるシステムが生物浄化法Ecological Purification System。緩速砂ろ過Slow sand filtrationは、単にゆっくりと砂層を通過させれば清澄な水ができ、病原菌もいない安全な水ができた。機械的なろ過による篩いろ過と考えて名前がついた。でも、砂の間で活躍する微小生物が浄化の主役で、食物連鎖が鍵だった。空腹の生物群集が浄化の主役であった。そこで生物浄化法Ecological Purification Systemと名前を変えないと誤解されると言い出した。
「ブラジルのダム湖生態系研究の始まり」:http://www.ilec.or.jp/database/sam/sam-01.html
 Tundisi夫妻は、1971年からブロア貯水池で湖沼生態系を研究し始めた。イタリア系のJose G. Tundisiは植物プランクトンと、その一次生産、日系のTakako M. Tundisiは動物プランクトンの調査をしていた。
 中本は、1974年8月から10月の3カ月間であったが、藻類培養を教え、その合間に、Tundisiグループを指導した。サンパウロ州サンカルロス連邦立大学の若いスタッフたちに、ダム湖生態系研究の仕方を教えた。サバンナ地帯のブロア貯水池を、何度も調査した。長さ7キロの浅いダム湖を調べると、プランクトンの大部分は、死骸か、活性が悪い状態であったのに気づいた。そこで、中本は、Tundisiグループ全員で、植物プランクトン、動物ブランクトン、ベントス、水質、一次生産など、皆で総合調査をすることにした。調査予定の10月1日の2日前、それまで、晴天続きであったが、雨が降ってしまった。それでも、調査を決行した。ダム湖流入部からダム際までの縦断調査をした。流入の影響を調べてみた。
 「淡水赤潮:ダム湖流入部でのブルーム」:http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/23383491.html
 群馬県と埼玉県の県境にある下久保ダム湖(神流湖)の流入部で見られる鞭毛藻のブルーム現象を淡水赤潮現象として発表したのが1973年である。ダム湖流入部での鞭毛藻のブルーム現象を「淡水赤潮」として世界で初めて発表したのであった。この流入水の影響を調べるというアイデアをブラジルで確かめた。
 「砂漠で一斉に花が咲く」:http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/23392141.html
 サバンナ地帯のダム湖でも、流入部沿岸部で繁殖していた生物群集がダム湖へ流されている状態がわかった。しかも、メロシラ・イタリカという珪藻コロニー細胞の数が偶数であった。どうも、雨が降って、ハングリー状態の珪藻が一斉に、細胞分裂が始まったのに気づいた。
 「空腹状態は普通」:
 緩速ろ過池の砂層上部では、生物群集が活躍する。砂層内部には、空腹状態の微小動物が活躍し、そこには、食物連鎖が成り立っていた。砂層深部は、餌がないので、生物が居ない。生物群集に悪いことをしたら、砂層で、流入物質は、捕捉されず、分解もされない。
 「食物連鎖と動物の役割:金魚の糞」:http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/23376593.html
 自然界では、動物は餌を食べる食物連鎖がある。動物は、何でも食べて消化するというイメージがあるが、実は、食べたものの中で、消化できるのは消化するが、ほとんどは、単に通過するだけである。生きたまま通過してしまう。動物は糞塊にするというのが重要であった。池の金魚の糞塊を調べたら、珪藻は、空になっていたが、緑藻は、活性が良いままであった。それを発表したのは、プランクトンの活性に興味があった大学院生時代であった。動物の役割は、何でも、手当たり次第に、口に入るものを食べて糞塊にすることであった。ほんの少ししか吸収されない。腸管の壁を通過するのは、小さな分子だけである。
 「生物利用可能栄養物質MBOD法」:
 生物利用可能栄養物質量を定量的に測定するMBOD法Modified BOD法のアイデアも、このブロア貯水池である。余りにも貧栄養で、利用可能の無機栄養物がほとんど無い。でも、カスカスの栄養を生物が利用しようとしている。化学分析では、検出できないような少ない栄養物でも小さな生物は利用できる。そこで、水中の有機物量を定量するBOD法の考えを応用して無機栄養物を定量してみようという発想がブラジルで生まれた。このMBOD法は、後に、琵琶湖での洗剤規制をするための琵琶湖富栄養化防止条例制定に使われた。この考えが、湖沼法になった。
 「水生生物(変温生物)は、温度に敏感に反応する:酵素反応」:
 このBOD法は、英国ロンドンの運河が汚れて酸素不足になり、その指標として生まれた。だから20℃で5日間を標準としている。でもブラジルでは、20℃にするにはクーラーが必要である。そこで、温度により微生物活性が高くなるのに注目し、現場の水温で測定し、短時間で同じ値になる現象を考えた。
 「熱帯と、温帯での現象は異なる」:
 生態系、生物群集の活躍を考えるのが、生態系管理の考えだ。その現場での生物群集の視点が大切である。Tundisi夫妻は1971年にサンパウロ州立大からサンカルロス連邦立大に移り、ダム湖生態系研究しだした。それまでは、サントスの海洋沼沢地でのプランクトンを研究していた。サンカルロス連邦立大に移ることが決まり、英国に留学し、湖沼学を研究し、ダム湖生態系研究を始めたところであった。このグループに最初に入って一緒に研究した外国人が、1974年、日本からの31歳の若者の私であった。
 「湖沼学から大陸のダム湖学」:
 それまでの湖沼学は、最深部、湖心での測定。表層、中層、深層という成層構造を想定しての研究であった。欧米の研究者が、夏と冬の季節変化を重視し、その研究を再現しようとしていた。
 しかし、大陸のサバンナ地帯の浅いダム湖では、雨期、乾期の方が重要でった。浅いので、大陸の平野部で風が吹くと、湖水は上下循環が容易に生じ、栄養塩は、常に使い尽くされる状態であった。欧米の山地湖沼との違いがあった。その違いを強調したのが、1974年の事であった。欧米の教科書での現象を追いかけるのではなく、熱帯の大陸での浅いダム湖での現象を記述する教科書を自分らでつくる必要があると強調した。
 ダム湖生態系研究は、成層構造を強調する湖沼学でなく、河川と湖沼の中間の考えが重要であった。それに気付いたのは、下久保ダム湖の淡水赤潮現象であった。この考えの延長が、ツンジシらのダム湖研究として発展して行った。
 その後、信州大学に助手のポストを得たが、1976年2月、雨期にも1か月間、サンカルロス大学に出かけて指導した。その後は、別のプロジェクトで、何度も、このグループと一緒に、共同調査をしてきた。2009年5月には、ブラジルで、「おいしい水のつくり方」のポルトガル語訳本がでた。1974年から2011年、37年間もの長い交流が続いていたことになる。

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14th International Symp. River and Lake Environment, Ueda, Aug.29-30,2009
でポスター発表をする。信州大学繊維学部講堂(長野県上田市)。

New Concept of Slow Sand Filter as an Ecological Water Purification System to make Safe Drinking Water.「安全は飲み水をつくる緩速ろ過の新しい概念:生物浄化法」

緩速ろ過でなく、生物浄化法、それが、世界に広まりつつあるとPR。
希望者には、JICAマルチ教材のCDを差し上げる。
This is not Science for Scientist or Technology for a Company.
This is Science ana Technology for the People.

このシンポは、信州大学繊維学部の応用生態学研究室の研究者(桜井、渡邉、中本)と韓国の春川市にある江原大学の曽圭松教授との研究者交流が発端である。

春川市には、昭陽湖(ダム湖)で、淡水赤潮現象があり、中本が1974年に、陸水学会誌に下久保ダム湖(神流湖)での淡水赤潮現象を発表したのと、同様であるので、連絡してきた。それから、江原大学との信州大学との陸水研究者の交流が始まった。

ダム湖生態系の扱い、水質を生物の立場で評価するMBOD法も、伝えた。
韓国からの研究者を、菅平ダム湖、染屋浄水場などを案内し、生物現象の扱いについて交流してきた。

江原大学だけでなく、韓国の他の大学、日本も、信州大学だけでなくと広く呼び掛けた。
その後、日韓だけでなく、中国にも呼び掛けた。

信州大学で最初から交流してきた研究者は、それぞれ、定年になり、日本側は、陸水学会が継承してくれた。

中本は、今回、緩速ろ過は、生物浄化法であるとPRする。

key words: slow sand filter, Ecological purification system, safe drinking water
緩速ろ過、緩速濾過、生物浄化法、水道

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Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 6(41-48)
Novo conceito e o nome novo de Filtração lenta em areia

Sistema de Purificação ecológicos ppt 48 part 1(1-8)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285218.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 2(9-16)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285289.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 3(17-24)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285317.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 4(25-32)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285353.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 5(33-40)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285399.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 6(41-48)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285431.html

key words: slow sand filter, Ecological purification system, safe drinking water
緩速ろ過、緩速濾過、生物浄化法、水道
http://jica-net.jica.go.jp/lib2/08PRDM007/index.html

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Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 5(33-40)
Novo conceito e o nome novo de Filtração lenta em areia

Sistema de Purificação ecológicos ppt 48 part 1(1-8)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285218.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 2(9-16)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285289.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 3(17-24)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285317.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 4(25-32)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285353.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 5(33-40)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285399.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 6(41-48)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285431.html

key words: slow sand filter, Ecological purification system, safe drinking water
緩速ろ過、緩速濾過、生物浄化法、水道
http://jica-net.jica.go.jp/lib2/08PRDM007/index.html

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Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 4(25-32)
Novo conceito e o nome novo de Filtração lenta em areia

Sistema de Purificação ecológicos ppt 48 part 1(1-8)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285218.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 2(9-16)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285289.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 3(17-24)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285317.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 4(25-32)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285353.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 5(33-40)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285399.html
Sistema de Purificação ecológicos 48 slides, part 6(41-48)
http://blogs.yahoo.co.jp/cwscnkmt/29285431.html

key words: slow sand filter, Ecological purification system, safe drinking water
緩速ろ過、緩速濾過、生物浄化法、水道
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