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                   《 写真は2月17日放送NHK「クローズアップ現代」から》


        いまになって「自然災害」は誰が守るのか?

 NHKの2月17日放送「クローズアップ現代」を我が事のようにご覧になった建設業者も多かったと思う。近年は日本列島ばかりか世界各国が自然災害の嵐に見舞われ、これまでにない衝撃を味わっている。この冬は全国各地どこもかしこも、大雪に悩まされ市民生活を圧迫している。多くの自治体はすでに年間の除雪費を使い果たし、国の支援を要請した。本県も22年度予算で21億円を予算化したが、すでに1月末で16億円をすでに消化、2月と3月でさらに7億円が消えるという。そのため2月補正では2億円を計上し、姿の見えない“白い悪魔”との闘いに備えた。その一方で、この白い悪魔と対峙するのは一体誰なのか、そこに焦点を絞ったのが、昨夜放送の“災害対応空白地帯”だ。

 これまで、県や市町村では、建設業者が“除雪”することは当たり前と考えてきたが、国の公共事業の削減や入札制度の改革によって、執行予算もピーク時の半分以下になり、建設業者の数も櫛の歯が欠けるかのように地域から姿を消していった。天下のNHKがこうした「特集」を放送することで、やっと社会にクローズアップされるが、業界ではすでに、10年も前からこの現状を危惧している。除雪作業などこれまで業者にとっては割の合わない仕事だった。待機時間や緊急出動もほとんどがボランティアである。発注者側は「(業者を)喰わしてやっているから当たり前だ」という高飛車な姿勢で来た。それがやっと入札制度改革の中で取り上げられ改善されてきたのだが、その業者はいつしか公共事業削減の中で淘汰され、業者間の縄張りも崩れ去った。これを契機に災害復旧工事にも支障が生じてきたのだ。小さい町村ほど頭が痛い問題だが、大手志向に走り、地元業者を守ってこなかった首長らのツケがいま回ってきた。災害が頻繁に起こってきたことで、建設業者の有り難さを実感しているというわけだ。

 業者も指名競争全盛時代にもう少し、先のことを考えておけば良かったモノを、好景気やバブルに踊ったことが、社会からの批判を浴びた。また、発注者側も余りにも建設業界を虐め過ぎた。官は「保身」に徹し、業者は「護送船団」に乗りまくった結果が、いま「自然災害は誰が守るのか」という問題に直面している。戦後は役所が自ら工事に当たっていたのだから、原点に戻っただけだとも言えるが、役所が重機を揃え、それを建設会社に無償で貸し出し、除雪を請け負ってもらわないと市民生活が守れないという自治体の首長のインタビューあったが、ある意味で地域を守るはずの建設業者を冷遇し過ぎた結果とも言える。
 
 建設業者もこれまで、市民に対し建設業者の存在を正しく伝えてこなかった事にも責任はある。“市民のための建設業者”を目指すべきであって「業界のための建設業者」では、いつまで経っても市民を味方に引き寄せることは不可能だ。この辺で発注者も業者も、まずは市民のためにいちばん良い方策を共に模索する事が肝心だ。入札制度改革も役所側の「保身」のための改革ではこれから先も地域のために身を挺して立ち向かう建設業者など育ちはしないのだ。共に市民を意識しない行政や業界であってはならない。

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