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                               《 写真は新潟市・北方文化記念館》

         福島から「古民家」を守ろう!
 
 暑さも峠を越え、秋風が肌に爽やかだ。待っていたかのように先日の休みに,新潟市の北方文化博物館を訪ねて来た。“古民家めぐり”が日々の喧騒から心を解き放してくれるだけでなく、先人の建築技術の緻密さにも心を奪われた。重機もなければ電動工具も無い時代に、「どうやって造ったんだ・・」と想像するだけで、その優雅な時代と人々の繋がりを連想する。
 そして誰よりも「美」と「豪華さ」に“金に糸目を付けず”競った豪商や豪農の人達。それに応えた大工や庭職人達。カネと技術が織りなす「建築美」こそが、いまなお、我々の心を癒してくれる。100畳あるという座敷に腰を下ろして庭を眺めると秋風がスーと全身を通り抜ける。昔の人は、今よりずっと贅沢な時間を楽しんだと思うと、時は長さではない。

 廊下に伊藤家八代当主の伊藤文吉と並んで、晩年の日本画家・東山魁夷が夫人と共に撮った写真がある。その傍に、『古い家のない町は、思い出の無い人間と同じである』という言葉が添えられている。言い換えれば「古い建造物がない町は、そこに歴史がないのと同じである」と言っているような気がした。小生の住むマチ、福島市は東日本大震災以来、歴史ある建造物が次から次へと解体されている。県や市が、建主に「解体すれば解体費が出る」と指導している。「歴史ある建造物を壊すことは、その時代の歴史も消すことだ」という最も基本的な助言をも後回しにしている“お役所仕事”には理解できない。福島を離れるたびに、どうも福島市に歴史を感じないのは、そうした背景が大手を振っているからだろう。

   “福島から古民家を守ろう”と、維持や保存に闘っている人達は多くいるが、その壁を塞いでいるのは、県や市の行政指導なのだとツクヅク感じる。福島県は、“うつくしま、ふくしま」をキャッチフレーズに観光産業を推し進めてきたが、ふくしまのふる里は震災と原発事故で多くを失ってしまった。こんな時だからこそ、歴史あるふくしまを取り戻そうではないか。歴史を大切にし、歴史ある建造物を遺すことで、誰もが「ふる里ふくしま」を忘れないのではないだろうか。いつの日か福島のマチが、観光のマチ、ふるさとのマチとして再生できる日を期待する。


 

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