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       決したのは“無心の一振り”

 “無心の一振り”が勝敗を決した一打となった夏の甲子園決勝戦。まさに劇的としか言いようのない9回表の攻防だった。優勝候補ナンバーワンの東海大相模のエース小笠原慎之介投手の執念は、東北勢の高校野球100年の歴史、11度目の挑戦を飾る“悲願の初優勝”を見事に打ち砕いた。プロ級の安定したピッチングと全身に漲る「勝ちへのこだわり」と魂が、あの一振りに乗り移ったとしか言いようがなかった。

 またしても、夢を打ち砕かれた仙台育英、追いつく力はあったが、“追い越す力”は無かった。聖光学院が初戦に善戦空しく敗れた相手であり、東北勢を踏み台に勝ち上がった仙台育英に東北の人々はこれまで以上に熱い声援を送ったに違いない。664球を投げ抜いた育英のエース佐藤世那投手の力投は既に限界に達し、気力との闘いとしか言いようが無かった。戦い終わって、ホームベースを跨いで相手とがっちり、褒め称え合った小笠原投手と佐藤投手。実に微笑ましい男の姿ではなかったか。

 戦後70年の今年、戦争を知らない世代が国民の80% を越えたという。戦争体験者達は、これまで以上に戦争の悲惨さ、残酷さを次世代に語り継ごうと自らの体験に重い口を開いた。愚かな戦争の犠牲になり異国で散った多くの若者達も白球を追う若者達と同年代だ。あの戦争が無かったら、彼らの中にも白球を追って、青春を謳歌した日々があっただろうに。
 
 既に東北の高校球児達も、準優勝を果たした仙台育英の背中を追い求め、追いつき、追い越せ! と新チームで来年の甲子園をめざしている。東北からあの深紅の大優勝旗を携え「白河の関」を越える日も近いと信じている。甲子園はもはや、何勝するかでは無い。だだ「頂点に立つ」のみである。(2015/08/21)

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