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「ハサミとノリ」

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「ハサミとノリ」

 建築設計業界に「ハサミとノリ」という言葉があるのを、一般の皆さんはご存じだろうか。過去に使った設計図から切り貼りして、一つの図面にして提出する方法だ。入札で落札したり、採用されたりしなければ「世」に出ることはない。―が、県内でも名の通った設計事務所がこの手を繰り返して、『当選』(落札)し続けると、あの町にもこの町にも似たような建築物を目にすることになる。

 「あ~、あれは○○建築設計会社の設計だ」と分かってくるようになる。特に発注先の町や村の首長始め担当する建築課等に建築設計業務には疎い人が多いから、“そっくりさん”がアッチコッチに誕生することになる。それでも最近は、話題の建築物は県内でも「設計コンペ」が多く採用されてきたから、提案書もそんなにカンタンにはいかなくなった。まして「公開が原則」になればマスコミの報道や設計関係者がその会場に陣を取っている。“子ども騙し”のような手法という訳にはいかない。こうした『公開の原則』を発注者側が毅然とした態度で繰り返していけば、県内の公共建築物にも品質の高い建物が誕生していくのだ。

『新国立競技場』の問題といい、今回の『エンブレム』問題といい、すべてが「秘密・非公開」の闇の中で進められた“日本の悪しき慣習”が招いた結果だ。どうも、日本人には物事を決めるとき、秘密にしたり、コソッとやったりすることに「特権意識」を持つDNAが流れているようだ。「これは秘密だよ・・」何〜んて年上の人から言われると、自分も秘密を持ったことで偉くなった気がした子ども時代を思い出してしまう。

 こうした意識か世界の祭典である「2020年・東京オリンピック」という大舞台を前に二度もみそをつける結果となった。エンブレムをデザインした側も、強く否定出来ないところに「ハサミとノリ」という昔ながらの「DNA」が吹き出したのかも知れない。
 これからは、「特権意識の排除」と「公開の原則」を徹底して、世界に恥じないオリジナルの作品に仕上げて貰いたい。(2015/09/03)

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