関節リウマチに対する腫瘍壊死因子阻害薬治療は皮膚がんリスクを高める世界の健康最前線 関節リウマチ(RA)患者に対する腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬による治療が、 皮膚がんの発症リスクを高めることが、これまでの研究を対象とした新しいレビューで示された。 ただし、インフリキシマブ(商品名:レミケード)、アダリムマブ(同ヒュミラ)、 エタネルセプト(同エンブレル)などのTNF阻害薬により、 他のがんの発症リスクが高まることはないという。 医学誌「Annals of the Rheumatic Diseases(リウマチ性疾患)」オンライン版に 9月1日掲載された今回の知見は、1998〜2010年に実施された21件の研究と、 同時期に学会発表された8件の研究概要を分析して得られたもの。 いずれの研究も標準的なTNF阻害薬使用とがんリスクが関連する可能性を中心に検討していた。 フランス、パリ第11大学Paris-Sud 11 Universityリウマチ学部門(イル・ド・フランス)教授の Xavier Mariette氏らは、「この体系的なレビューとメタ分析により、 医師や患者は、TNF阻害薬による関節リウマチ治療が悪性腫瘍、 特にリンパ腫のリスクを増大させることはないと安心することができた。 ただし、メラノーマ(悪性黒色腫)など皮膚がんのリスクは高まると思われる」と述べている。 今回のレビューで、同氏らは、全体でTNF阻害薬に約15万年曝露された 4万人以上の患者を対象とした一群の研究について検討した。その結果、 7件の研究では、TNF阻害薬の使用とどの種類であれ がんとの関連について顕著なリスク増大は見られなかった。 別の2件の長期研究も同様に、がんの既往のある関節リウマチ患者は再発の可能性が高いが、 TNF治療のみでがんリスクが高まることはないことを示唆していた。 しかし、別の4件の研究は全体として、TNF阻害薬により 非メラノーマ皮膚がんのリスクが45%高まったことを示しており、 さらに2件の研究では、関節リウマチ治療がメラノーマ発症の 特異的なリスクを80%近く増大させたことが示唆された。 米ピードモントPiedmont病院(アトランタ)のW. Hayes Wilson博士は、 「がんリスクに対する懸念が長年あったことを考えれば、これは特に驚くことではない。 ただし、他の種類のがんについての心配は無視できても、 皮膚がんとなれば注意が必要なことを示している。 患者に皮膚の異常があれば、疑いが強いことは明らかで、 必ず皮膚科医を受診させる必要がある」と述べている。 原文 Copyright © 2011 HealthDay. All rights reserved. [2011/9/7] 世界の健康最前線
関節リウマチに対する腫瘍壊死因子阻害薬治療は皮膚がんリスクを高める http://health.nikkei.co.jp/hsn/index.aspx?id=MMHEb1000021092011 |
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