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6年ぶりにクリスマス決戦となった今年の「有馬記念」。
話題の中心は何と言っても本レースがラストランになるブエナビスタと、
ディープインパクト以来の3冠を達成したオルフェーヴルの戦いでしょう。
どちらも名実共に日本を代表する名馬ですから、どんな名勝負を見せてくれるかというのは、
生粋の競馬ファンならずとも競馬をカジッた事のある人ならば気になる所ではないかと思います。
そんな2頭ですが人気の上では、やはりこれからの期待値と3冠というブランドが勝って、
オルフェーヴルが1番人気でブエナビスタは2番人気という形。
続く3番人気がこの秋は天皇賞1着JC2着と好走しているトーセンジョーダン。
4番人気には3月にドバイで世界を制したヴィクトワールピサが続きます。
そうしていよいよ15時25分。今年最後のGⅠレースの幕が切って落とされました。
ゲートが開いてブエナビスタは好スタートを決め前から4番手付近を追走。
逆にオルフェーヴルは若干出負けした感じで後方3番手ぐらいを追走する形。
確たる逃げ馬がいない面子だった事もあり、結局はスタートが良かったアーネストリーがハナ、
続いてヴィクトワールやトーセン辺りが追走する形で正面スタンド前を通過して行きます。
ただ、アーネストリーが押し出される様な逃げだった為にレースは超スローペース。
1000m通過が1分3秒台という流れで、後方にいるオルフェーヴルにはキツイ流れ。
この状況をどう打破するのか…注目を一身に集め全馬、大歓声に沸く最後の直線へ。
まずは先行していた馬の中からヴィクトワールが抜け出し、
その後ろにいたトーセンやエイシン辺りも前を伺う勢い。
3〜4コーナー中間で既に手応えが怪しくなっていたブエナは、
最内で脚を伸ばそうとしますがいつものキレが無くもがいている感じ。
そんな中、後方にいて直線で外に持ち出したオルフェーヴルが唸る様な勢いで前に迫ります。
先に抜け出したエイシンに並び掛けると、そこからアッサリと抜け出し先頭。
結局、最後は3/4馬身ほどの差を付けて堂々の優勝を果たしました。
2着は好位で折り合い脚を溜め、このスローペースを味方に付けたエイシンフラッシュ。
3着は最後の100mぐらいで猛追を仕掛けてきた昨年の3着馬トゥザグローリーとなりました。
ライバル対決として期待されたブエナは伸びきれず7着。
最後のレースが生涯で1番順位の悪い成績という残念な結果に。
超スローな流れで掛かっていた部分もありましたし、流れが向かなかったという事なんでしょうね。
個人的には期待をしていたので、ココまでの大負けは正直かなりショックでした。
けれど怪我なども無く無事にレースを終える事が出来ましたし、
今度は母として素晴らしい子供をターフに送りだして欲しいと思います。
そして勝ったオルフェーヴルは本当に強かった。
レース後、多くの関係者や専門家達がこぞって言っていた様に、
後方からレースを進めたこの馬には本当にキツい流れ。
本来ならば負けてしまっても致し方無いレース展開だったのに、
それを正に「力で捻じ伏せる」戦い方で勝利するのですから恐れ入ります。
現時点でまだ3歳ですし、今後どれだけ強くなるのか計り知れない馬。
勝利騎手インタビューで鞍上の池添騎手が「本当に強い」としみじみ言っていた様に、
あれだけのレベルの馬達を相手にして3冠を取った上で有馬も制するのですから、
過去の3冠を達成した名馬達を超えるのも時間の問題ではないかと思います。
(3冠達成した年に有馬を制したのはシンボリルドルフとナリタブライアンのみ。
あのディープインパクトですらハーツクライに敗れて2着でしたからね)
また、馬の強さばかりがクローズアップされますが、池添騎手の手綱捌きも相当なモノ。
有馬はスタンド前で大歓声が起きる為、タダでさえ若い馬には掛かり易いレース。
その上、あの超スローペースですから当然、オルフェーヴルも掛かり気味だったワケです。
それを何とか宥める為にスタンド前では前にも横にも馬を置いた最内を選択。
そこである程度馬を落ち着かせ折り合いに専念した後は、
向こう正面で馬群がバラけた間隙を突き外に持ち出して、
内で包まれて脚を余す様な事態を未然に回避しました。
そして3〜4コーナー中間辺りでは外目からじわっと馬なりで差を詰めていき、
最後の直線では馬場の真ん中辺りを通って先に抜けたエイシンを差し切ってゴール。
1番人気に乗っていてあの不利な状況でも慌てる事なく、
これだけ冷静な騎乗が出来るのですから本当にスゴい。
オルフェーヴルと共に人馬一体で成長してきた証が、この大一番で垣間見えた気がします。
いずれにせよ、この池添&オルフェーヴルのコンビは来年も要注目。
今後は日本競馬を背負って立つ存在になるのは間違い無いかと。
来年は大目標として「凱旋門賞」への参戦も予定している事から、
もしかしたら日本だけでなく世界をも沸かすコンビになるかもしれません。
あとは怪我だけが怖いので、人馬共に無事にいって欲しいと思います。
いや〜、それにしてもオルフェーヴルは強かった。
レースを思い出すだけでシビれるぐらいのインパクト。
気性が荒く雑草魂で伸し上がってきた馬でもあり、優等生だったディープインパクトとは違う魅力がいい感じ。
個人的にはこういう馬の方が海外のタフなレースにも対応できると思うので、
近い将来、日本の名馬達が為しえなかった「凱旋門賞制覇」ってのも、
あながち競馬バカの見る夢物語ではないのかもしれませんね。
そんな期待を抱かせる勝利だったと思います。
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