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「Cry」と「Shout」

先々週からあらためて「Cry」を聞き直し、この曲がリリースされた2001年〜2002年
の頃を振り返っています。
 
「Cry」がシングルでリリースされたときは「Shout」も
カップリングしてあったんですね。
 
日本語にしてしまうと、「叫び」と「叫び」。どうして敢えてこんなことをしたのか、
 
shoutは「わーっ」とか「あーっ」とかいう、「言葉にならない叫び」です。
「Cry」は対照的に「はっきりとした言葉を伴う叫び、涙」だということを示したかったのではないかと思います。
cryの語源は古フランス語で、「強く訴える」という言葉だという説があるのを考えると、
shoutとの違いがよくわかります。
 
アルバムにこの曲が入っていたのは偶然かもしれませんが、シングルリリースにあたって、マイケルはより一層「Cry」という曲の主旨や自分の立ち位置を明確にしたのではないかな。
 
この時期には他のアーティストもテロ犠牲者のための曲を発表していますが、
明確に「戦争」については触れた曲はあまりなさそうです。
 
マイケルの「Cry」はもちろんいろいろなメッセージ「愛」「絆の喪失と復活」「信念」などを伝えるものでもあるけど、
「これは反戦の歌ですか」と聞かれたら、「違います」と言って逃げようのない曲だったのです。
退路を断っています。
 
おそらくリリースに当たってはレコード会社とももめただろうし、リリースされてもラジオ等でon airするのは
躊躇われたでしょう。というより規制されてしまったかもしれません。
 
完成度が高い「Invinciblbe」アルバム自体がダブルミリオンを超えても「売れていない」というような
レッテルを張られたのも、このあたりの理由が一番大きかったのではないでしょうか。
 
あの頃の異様なまでのマイケルバッシングを思い出すたび、気持ちが沈みますが、
マイケルが矢面に立ったからこそ、後にマイケルムーアが「華氏911」を制作したりして、
反戦のムードが醸成されることに繋がったではないかと考えると、
少し癒される心地がします。
 
マイケルは自分の旗を掲げる(show the flag)ことで「私は反戦の立場である」ということをはっきり主張し
しかも「自分はここに居る」ということあらゆる人々に堂々と見せつけた。
 
旗を掲げることは居場所を示す、つまり一番標的になりやすいのです。
 
この「Cry」に込められたものがもっと一般に知られていたら、あの頃のマイケルノ戦いが個人的なものではなく
もっと大きなものとの戦いであったことが理解されたことでしょう。
 
最初の記事のリンク先にも書かれていますが、歌詞カードの対訳がメロメロなのは
日本のファンにとって大きな損失ですね。
改善されることを願います。ほんとーにっ。
 
先週のオバマ氏就任演説で「戦争の10年は終わった。」という言葉を聞いていろいろ考えてしまいました。
 

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