労働相談・労働組合日記

労働相談、労働組合スタッフの個人日記

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http://www.labornetjp.org/news/2008/1218776284525staff01(中村猛さんの情報)
*************************************67日目の断食闘争(8/16)********************************

当該分会、チェ・ウンミさんの手記

「ハケン」の尊厳(1)

「ハケン」の尊厳
―キリュン電子非正規労組1,000日の闘いをふり返って―
チェ・ウンミ(金属労組キリュン電子分会、組合員)

2008年7月5日、闘争1,000日の過ぎた私たちキリュン電子組合員が最後の闘いに立ち上がったハンスト突入から25日が過ぎた。むっとする梅雨の毎日が続いていたが、今日はビチョビチョ雨。会社の門前に張ったテントと屋上のハンスト現場もグッショリなのに、何で雨まで降るんだろう。すっかり骨と皮になった体に、白い服を着て横になっているハンスト者の目はおちくぼんでいる。

ハンスト25日目の分会結成3周年

10人の組合員でスタートしたハンストは、もう6人しか残っていない。1,047日目の闘いで体も疲れきっている。5月から6月にかけてソウル市庁舎前で照明塔によじ登り「高空ろう城」を繰り広げ、キリュン電子前の1,000日目集中闘争、クロ駅前でCCTVの鉄塔によじ登っての「高空ろう城」などで、息つく間もなく駆け抜けた日々。疲れのたまった体で最後の闘い、ハンストに突入した。二ヶ月間ほとんど寝ていない。毎日家にも帰れず、野宿闘争で体もボロボロ。そんな体でハンストしているから、推して知るべし。でも組合員は倒れながらも必死でねばっている。この闘いがどれほど大切か良く知っているから、自分の体を少しずつ燃やしながら、ハンストを続けている。

今日は2008年7月5日!労働組合の分会が結成されて3周年の日だ!去年のこの日にも私たちは多くの人たちが駆けつけてくれ、社前で結成2周年行事を力強く行なった。あの日はお天気も良かったっけ。かわいい黄色い風船に私たちの願いを書いて、会社の門の中に飛ばしたっけ。来年には路上でなく、職場に戻って乾杯しようねと、あの時みんなでにっこり笑顔だった。硬い鉄の門に白い染料でこんな風に書いたのだった。

「ここは私たちが戻る職場、キリュン電子です」。

あそこで、みんなで記念写真を撮って、今もお財布の中にあの時の写真が入っている。そして1年が過ぎた今日。私たちは工場の横の路上、ジメジメしたテントの中に横たわって、降り続く雨を眺めている。
3年前のあの日。本当に大勢が労働組合の願書に記入した。人間関係がズタズタだったあのキリュン電子の職場で、誰もあれほど大勢が加入するとは思いもよらなかった。100人超えれば大成功だと思っていたのに、いっぺんで200人近くの人たちが労組に加入した。現場のオバサンたちは「もう会社に労働組合ができたから、クビにならないで済むね。これで人並みに暮らせるね」と涙を流していた。これまでやられっぱなしの悔しさと寂しさが胸に込み上げてきて、みんな抱き合って慰めあい、地域の仲間も大勢来てくれて私たちを祝ってくれたっけ。こんなに多くの組合員が加入したので、うまくいくだろうと希望と喜びでいっぱいだった。幸せいっぱいのあの時、3年前のあの日に戻ってみよう。

ひでえ会社だよ!携帯メールでクビだって!

2005年7月5日、震えがきて一睡もできなかった。夜明けまで寝返りをうち、もう寝るのをあきらめると、早朝出勤の準備をして、チョンニャンリ(清涼里)駅で電車に乗った。チョンニャン里からカサン・デジタル工業団地まで結構遠いので、いつも電車の中で寝ることにしていた。でも、今日ばっかりは電車の中でも眠れない。しきりに携帯を取り出しては、メールチェックをしていた。今日は運命の日。私の職場、キリュン電子に労働組合が結成される日だ!

私は今年2月に入社した。私は22歳。以前の会社を辞めて少しブラブラしていたのだけど、私より3日早くキリュン電子に入社した中学時代の友だちが一緒に勤めようと誘ってくれた。その友だちが教えてくれたとおりインターネットの就業サイトにアクセスして「キリュン電子」にあった求人広告をみて、その下に書かれていた派遣会社に早速電話してみた。オフィスを訪ね履歴書を出して、他の人と一緒に派遣会社のワゴン車に乗ってキリュン電子に到着した。前の会社もハケンだったから私にはそれがフツーだと思っていた。キリュン電子2階の休憩室でパク・ドンジュン総務部長と面接して課長に引き合わされた後、キリュン電子の作業服とキリュン電子と書かれた社員カードをもらって、今度は班長に挨拶して生産現場に入ることになった。
私は2階のMBCOという部署で働くことになった。ラッキーだったのは、私より3日前に入った友だちと一緒の部署だったことだ。でも、周りの雰囲気がどうも変だ。大勢が働いている現場で、新入社員が数十人入ったのに、誰も振り向こうともしない。普通他の会社だったら、1人でも新入社員が入ったら、社員の人たちが「一緒にね」と挨拶したり、「これからよろしく」と握手したりするのに…。そんな人は誰もいない。働いている人たちは横目でチラっと見ただけ、後は黙々と働き続けている。どうもこの会社は好きになれない気がした。
何日か過ぎて、その予感はハッキリしてきた。仕事そのものはそんなに大変じゃなかったけど、働いている人たちは何を言っても人の顔を見て話さない。管理職や修理技師までえらくエラソーにしていて、朝の出勤時に挨拶しても知らん顔。何なのよ!ひでえ会社。何をそんなにえらそうにしているのよ!友だちと一緒だからまだ働いているけど、そうでなかったらこんな会社、どうも勤め続けられそうもない。
時が過ぎると会社のことがだんだん分かってきた。この会社には正社員もいるけど、契約社員もいて、多くの派遣社員が一緒に働いている。まったく同じ仕事をして、まったく同じように管理職から指示を受けていて、まったく同じ作業服を着て、社員カードをぶら下げている。でも違うのは、正社員と契約社員は社員カードに名前と写真が貼ってあるのだけど、私たちのようなハケンは写真もなく番号しか書かれていない。こんなことってあるかしら!私たち囚人じゃないのよ。番号で呼ばれるなんて!休み時間にトイレに行ったり、昼休みにお昼を食べて現場に入ろうとしたりするとドアが閉まっていて、ドアに社員カードを当てても閉まったまま。正社員や契約社員の人が来てカードでドアを開けてくれるまで、ずっと立って待っていることもしばしばだった。あと違うのは、正社員はボーナスが700%、契約社員は400%、私たちのようなハケンは0%ということ。0%!

これまでキリュン電子は正社員への転換は全然行なわれておらず、管理職に気に入られれば契約社員になれるという。それで管理職に気に入られて、せめて契約社員になろうと必死だ。ある人は管理職に販売機のコーヒーをさっと差し出したり、お菓子を差し入れたりと一生懸命。キリュン電子みたいなチンケな会社でみんなが競争。ほんとに!さらに分かってきたことは、管理職ににらまれたり、残業や特別勤務を断ったりすると、携帯メールで解雇するんだって!鈍感な私は友だちの話を聞くまで、どうも人の入れ替わりが激しいので、この会社は離職率が高いんだなあとだけ思っていた。
「ウンミ、知ってる?ここはね、クビも携帯メールなんだってよ。私も嫌になったわ」
「何よ!それ。まさかでしょ?そんなこと、ありかなあ?」
「昨夜私たちと9時まで残業して一緒に帰ったおばさんたち、居たでしょ?何人かに携帯メールが来たんだって。<明日から来ないでください>って。でも1人だけメールが来てなかったのか、見なかったのか朝出勤したのよ。そしたら、あのアホ班長が<来るなっていったのに、何で来たんだ?>って言ったのよ。何も知らないで出勤したあのおばさんは大泣きして帰って行ったのよ。ひどいでしょ!?」

それでも私だけは大丈夫…。

ああ、そうだったのか!それで同僚たちは新入社員が入っても、知って知らないふり、人が居ても関係ない、冷たい雰囲気だったのね。いつもそんなやり方で就職させて、クビにするんだから、社員だって挨拶もできない訳だ。新しく入って来た人数分が切られるんだから、当たり前よね。その後も新入社員は入り続け、今日までラインの横で働いていた人が翌日には出勤しなくなれば、みんな何も言わなくても何があったのか、分かるようになった。「また切られたのね」。そしてまた、みんな沈黙…。

私もみんながそうだったように、新入社員が入ってくると横目で見て「今度は誰が切られるの?」と思いながら、やりかけた仕事を黙々とやるようになっていた。だんだん雰囲気に慣れていきながら、自分だけは切られまいと残業や特別勤務を必死でやった。毎日9時、10時まで。週末にも特勤があり、ほとんど1か月休みらしい休みもなかった。でも給料は100万ウォンにもならない。ただハッキリしているのは「まさか私だけは切られないだろう」。「私の友だちは大丈夫だろう」と思っていたこと。利己的だと言われるかもしれないし、卑怯だと言われるかもしれないけど、みんなそう思って我慢しているんだろう。
そんな時、晴天の霹靂!初給料をもらった日に、私の何人かの友だちに携帯メールが来てしまったのだ!何の悪いこともしていないのに、切られた友だちを見ると腹が立ってしょうがない。こんなことってあるの?これまで悔しい思いをして切られた人たちも大勢なのに、あんまりじゃない!何人かの友だちは「どうせこんな会社長いこと働く気はなかったのよ」と言って抗議さえもあきらめてしまった。私もとても悔しくて、もう辞めてしまいたかったが、今さら他の会社に移るのも面倒だし、妙案が浮かぶことでもないので、そのまま勤め続けることにした。やっぱり「自分だけは大丈夫」と思っていたからかもしれない。
つづく

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