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就業規則が法改正に追い付いていない。

育児介護休業法は平成3年5月8日に成立(施行は平成4年4月1日)し、その後何度も改正されているために比較的大きな企業でも就業規則が法改正に追い付いていないケースがあります。また、法律自体、改正で継ぎはぎしているために分かりにくくなっているのも事実です。

この記事は、ある中企業の総務担当者からの問い合わせがあったので、厚労省に問い合わせ調べた内容です。詳細は、各都道府県労働局の雇用均等室に問い合わせると良く説明して頂けるはずです。

組合役員は就業規則をチェックしましょう。

就業規則の規定が「育児介護休業法」で規定する条件を下回る場合には、その部分については法律の規定に置き換わることになりますので、就業規則を改正育児介護休業法の規定に合わせておく必要があります。
この記事を読んだ組合役員は自分の職場の就業規則をチェックしましょう。


 改正育児介護休業法↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1q.pdf

条文上からどう解釈するか

下に法律の5条1項と5条3項及び7条3項を下部に抜き出しておきますので、見ながらお読みください。

まず、5条1項で「1歳に満たない子について・・(中略)・・育児休業をすることができる。」という表現で1歳の誕生日の前日までの育児休業が取れることを規定しています。

次に5条3項で「1歳から1歳6か月に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合に限り・・(中略)・・育児休業をすることができる。」と1歳6カ月までの育児休業期間の延長を認めています。「次の各号のいずれにも該当する場合に限り・・」と条件を付けていますが、その条件については同法の「施行規則第4条の二」で定めています。

最近は保育園の待機児童が多く、子が1歳の誕生日に園児としての措置が不可能なことが多く、その場合にはこの規定によって育児休業期間を延長することになります。施行規則では「保育所における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、当該子が一歳に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合」と規定しています。保育園に入園できない場合の他にも延長できる場合がありますが、施行規則を参考にしてください。

ところで、育児介護休業法7条3項には「育児休業申出をした労働者は、・・(中略)・・1回に限り当該育児休業終了予定日とされた日後の日に変更することができる。」と規定しています。この“1回に限り変更できる。”という表現が人事担当者に誤解を生んでいるようです。

この「1回に限り」は、確かに分かり難い表現ですが、5条1項で取得した1歳に満たない子の育児休業期間に対して1回の変更を認め、5条3項で取得した1歳6カ月までの期間内の育児休業期間に対しても係る条文です。

具体的事例で説明します。

有る企業の就業規則では、会社としての要員管理の必要から出産予定日の1か月前までに育児休業期間を申し出ることになっているとします。出産予定日が10月10日とすると来年の10月9日までの育児休業を申し込む労働者が多いのではないでしょうか。

ところが、実際の出産日が遅れることがあります。実際の出産日が10月20日となった場合、来年の10月9日で育児休業が終了してしまうと困ることになります。この場合、7条3項を利用して10月19日まで10日間の延長が認められることになります。(出産後に育児休業を申し込むことになっている就業規則の場合には、延長を申し出る必要は無くなります。)

来年の10月10日に保育園に入園できないことが明らかになった場合には、5条3項によって、通常は3月31日(入園が4月1日の場合)までの育児休業期間の延長を申し出ます。運悪く、4月1日の入園も出来ない場合には、7条3項で1歳6カ月までの期間内での再延長ができるわけです。従って、最大で3回の延長ができることになります。

厚労省の解説資料

結構、複雑なので厚労省では「説明資料」を作っています。この解説資料の表中「回数」、「期間」、「手続」の内容を良くご覧ください。以上の説明がまとめて書かれています。
この内容はよく読んで頂き、就業規則の育児休業の規定との食い違いを探して頂くことになりますが、その中で一つだけ解説をします。

「表」の「手続」に「○出産予定日前に子が出生したこと等の事由が生じた場合は、1 回に限り開始予定日の繰上げ可」と言う表現があります。例で説明すると来年の10月10日出産予定だった労働者の場合、出産前に申請した育児休業期間は1歳の予定誕生日の前日10月9日までになります。

実際の出産日が5日早くなって10月5日になった場合、5条1項の規定によると育児休業期間は10月4日まで出なければなりません。それを修正させるための説明となっています。これを修正しておかないと1歳6カ月までの延長や育児介護給付金の1歳6カ月までの延長の申し込みに支障が生じますので注意が必要です。

育児休業給付金について

育児休業を取得すると、賃金が支給されない企業が多いと思われますが、一定の条件の下でハローワークから育児休業給付金が支給されます。1歳の誕生日を超えて育児休業をとっている場合にも一定の条件で支給が延長されます。
 育児休業給付金↓
https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html#ikuji

【5条1項】
第5条 労働者は、その養育する1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、期間を定めて雇用される者については、次の各号のいずれにも該当するものに限り、当該申出をすることができる。
一 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者
二 その養育する子が1歳に達する日(以下「1歳到達日」という。)を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者(当該子の1歳到達日から1年を経過する日までの間に、その労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことが明らかである者を除く。)

【5条3項】
働者は、その養育する1歳から1歳6か月に達するまでの子について、次の各号のいずれにも該当する場合に限り、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、期間を定めて雇用される者であってその配偶者が当該子の1歳到達日において育児休業をしているものにあっては、第1項各号のいずれにも該当するものに限り、当該申出をすることができる。
一 当該申出に係る子について、当該労働者又はその配偶者が、当該子の1歳到達日において育児休業をしている場合
二 当該子の1歳到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合

【7条3項】
3 育児休業申出をした労働者は、厚生労働省令で定める日までにその事業主に申し出ることにより、当該育児休業申出に係る育児休業終了予定日を1回に限り当該育児休業終了予定日とされた日後の日に変更することができる。

【参考資料】
●育児介護休業法のあらまし。↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-2o_0001.pdf
●育児介護休業法関連資料↓
http://www.mhlw.go.jp/english/policy/affairs/dl/06.pdf

転載元転載元: 労働相談 奮闘記(旧「風太郎の労働相談奮闘記」)

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