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<海江田大臣「線量計つけず作業、日本人の誇り」発言への抗議声明と辞任要求>を断固支持します。2011年8月2日
福島原発事故緊急会議被曝労働問題プロジェクト 海江田大臣「線量計つけず作業、日本人の誇り」発言に対する抗議声明
ならびに 同発言に関する説明・謝罪および実態解明の要求、大臣辞任の要求 本年7月23日に放送されたテレビ東京番組「田勢康弘の週刊ニュース新書」において、海江田大臣は、法的な被曝上限線量を超えることを避けるために線量計を付けずに作業に当たる労働者が多数いることを話題とし、「非常に尊いもので、やっぱり日本人が誇っていいと思う」と発言した。この発言は、現在の事故に関して重大な責任ある立場にいる自らを棚上げし、労働者の安全と命を軽視した許し難い発言である。私たちは怒りを禁じ得ず、ここに強く抗議する。
問題の発言は以下のようなものである。
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Q、民間企業だと収益が前面に出て危機管理が遅れるのではないか。
A、ただ私も最初は、ベントのときとか、海水注入のときだとか、なんかやっぱり廃炉にしたくないんではないかな、やっぱり非常に遅かったから。ところが、実際にやっぱりその現場で働いてた人たちの、この意識というのは、そんなことはありませんでした。やっぱり現場は強い、日本は。本当にもうこの事故をなんとしてでも、身体を張ってというか、いくつか事例はあるが、本当にやっぱり現場の人たちが、法律では線量計を付けてるともう、そこに入っていくと上がって働けなくなるから、だけど自分はやらなければいけないっていうんで、線量計を自分から置いて入っていった人たちがたくさんいるという。もちろんそんなことはいけない。そんなこといけないけれども、そういうときに頑張ってくれた現場の人たちは、やっぱり、非常に尊いもので、やっぱり日本人が誇っていいと思う。ただそれに対して会社が、本当の会社の上層部というか、そういう現場の声をどれだけね、現場のそういう意識を、どれだけ反映しているかっていうとね、これは残念ながら少しその間に乖離がありますね。
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この話題は、電力会社が収益を第一とするために危機管理が遅れるのではないかとの問いに対し、東京電力上層部にそのような体質があることを示唆しつつ、現場の意識はそれとは異なるとの認識を示す文脈の中で出されたものである。確かに、現場で被曝しつつ命を危険にさらされながら収束作業に従事している労働者に対応の責任を問う問題ではなく、取るべき責任は東電の上層部にある。しかし、原子力事業を国策として電力会社に強く促し、強引な政策的・予算的援助により推進させてきたのは政府であり、とりわけ経済産業省である。その最高責任者としてある海江田大臣が自らの事故に対する責任を棚に上げ、労働者の安全衛生のために設定されている法を無視することを賛美するなど、極めて非常識であり、決して許されない。
労働者の中には、被曝の恐怖にさらされながら、生活上の事情で、深刻な事故の渦中にある福島第一原発で働かざるを得ない労働者も少なくない。被曝労働者は、現在も命と安全を脅かされる犠牲者である。事故の発生に直接の責任を負わない労働者が、自らの命を削りながら事故収束作業に従事せざるを得ない事態を作り出した責任は、いったい誰にあると思っているのか。このことを認識していれば、現場労働者の目前で心の底から謝罪し、被曝上限に達しようとする労働者に代わり、大臣自らが責任を取って作業に入るべきではないのか。
また、この海江田大臣の発言は、自ら所掌する原子炉等規制法の趣旨に真っ向から反するものである。250mSvを超える労働者の被曝が明らかになった際、「法的な措置を検討します。」とまで強い表現を使い、原子力保安院が7月13日付で東京電力に対して行った8項目の改善指示の内容をさえ、その責任者が自ら踏みにじるものとなっている。
このように自らの責任を棚上げし、労働者を命の危険にさらしておきながら、「日本の誇り」などとナショナリズムを煽って「美談」に仕立て上げることも、極めて許し難い。この事故に関する情報の隠蔽は、東電のみならず政府に対しても指摘され「大本営発表」であると批判されているところである。その下で、このような自殺行為を国家の名をもって大臣が賞賛するのは、戦時中、特攻隊をはじめ多くの人々を「お国のため」として死地に赴かせた戦犯たちと、何ら変わるところがない。
1.自ら線量計をつけずに作業に入ったという情報の内容・出所を明らかにすること。 2.この情報に接した際、大臣としてどのような受け答えをし、指示をしたかを明らかにすること。 3.テレビ番組での当該発言について、上記の点を踏まえ、現場労働者および国民に公的な場で謝罪すること。 4.線量計を持たない作業や「鳴き殺し」の実態解明と損害賠償 5.経済産業大臣として不適任であり、即時辞任すること。 以上 |
たたかい
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