ホームヘルパーさんの労働条件!
契約・パート・登録など非正規職員が83.1%。うち、自宅と利用者宅を往復する直行直帰型が63.2%。社会保険に加入していないものが76.9%。雇用保険に加入していないのが69.7%。移動時間の賃金が払われていないか、賃金に含まれているかどうか分からないのが過半数。
これが実態です!
この問題での厚生労働省の都道府県労働局長あてに出した「通達」
「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」
(平成16年8月27日付け 厚生労働省労働基準局長通知・基発第0827001号)
「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」
(平成16年8月27日付け 厚生労働省老健局振興課長通知・老振発第0827001号)
こんな「通達」守っている介護の事業主みたことないです。
しかし、この「通達」も私たちの武器のひとつにはできます。
ヘルパーさん!おおいに利用してください。
がんばって!
通達の要旨は次の通り。
1 通達の適用の対象
<介護保険法の適用の有無にかかわらない>
・介護保険の訪問介護をする訪問介護員・訪問介護士
・老人・障害者等の自宅で、入浴・食事等の介護やその他の日常生活上の世話をする業務に従事する者
<「労働者」かどうかの判断は、「使用者の指揮監督等の実態に即し総合的に判断する」>
・委託・委任等の呼称で判断しない。
・介護保険法に基づく訪問介護に従事する訪問介護員・訪問介護士は、一般的には使用者の指揮監督の下にあること等から、労働基準法第9条の労働者に該当する者と考えられる。
2 労働条件の明示
<採用の際、使用者は、契約期間の定めの有無及び期限付きの時は契約期間を「明確に定めて」、それを書いた書面を渡さなければならない>
・利用者の希望に基づき、指定された日・時間だけ働くヘルパーの場合、勤務日と次の勤務日の間があくことがあるが、その間も労働契約が継続しているのかどうかをはっきりさせるため。
・そもそも、使用者は、採用の時に、契約期間・勤務時間・賃金などの労働条件を書いた書面を渡さなければならない(労働基準法第15条第1項、労働基準法施行規則第5条第1項、同条第3項)。
<有期の労働契約の場合は、更新の有無及びその判断の基準を契約の際に明示しなければならない。また雇い止めの際には、30日前までに予告しなければならない。>
(労働基準法第14条第2項、「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」(第357号)
<労働契約を更新するときは、その都度、改めて労働条件を明示する必要がある。>
3 労働時間にはいるもの(労働基準法第32条)
<移動時間>
事業場・集合場所・利用者宅の相互間を移動する時間の取扱い。
・使用者が、業務に従事するために必要な移動を命じ、労働者がその時間を自由に利用できないときは労働時間に該当する。
・たとえば、事業場→利用者宅や利用者宅→次の利用者宅の移動時間で、その時間が通常の移動に必要な時間程度であれば該当する(労働者の判断で寄り道していない)。
<業務報告書等の作成時間>
・「その作成が介護保険制度や業務規定等により業務上義務付けられているものであって、使用者の指揮監督に基づき、事業場や利用者宅等において作成している場合には、労働時間に該当する」。
<待機時間>
・「使用者が急な需要等に対応するため事業場等において待機を命じ、当該時間の自由利用が労働者に保障されていないと認められる場合には、労働時間に該当する」。
<研修期間>
・「使用者の明示的な指示に基づいて行われる場合は、労働時間」
・「研修を受講しないことに対する就業規則上の制裁等の不利益な取扱いがある場合や研修内容と業務との関連性が強く、それに参加しないことより、本人の業務に具体的に支障が生ずるなど実質的に使用者から出席の強制があると認められる場合などは、……労働時間」。
4 休業手当
<利用者からキャンセルや時間変更があったために休みになったときの取扱い>
・勤務日・時間帯が勤務表により特定された後、労働者が労働の用意をし、労働の意思を持っているにもかかわらず、使用者が就業(全部または一部)をキャンセルしたときは、使用者は、平均賃金(時給制の時は、時給)の60%の休業手当を支払わなければならない。
・他の利用者宅での勤務等の代替勤務をさせた場合、勤務時間帯や勤務日の変更をした場合には、手当の支払いの必要はない。
5 賃金の算定
< 訪問看護の業務をした時間だけではなく、上記3の時間も含めて賃金を支払わなければならない>
・訪問介護の業務をした時間とそれ以外の業務をした時間の賃金については、労使の話合いにより決定されるべき。
・賃金と最低賃金とを比較するときは、使用者から支給される、移動に必要な交通費は、賃金として計算しない。(訪問介護は、利用者宅に移動して業務に従事することを前提とするものなので、移動にかかる費用は事業の必要経費)
6 年次有給休暇
・6ヵ月以上継続勤務している人に対して、短期間(たとえば1ヵ月)の契約の更新だから有休を認めない、という取扱いはできない。
・(労働基準法第39条の)「継続勤務」とは、「在籍期間を意味し、継続勤務かどうかについては、単に形式的にのみ判断すべきものでなく、勤務の実態に即し実質的に判断すべきもの」。
・勤務日が固定していない、いわゆる登録ヘルパーなどの場合、有休日数算出の基礎となる所定勤務日数は、基準日(権利が発生する日)において予定されている今後1年間の所定労働日数だが、算出しにくい場合には、基準日前の日数による。(たとえば、雇い入れから6ヵ月たった人の場合、「過去6ヵ月の勤務日数×2」を「1年間の所定労働日数」とすることができる)
※パートタイマーにも有休はある。有休の日数は、常勤の人の有休日数×週の所定勤務日数/5日(週により違う場合は「年」単位で計算)。勤務日数は、勤務した時間の長短に関係なく「1日」として数える。
7 就業規則
・パートタイマーも、就業規則作成の要件である「常時10人以上の労働者」に含まれる(月ごと/週ごとに勤務日を指定される登録ヘルパーも含まれる)。
※「常時10人以上の労働者」を雇うものは、就業規則を作成しなければならない(労働基準法第89条)。
・登録ヘルパーについては、就業規則を書面にして渡すことが望ましい。
※就業規則は、各作業場に掲示したり、備えつけたり、各労働者に書面にして渡したりして周知しなければならない(労働基準法第106条第1項、労働基準法施行規則第52条の2)。
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