労働相談・労働組合日記

労働相談、労働組合スタッフの個人日記

有給休暇

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信濃

この10年間誰ひとり有給休暇を取った者がいない!

上司が怖くて誰ひとり有給休暇を取った者がいない。本社が東京にある飲食業の地方の会社です。正社員が60名ほどいますが、上司の影響力が強く有給休暇の「有給」という言葉すらタブーでこの10年間誰ひとり口に出しません。上司が怖いのです。

みんな泣き泣き有給休暇を無駄に捨てています。
飲食業という仕事柄仕方がないのでしょうか。
どうしたらこういう状況を変えることができるでしょうか。

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12年間一度も使用していません!
警備会社にて警備員。スーパーマーケットの常駐警備員として日々働いています。勤続12年、月25日勤務の契約社員です。この12年冠婚葬祭を除いて一日も欠勤していません。

相談したいことは有給休暇についてです。ある人から私には40日間の有給休暇があると言われました。しかし、この12年間一度も使用していません。というのも所長が常々社員に対して「病気の時以外は有給休暇は無い」と断言しているからです。立場の違いがあり、その後の不利益など考えると何も言い返すことができません。
法的には私が正しいのですが、されど弱い立場ゆえ逆らえないというのが正直な気持ちです。

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相変わらず年次有給休暇の労働相談が多い。上の二つのような会社は決して特異な例ではありません。日本の多くの企業では、社員が職場の中に一歩足を踏み入れたとたんに労働基準法が消え去ります。

絶望するしかないのでしょうか。10年も12年も我慢するしかないのでしょうか。そんな馬鹿な話はありません。労基法は職場の中の事を決めている法律なのです。守らない会社が法律違反を犯しているのです。

パートでも派遣でも、誰でも自由に有給休暇が取れる最大最良最強の「武器」は団結権です。
職場の中に怒っている仲間は必ずいるはずです。なんとしてもそんな仲間と結びつきましょう。多ければ多いほど団結権の力は発揮します。そんな仲間をできるだけ多く募って地域のユニオン・労働組合に加入し会社と交渉しましょう。
有給休暇は必ず勝ち取れます。
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信濃
年次有給休暇の理由を
書く必要はありません 


昭和48年3月2日最高裁第二小法廷判決は「年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である、とするのが法の趣旨である」としています。

つまり、有給休暇の届け出・申請用紙にある「理由欄」に理由など一切書く必要はないのです。「私用」とすら書くこともない。ましてプライベートの休暇の中身を会社に教えてやる事など更々ありません。

大体、年次有給休暇は、会社や上司が労働者の「理由」によっては許可してやるとか、認めてやるとかという類(たぐい)のものではありません。そもそも、年次有給休暇は会社が恵んでくれたものでも、会社内の制度ではなく、最初から祭日と同じ法律で定めた国の制度なのです。

それが、「うちには有給休暇はないよ」とか、「有給休暇をくれなんて10年早い」とかを平気でいう会社や上司がこの世の中にはたくさんいるから嘆かわしい。こんな会社や上司は犯罪を犯していることに気が付いていないのです。

労基法第39条違反は「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」です。れっきとした犯罪なのです。
・時季変更権を行使する正当な事由がないのに時季変更を求めた場合
・労働者の指定した日に出勤を命じた場合
・休暇を与えた場合でも所定の賃金支払日に年休取得に係る日の賃金を減額して支給する
以上のような場合に、労基法第39条の違反が成立します。

会社側には「時季変更権」が?
時季変更権については、こちらで詳しく述べています。
http://blogs.yahoo.co.jp/cyoosan1218/51152993.html

確かに、会社側には「時季変更権」はあります。あるにはありますが、
最高裁は
「勤務割の体制がとられている事業場において、使用者としての通常の配慮をすれば、代替勤務者を配置することが、客観的に可能な状況であるとみとめられるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより代替勤務者が配置されないときは、必要人員を欠くものとして事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできない」
「使用者に対し、できる限り労働者が指定した時季に休暇を取得することができるように、状況に応じた配慮をすることを要請していると解すべきであって、そのような配慮をせずに時季変更権を行使することは、、右趣旨に反するものといわなければならない。」
「事業の規模、内容、当該労働者の担当する作業の内容、性質、作業の繁閑、代行者の配置の難易、労働慣行等諸般の事情を考慮して客観的に判断すべきである。」
と言っています。

つまり、代行者をひとりも用意していない会社、なんの配慮もない会社に「時季変更権」など使えないよという訳です。

時季変更権

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「その日は忙しいからダメだ」と「時季変更権」を振りかざす上司

「時季変更権」って?

いつもは、「労基法なんか知らないよ。うちには法律関係ない」と豪語している上司が、こちらが有給休暇を申請した時には「ダメダメ、その日は忙しく認められない。会社には時季変更権ってもんがあるんだ。許可しなくても構わないだ」と嫌がらせをする。

たしかに、労働基準法第39条の第4項には「使用者は有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては他の時季にこれを与えることができる」とある。いわゆる「時季変更権」だ。

これでは、結局は会社のいいなりで、有給休暇は好きな日に取れないと思ってしまいます。しかし、そうではないのです。

みんなが有給休暇を自由にとれるような代わりに働く人間を配置もしない会社には「時季変更権」の権利など与えられていないのです。

最高裁は、「勤務割の体制がとられている事業場において、使用者としての通常の配慮をすれば、代替勤務者を配置することが、客観的に可能な状況であるとみとめられるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより代替勤務者が配置されないときは、必要人員を欠くものとして事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできない(弘前電報電話局事件 高裁判決昭和62年7月10日第2小法廷判決)。」としています。

また、最高裁は、もともと人不足やめちゃくちゃ忙しい職場の場合も、そういう不正常な状態をそのままにしておいて「時季変更権」の行使は違法だともしています。
「恒常的な要員不足により常時代替要員の確保が困難であるというような場合は事業の正常な運営を妨げる場合にあたらず運転係の要員の不足が常態化したまま行われた時季変更権の行使は違法である(西日本JRバス事件・金沢地裁判決,1995年4月18日)」。

忙しいからダメ,ということがまかり通れば,常に忙しくされている職場では,絶対に誰も年休を取ることができないから、そんな会社が「時季変更権」を振りかざすことなどイカンというわけです。

職場で同僚がカゼで休んでも、誰も助けにもこない。代わりの者を寄こそうともしない。こんな忙しい職場をそのままにしておいて,管理職が「今は忙しいから年休を取るのは認められない」などと「時季変更権」を振り回して年休の行使を妨害することは違法なのです。

退職時の有給休暇

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                信濃中川村

年休をすべて使いきってやめよう!

有給休暇取得の届けに対して、会社は「時季変更権」でその日取りの変更を求めることが許されています(もっともこの会社の時季変更権の行使も正式には厳しい要件があり、会社が好き勝手になんでもかんでも時季変更権を使えるというわけでは決してありません)。

しかし、よく考えるとわかるように、退職した後には「変更」すべき日は存在しない訳ですから、退職予定者からの退職直前の有給休暇全消化の届けに対しては「時季変更権」を使えないのです。ですから、厚生労働省は「当該労働者の解雇(退職)予定日をこえての時季変更は行えない。」(S49.1.11基収第5554 号)と認めています。

退職する時は、残っている有給休暇を退職予定日直前に30日でも40日でも全部使い切りましょう。

もし、会社が妨害してきた時は、すかさず、労働基準監督署に申告するか、地域の労働組合やユニオンに相談しよう。

退職時には会社の有給休暇の買い上げも可能です!
厚生労働省も「労働者の退職によって権利が消滅するような場合に、残日数に応じて調整的に金銭の給付をすることは、事前の買上げと異なるものであって、必ずしも本条に違反するものではない」(労働省労働基準局編著「労働基準法」上巻)としていますので、会社との話し合いで、残有給休暇を会社に買い上げさせることも可能です。

やめる時ぐらい会社に法律を守らせようではありませんか!

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                  八ヶ岳高原線 野辺山(よければ写真をクリック)

週一日のアルバイトにも有給休暇はある!
「有給休暇」に関する労働相談が相変わらず多いです。
パートやアルバイトには有給休暇がないとする会社が多すぎます。
「うちでは、パートさんやアルバイトさんには有給休暇はないよ!」と堂々と発言する会社。パートやアルバイトの労働者自身が最初から有給休暇はないと思い込んでいる場合も。
とんでもありません。

そもそも、「有給休暇」とは会社の制度ではないのです。会社が労働者の為にくれるものでも、社長のお恵みでもなんでもありません。法律が定めた国の制度なのです。

だから逆に有給休暇を認めている会社でも、「わが社には有給休暇制度があります」などと恩着せられる筋合いのものでもありません。

一般の社員は、6か月勤務で10日間の有給休暇がありますが、アルバイトでも週30時間以上労働をしている人であれば、6か月経てば通常の社員と同じ有給休暇がしっかり使えます。
パートやアルバイトなどで、週1日だけ働いても半年勤務で1日、4年半で3日付与されます。週4日勤務は半年勤務で7日、6年と半年勤務で15日です。勿論、前年度で余った分は繰り越せます。

週一日のアルバイトでも半年勤務で一日の有給休暇が発生するのです。

有給休暇の理由に会社は一切口を出せない!

なんで休むのかとか有給休暇で休む理由はなんだとか、うるさい上司や会社ばかりですが、これ自身が不当な干渉で法律違反なのです。理由を書く必要もないのです。

「年次有給休暇の利用目的は労基法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である。」(S48.3.6基発)

「労働基準法39条に基づく年次給休暇の利用目的は同条の関知しないところであり、労働者の自由である。」(白石営林署事件・電電公社近畿電通局事件・弘前電報電話局事件の最高裁判決)

有給休暇を認めない会社には、みんなで東部労組のような地域の労働組合に入って抵抗しましょう!
有給休暇を自由にとらせろ!

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