全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

<あらすじ>
ヴァージニアの地主として尊大に振る舞っていたサムは、太平洋戦争の勃発とともに、叔父の部下として出征する。順調に昇進していったサムだったが、あることで上官を殴打し、札付きの面々で構成された「ならず者部隊」に転属させられる。太平洋の小島でかつての小作人たちと共に戦うことを通して、サムは人間的に成長していく。

リチャード・フライシャー監督の戦争ドラマ。地主の世界しか知らなかった人間が、過酷な戦場に赴き、かつて苦しめていた使用人たちと共に戦うことで彼らの苦しさと自分の無自覚に気づき、反省し、人間として成長するお話で、
「天国と地獄の間」という原題の意味を考えさせられます。反面、「軍隊が男を成長させる」という典型的な当時の価値観が垣間見えるのに違和感を禁じ得ませんが…。90分程度の小品で、戦闘シーンは少なめです。日本軍もチョコチョコ出てくるだけで、存在感は控えめ。死んだふりをしたりブービートラップを仕掛けたりと相変わらず「卑怯な敵」ではある一方、英語を駆使して奇襲を試みたり、迫撃砲をかなり景気よく打ち込んで来たりと、しっかり強い敵として描かれています。もちろん日本人が演じているわけではなく、軍装や言葉は違和感バリバリ。ただ終盤だけ正しい日本語を話したりします。日本軍が徹底的に弱体化していた1945年という設定はメチャクチャ。43、4年くらいならリアリティがあったと思います。

いかにも金持ち・世間知らずのボンボンであるサムを、ロバート・ワグナーが好演していますが、それ以外の登場人物はネームバリューに欠ける俳優が名を連ねているため、キャストに精彩を欠くのが残念。次々と同僚が死んでいくことにサムは苦しむのですが、誰が死んだのかも全く印象に残らず、映画としては致命的と言えます。
イメージ 2

それでも神経質で、ホモソーシャルの塊のような「ならず者部隊」の上官、ウェイコ(ブレデリック・クロフォード)や、最後まで行動を共にする小作人ウィリー(バディー・エブセン)、妙に色っぽいラブシーンが印象に残る妻(テリー・ムーア)が印象に残ります。音楽は私的にお気に入りの作曲家、ヒューゴ・フリードホーファー(『ならず者部隊』『我等の生涯の最良の年』『めぐり逢い』)。バリバリのミリタリースコアと後のジェリー・ゴールドスミスを思わせるサスペンスタッチのスコア、美メロの共演が最高で、57年度のアカデミー賞にノミネートされています。



.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事