日米 特許 最新 判例 ブログ (大阪第3特許勉強会編)

特許、実用新案、意匠、商標、不競法、著作権法の全ての判例について検討を行った中から、注目される判例を紹介します。

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◆ 平成18(行ケ)10207 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟
平成18年11月27日 知的財産高等裁判所 
★液晶パネルを利用した広告板の発明。相違点についての判断の誤り、顕著な効果の看過等の主張を行ったがいずれも退けられた。

◆ 平成18(行ケ)10111 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟
平成18年11月22日 知的財産高等裁判所 
★ポリベンゾイミダゾール材料に関する発明。課題が新規である点、数値限定の臨界的意義等が主張されたが、いずれも採用されなかった。

◆ 平成17(行ケ)10777 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟
平成18年11月22日 知的財産高等裁判所 
★図面の取り扱いについて判示があった。
『なお,本件特許出願に係る願書に添付された各図面には,コンタクトプラグの断面図が示されているが,そもそも願書に添付される図面は,明細書を補完し,特許を受けようとする発明に係る技術内容を当業者に理解させるための説明図にとどまるものであって,設計図と異なり,当該図面に表示された寸法や角度は,必ずしも正確でなくても足り,もとより,当該部分の寸法や角度がこれによって特定されるものではない上,本件明細書に「この説明において参照される図面は,特に注目される場合を除いて一定の縮尺で描かれてはいないと理解すべきである(7頁左欄6〜8行)との記載があるから,上。」記図面に基づいて,本件特許発明1のアスペクト比を特定することもできない。』

★「安定」「低抵抗」といった漠然とした構成要件の取り扱いについて判示があった。
『物の特性等,とりわけ,上記のとおり,定量的に特定されるようなものではない,本件特許発明1の「安定」,「低抵抗」というような事項は,発明を特定する機能に乏しく,また,対比の対象としても極めて漠然としたものであるから,一致点及び相違点の認定の対象外とすることも考えられないではないところ,それと較べれば,上記のとおり,このような物の特性等を含めて一致点及び相違点の認定の対象とする現行の実務は,より慎重な判断を行っているものということができ,これが不合理であるということはできない。』

◆ 平成17(行ケ)10531 特許取消決定取消請求事件 特許権 行政訴訟
平成18年11月22日 知的財産高等裁判所 
★特許庁:進歩性なし→裁判所:進歩性あり。感光性導電ペーストの発明。特許庁が認定した動機を裁判所が認めなかった。

『しかしながら,上記(2)で認定した引用刊行物6の各記載によれば,引用刊行物6記載の発明は,補助結合剤併用の排除を課題とするものであることが認められるところ,補助結合剤併用の排除のために,樹脂の結合性または密着性が高いことが要件の一つとして存在するとしても,技術常識上,そのことのみによって補助結合剤併用の排除という効果が生ずるとは考えられず,そうすると,引用刊行物6記載の発明から,結合性が高いという点だけに着目し,引用刊行物6に記載されたエチレン性不飽和側鎖含有アクリル系共重合体を,補助結合剤の併用が排除されていない(少なくとも課題とはされていない)刊行物4発明に適用することが容易であると直ちに認めることはできない。』
『したがって,仮に,刊行物7記載の光硬化性組成物が強度の接着性や皮膜強度を有するものであることが周知であったとしても,そのことが,それに含まれるエチレン性不飽和側鎖含有アクリル系共重合体を刊行物4発明に使用する動機付けとなると認めることはできず,そうであれば,このような密着性を前提とする刊行物7記載の光硬化性組成物の解像度も,同様に上記動機付けとなるものとはいえない。』

◆ 平成17(ネ)10125 補償金請求控訴事件 特許権 民事訴訟
平成18年11月21日 知的財産高等裁判所 
★職務発明の対価請求。医薬の物質発明の対価は、時効消滅。
『ウそうすると,本件物質発明が特許出願,特許登録され,実施されたことを前提とする控訴人の本件物質発明に係る相当対価請求権は,本件訴訟の提起のあった平成15年12月19日までに,その時効起算点から既に10年以上が経過しており,消滅時効が完成しているというべきである。』
★用途発明について、地裁では対価の存在が認められなかったが、高裁では認められた。用途発明の実施は、薬事法で承認された用途に限られないとされた。
「イ(ア) これに対し被控訴人は,医薬品に係る特許発明は,薬事法で承認された効能・効果で製造,販売されて,初めて実施と評価されるべきものであり,薬事法上承認されていない効能・効果に係る用途発明の用途に用いるために医薬品を使用(適応外使用)されるようなことがあったとしても,その医薬品を製造,販売することをもって,当該用途発明の実施と評価することはできない旨主張する。
確かに,医薬品の用途発明は,その用途に係る効能・効果につき薬事法上の承認を得て実施されるのが一般的であるとはいえるが,医薬品の用途発明においては,当該用途に使用されるものとして当該医薬品を販売すれば,発明の実施に当たるということができるのであり,このことは必ずしも薬事法上の承認の有無とは直接の関係がないというべきであって,仮にその販売が薬事法上の問題を生じ得るとしても,実際に当該用途に使用されるものとして販売している以上,当該用途発明を実施しているというべきである。医薬品の用途発明の実施は,例えば医薬品の容器やラベル等にその用途を直接かつ明示的に表示して製造,販売する場合などが典型的であるといえるが,必ずしも当該用途を直接かつ明示的に表示して販売していなくても,具体的な状況の下で,その用途に使用されるものとして販売されていることが認定できれば,用途発明の実施があったといえることに変わりはない。」

◆ 平成18(行ケ)10159 特許取消決定取消請求事件 特許権 行政訴訟
平成18年11月21日 知的財産高等裁判所 
★親出願→第1分割出願→第2分割出願とされた場合に、親出願→第1分割出願時に新規事項が追加されたが、第1分割出願→第2分割出願で新規事項が追加されなかった場合、第2分割出願の出願日は、第1分割出願の日まで遡及するとされた。
「本件出願は原出願3との関係で特許法44条1項の分割要件を満たすものであり,同条2項の規定により,本件出願の出願日は原出願3の出願日である平成13年5月7日に遡るものと認められる。この点において,本件決定が本件出願の出願日を現実の出願日と認定したことは誤りである。」

★実験成績証明書によって出願時に存在していた阻害要因を立証しようとしたが採用されなかった。
『仮に甲12,13の上記記載内容が正しいとしても,甲12は「実験日」を「平成17年3月4日」とする実験成績報告書,甲13は「実験日」を「平成16年4月6日」とする実験成績報告書であって,いずれも本件出願の現実の出願日からも2年以上後に実施された実験結果により判明した事項が記載されたものにすぎず,甲12,13の上記記載内容は本件出願当時(原出願3の出願当時)の技術水準や知見を直ちに裏付けるものではなく,他に本件出願当時(原出願3の出願当時)において分子量分布が1.5以下であることが望ましいことがポリヒドロキシスチレン樹脂の保護基の種類に依存することを窺わせるに足りる証拠はない。』

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