Alone in Syria... 〜青年海外協力隊の活動記〜

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2006年02月

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さて、日本は来たるW杯で盛り上がってるだろうけど、
(いや、今はオリンピックか…。日本のことは分からんです)
同時にアジアカップの1次予選も地味に始まっている。

先週は日本代表とインド代表が戦っていた。
そしてその裏で、我らがシリア代表は韓国代表と激突したのだった。

場所は奇しくもシリア。ということで、
折りよくシリアを訪ねていた学生時代の友人と、いざサッカー観戦へと出かけた。

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0865-s.JPG
↑会場に掲げられた両国の国旗。韓国の国旗、久々に見るなぁ…


ちなみにこの国のサッカー人気は半端じゃない。
会場はご覧の通りの超満員。でも代表チームは相当弱いんだけどね…

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0867-s.JPG
↑こんな場所でも大統領が一番目立ってます。

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0877-s.JPG
↑1週間の滞在ですっかりシリアを愛してしまった友人オオヤマ


さて、冷静に考えれば誰もが韓国代表の勝ちを疑わないこの試合、
試合前にシリア人サポーターに突撃インタビューを敢行した。

今日の試合の結果、どう予想する??

この質問に対し、10人中9人
「5−0、シリア」
とつい答えてしまうのがこの国の国民性。
そして、残りの1割は悲しそうに「3−0、韓国」と口を揃える。
うーん、なんだかなぁ…


さて、終わってみれば、試合はシリア代表が大健闘。
惜しくも1−2で敗れはしたものの、どっちが勝ってもおかしくないゲームだった。
あと一歩のチャンスを確実に外すあたりは、さすがシリア代表だったけどね…


さてさて、この国ではサッカーの試合でも
おびただしい数の警察官が動員されるようだ。
なんだか相当に物々しかった…

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0947-s.JPG
↑キリっとした表情で観客を監視する治安警察、の図


でも案の定、試合が緊迫すれば、みんな警備なんか忘れちゃうんだけどね。
さすがは平和な国、シリアです。あはは

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0937-s.JPG
↑もはや注意を払うべき観客には完全に背を向ける、の図


この日の話、もうちょい書きたいことがあるんで
続編を書いてみることにしまっす。お楽しみに〜!!

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文化人への第一歩

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自慢じゃないが、自分は文化的な人間じゃない
小学校から大学まで、ずーっと運動ばっかやってた体育会万歳人間です。
でも、そんな僕にもついに生まれ変わる時がやってきた。

なんと、シリア国立交響楽団のコンサートを聴きにいったのです。


そう、皆さん知っての通り、今年はモーツァルト生誕250周年。
このコンサートもそれを記念しての催しというわけ。
長年親しんだ名曲の数々を国立オーケストラで聴けると思うと、本当に鳥肌モノ。

…と、こんなことを書いてはみたものの、
ベートーベンとモーツァルトの区別もつかない自分が
彼の生誕のことなど気にかけていたはずもない。
コンサートといえば小学校のとき妹のピアノの発表会に行ったきりの僕は、
途中で居眠りをしないかだけが唯一の気がかりだった。

てなわけで、思いっ切り舞い上がりながらも精一杯のお洒落をしていざ出陣。
街の中心部からだいぶ離れたコンサート会場に着いてみて、あらビックリ

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_1414-s.JPG
↑うーん、ちょっと伝わらないなぁ…

シリアにこんなお洒落なスポットがあったとは・・・!?
日本の一流コンサート会場と比べても遜色ないじゃない。
…ま、日本でこんな場所に足踏み入れたことないんだけどね。


で、肝心の演奏も本当に凄かった。
シリアの国立オーケストラの実力はかなりのもののようで、
ある程度の耳を持つ友人も「スゲー…」と絶句。
特にピアノには世界的に有名っぽいスイス人が招かれてて、本当にヤバかった…


というか、この国は本当に二極分化してる気がする。
ヨーロッパの文化の影響を受け、洗練されたシリアと、
そういう欧化の並にひたすら抵抗し続けるシリア
この国は今、どちらの道を行くかの岐路に立ってるのかもしれない。

そんなことを、スカーフを被った女性のほとんどいない会場で考えたわけ。
村では女性の姿を見ることすらできないのにね。
ほんと、この差異は凄いよね。同じ国とは思えない…


ま、たった一回オーケストラを聴いただけで文化人に
生まれ変わった気がしちゃう自分も凄いと思うけどね。
帰国までに、もっと洗練された男になろうと思います。

副大統領は友達のパパ

途上国で仕事をしてると、
こんな若造の自分でも結構すごい人と接点がある。

大統領夫人大臣クラスの人間と話をすることあるし、
国連機関大使館の人と接する機会もかなり多い。
職場では自分より遥かに年上の人に対してアドバイスをするし、
NGOなどのトップとも対等に交渉をしなきゃならない。

自分はここには「日本の専門家」として派遣されてるわけで、
仕事上では相当な待遇を受けていることになるんだと思う。
きっと日本では絶対経験できないだろうな…


さてさて、そんなこんなで大物とのかかわりの多い僕なわけだけど、
昨日はテレビを見ていてさすがに驚いてしまった。

なんと、友達のパパが副大統領になったそうな。


http://www.geocities.jp/al_quneitra/DSC_3824-s.jpg
↑パパの顔を載せてもツマらんので娘の写真を。ノーラ・シェラ、年齢不詳。
 かなりの美貌抜群のスタイルを持ち合わせてます。

彼女のパパ、シェラさんは就任と同時に14人も閣僚を変えて、
政治体制の抜本的な立て直しをはかった模様。

ここんとこ政治面の動きが活発なシリアだけど、
あんまやりすぎて問題にならないといいんだけどね。
ちなみに前職は外務大臣で、欧米諸国も目をつけてるらしいし…

とにかく、美人の娘が悲しまないためにも、
パパの身に何も起きないことを心より祈ります!

風刺画事件

ここ最近シリアは世界中のメディアをにぎわせてると思う。
(…多分。日本での認知度は知らないもんで…)

いわゆるムハンマド風姿画事件

ことの発端は、イスラム教の預言者ムハンマドを中傷する
風刺画がデンマークの新聞に掲載されてしまったことに始まる。
で、それを欧米各国のいくつかの新聞社も転載したものだから、
世界中のイスラム教徒たちは怒り狂ったというわけ。

で、シリアではデンマーク大使館を焼き討ちにする事態にまで発展した。
幸いこの国では死者や大きな怪我人は出なかったみたいだけど…


さて、事件の渦中の国にいる人間として、
現場での生の情報をちょっとだけ伝えたいと思う。


僕の新居はフランス大使館のすぐそばにある。ほんと、歩いて1分くらい。
で、実は数日前、そこでも大規模なデモが行われることになっていた。
新居がいきなり燃やされたらどうしようと、僕も少し心配していた。

でも、結局デモは起こらなかった。

なぜか。

それは多分、めちゃくちゃ警備されてたから。

あまりの警備隊の数に、デモする側もヒヨッたんだと思う。

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0537-s.JPG
↑この写真は出勤中に撮影。かなり物々しかった。


正直、シリアの強力な警察組織を持ってすれば、
前回の焼き討ちを阻止することもできたんじゃないかと思う。
まぁ、その辺にはきっと高度に政治的な動きとかが作用したんでしょう。
やっぱ警察官とかの個人だって確実に怒ってるはずだしね。

さて、いま街の至るところには愛国心を煽る看板がガンガン立てられてる。
「あなたの国を守ろう。アサド家(大統領一家)とともに生きよう!」
などなどの熱い言葉が書かれた、かなりしっかりした看板たち。

この辺の動きは世界の国々もちゃんと観察してらっしゃるようで、
アメリカ合衆国なんかはこの辺をこれでもかってくらい批判してます。

民衆の怒りを煽るようなマネするんじゃない!

要はそんなことをライス国務長官とかは叫んでるようだ。

確かに。僕ももっともだと思う。
争いを無駄に拡大してほしくはないしね。
でも、9・11で国民の愛国心を高めまくって戦略的に戦争を開始して、
結果として世界を混乱させまくってるのは誰だったっけ?
そんな質問が頭に浮かんでくるのって僕だけなんだろうか。う〜む…


ま、いいや。とりあえずシリアは安全です。
上の写真では物々しく見える機動隊たちも、今は完全にリラックス。
さっき大使館の前を通ったら、みんな超暇そうにしててウザいくらいでした。


http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0539-s.JPG
↑超ダラダラして、昼寝してる人もいる機動隊の方々

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_0547-s.JPG
↑公園でおしゃべりをし続け、カメラに喜ぶ人もいる機動隊の方々


ま、実際にはこんな感じなわけです。
日本の皆さん、ここは平和なんで心配しないで下さいね〜。

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一大転機

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さて、活動もそろそろ折り返し地点に差し掛かったわけだけど、
僕はこの時期に大きな決断をすることになった。

なんと、
活動の拠点を田舎の村から首都ダマスカスに移すことにしたんです。

これまでも悩みの種だったように、僕はこれまで村に住みながらも
メインとなる活動を首都ダマスカスで行ってきていた。
だから、活動をよりスムーズに行うにはどうしても必要な決断だったと思う。
これまでの生活スタイルも大きくは変わらないはずだしね。

でも、やっぱ拠点がド田舎から大都会になるってのは大きい。
上の写真を見ての通り、ダマスカスってのは驚くくらい大都会なのです。
なんだかんだで、自分が協力隊の2年間で得たかったのは
究極の異文化体験だったわけだし、それには村がもってこいだった。
やっぱり何だか寂しいような気もする・・・

でも、これからも村での活動は続けるつもり。
これまで住んでた家はJICAの計らいで今後も事務所として使えることになった。
つまり好きなときに村に帰って、村人と戯れられるってこと。
やっぱ大好きな村と別れることはできないっす、ホントに。


ちなみに、勤務先も変更になりそうな感じ。
これまで村落開発のNGOにいたわけだけど、今後は環境省で働くことになるかも。
僕の働いていたNGOは環境の分野に本気で取り組むつもりがないらしく、
それなら他の機関に移った方がいいんじゃないってことでこうなったわけ。
ま、きっと新しい組織にも色々な問題はあるんだろうけどさ…



さてさて、こんなわけで、
活動期間も残り半分くらいって時期に、僕は大きな方向転換をしようとしてるわけ。

もちろん、怖さはある
これまで積み上げてきたものをある程度は崩してしまうと思うし、
残りの短い期間でどれだけの成果を残せるかも今は確信を持ててない。

まぁ、これが自分の選んだ道なわけで、
この先も自分を信じて突っ走るしかないわけです。

この先どんな結末が待っているのやら・・・
ま、行けばわかるさ。

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Daichi Konuma
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