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突然だけど、この国に野球は存在しない。 スポーツっていえばサッカーだけ。(バスケも少々…) 都会でも、野球ってスポーツの存在を知ってる人すら少ない。 てなわけで、高校卒業までずっと野球少年だったボクは、 なんとかして野球ってスポーツを村に広めようとしたのだった。 当然ながら、何も知らない村人が野球用品を目にするのは、 とてつもなく歴史的かつ衝撃的な瞬間だ。 初めて子供たちにグローブを見せたときの反応はスゴかった。 「なんなんだこの物体は?」「気持ち悪い・・・」 「どうやって装着するんだ?」「ゴールはどこだ?」 そんな感じのことを数十人のガキが口々に叫び、 なぜか泣き出すヤツもいた(意味不明)。 いざプレーを始めても、素手で捕球してけり返すガキが続出。 ついにはグローブでサッカーを始める始末。 グローブは親と思えと教えられた生粋の高校球児のボクは、 この態度にブチ切れ、悪さをしたガキを前方に立たせた。 「いいか、グローブは速い球を捕球しても痛くないように作られてるんだ。 今から俺が速い球を投げる。それをちゃんとグローブで取るんだぞ。分かったか?」 偉そうに言い放ち、ガキにかなりのスピードの球を投げつけた。 でも、そこはやっぱシリア人。 こいつらに常識なんか通用しない。 ガキはグローブをしていない右手で何なりと捕球したのだった。 うーん…、 降参です。 で、半年前にボクが村から引っ越したとき、 特に仲の良かったガキンチョにグローブとボールを預けた。 1番上の写真の子供が持ってる2つのグローブ、 一つはボクが5歳のとき買ってもらったもの。 もう一つは、当時親父が使っていたもの。 20年の歳月を経てシリアの子供が使うなんて、 何だかすごく感慨深かったりする。 さて、こないだ村に遊びに行った時に 奴らと久々にキャッチボールをしてみた。 すると、メチャクチャ上達してた。 相変わらずの自由なプレースタイル(?)は抜けていないけど、 どうやらボールとグローブには相当触れてるのが感じられた。 ガキンチョ軍団は野球が相当好きになったようで、 うちの親父が近いうちシリアに遊びに来る(事実)ことを伝えると 「ダイチのお父さん、絶対に倒してやる。絶対に負けないぞ」 と、何かを完全に勘違いしながらも、すごく興奮していた。 聞けば、野球は村で一種のブームになっているとのこと。 子供だけじゃなく、オッサンたちも農作業の合間にプレーしてるとか… いやはや、活動の成果とは全く関係ないわけだけど、 こういうのって何か嬉しいもんですね。 そのうちラクロス普及にも挑戦してみようかな・・・ |
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2006年07月17日
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