Alone in Syria... 〜青年海外協力隊の活動記〜

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旅立ち

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協力隊の期間中って、かなりの頻度で空港に行くもんだ。

先輩隊員の見送り、新隊員の出迎え、訪ねてくれた友人の送迎・・・
これまで、かなりの出会いと別れを経験してきた。


でも、昨日の見送りは特別なものだった。

仲の良かったシリア人の友達が、中国へと旅立っていったのだ。




彼女の名前はハーラ
日本語を専攻している大学1年生だ。

これまでボクの活動を手伝ってくれていたのだけど、
自分で考えて行動し、堂々と自分の意見を主張できる彼女は、
他の友人たちと比べても一際目立つ存在だった。



そんな彼女が、3ヶ月前くらいに打ち明けてくれた話。

「わたし、中国に行ってお医者さんになります」


突然の話に、ボクは最初何かの冗談だと思った。
日本語を学んでる彼女が、なんで中国で医学を学ぶのか意味不明だった。



でも、彼女は本気だった。
彼女は以前から医学を志していたのだ。


数年前に、彼女は癌で祖母を亡くしている。
その時に大好きな祖母が苦しみながら亡くなる姿を見て以来、
癌の有効な治療法を見つけることが一生の目標になったらしい。


でも、シリアの一発勝負の入試システムで大学受験に失敗してしまい、
彼女は仕方なく文学部の日本語学科に入学することになったのだ。
(この国は成績に応じて自動的に学部が決まり、浪人するケースはごく稀)



一方、彼女の祖父は世界初のアラビア語・中国語の辞書を書いた著名人。
(何でも執筆が終わってシリアに帰国した翌日に亡くなったとか…。)

中国大使館から「○○先生のお孫さんなら是非」と奨学金の申し出があり、
中国での医学再挑戦の話がトントン拍子で進んでいったというわけだ。




語学研修・医学部・臨床研修を合わせれば、
最低でも7年間はかかる未知の国への留学。

「おじいちゃんとおばあちゃんが決めてくれた道だから」


そんな格好よすぎることを言い放って
旅立つたった18歳の少女に、ボクは心の底から感動した。






空港の出発ゲートで最後に見た彼女の顔は、
寂しさを顔に滲ませながらも、大きな夢を見据えて
キラキラ輝いていたような気がする。


「こんなヤツがいれば、シリアの将来も明るいかもな」

彼女を見送りながら、そんなことを考えたのでした。



あーぁ、俺も負けてらんないなぁ…。






あんま関係ないけど、お呼ばれしたダンスパーティーで
踊る超セクシーなハーラの妹。なんと14歳の中学生…

いやはや、みんなスゲーなぁ…

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Daichi Konuma
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