Alone in Syria... 〜青年海外協力隊の活動記〜

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中東情勢

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貧乏人の戦争

イメージ 1

突然ですが、これは何でしょう?


一瞬パスポートにも見えるけど、
実は日本人が決して持っていないもの。








裏面にヒントがあります。



そう、これは軍隊手帳。



シリア人男性には18歳からの2年間、兵役の義務がある。
ただし大学生の場合は卒業後の実施となり、
病気の場合や男子が一人だけの場合には条件付きで免除になる。

この手帳には、そうした兵役に関する情報が記されているとのこと。





さて、ここでボクの友人を少し紹介。


一人目はダマスカス大学を卒業したばかりのアハマド、21歳


家族には弁護士や医者がズラリと並ぶ、「ザ・イイトコの坊ちゃん」。
あと半年後には兵役だけど、目が悪いことを理由に回避できるそうだ。
もちろん多額の免除金が必要だけど、彼の家族なら払うことができる。



二人目の友人も名前はアハマド、18歳
(この名前は一家に一人くらいの割合で存在する)


ボクの尊敬する村人の長男で、頭は悪いけどスゲーいい奴。
中学にも行けなかった彼は、いま兵役の真っ最中。

シリアが参戦したら、真っ先に最前線に行くとのこと。



三人目はバッサモ、33歳
村に住むボクの親友の兄貴で、つい先日18歳の美人妻と結婚したばかり。
お金はあまり持っていないけど、とても幸せそうだった。


が、結婚式から2週間がたった頃、彼はこの間の戦争のために突然召集された。
今はレバノン国境で働いていて、愛する新妻のところにはたまに戻ってくる程度。







さて、思うことが一つ。



レバノンで戦争が始まったとき、真っ先に国外脱出したのは金持ちだった。
隣国のシリアには高級車があふれ、五つ星ホテルは全て満室になった。


金持ちは、真っ先に戦地から逃げることができる。
危険な戦場に取り残されるのは、貧乏人だ。

金持ちは、金さえ払えば戦争に行かないことができる。
若くとも新婚だろうとも、戦地に引っ張られてしくのは、貧乏人だ。



戦場で人を殺すのは貧乏人。
そして、殺されるのもまた貧乏人だ。




・・・なんだかなぁ。

今日、シリアのアメリカ大使館が襲撃された。


何でも武装した4人組の男が襲撃したらしいけど、
幸いにも企ては失敗し、うち3人は死亡して残りの1人は逮捕されたとのこと。
ただ、大使館の守衛が1人亡くなった他、一般人にも負傷者が出た。



とりあえず、ボクは無事です。
どうかご安心を。




ただ、今回の事件はシリアの協力隊員にとっては衝撃的だった。

何しろ現場はJICA事務所から300メートルくらい。
地方の隊員が寝泊りするドミトリーからは、なんと100メートルくらい。
ボクにとっては毎日の通勤経路でもあり、
数ヶ月前まで週に3回くらい語学を習っていた施設でもある。

それほど身近な場所で銃撃戦が起こり、
BBCのヘッドラインとして繰り返し報道されている。
これは何とも言えない気分になります・・・




ただ、一方で今回の一件は
必要以上にマスコミの注目を集めた気もする。

半年ほど前にも似たような事件があったけど、
その時は海外のメディアはほとんど動いていなかった。

やっぱり9・11から5年と1日目というタイミングと、
アメリカ大使館という場所があまりにも象徴的だったんだろう。



「ま、毎年1回くらいは起こってること。心配することないよ」

友人のシリア人たちは、そんな感じで涼しい顔をしてる。

さっき現場を車で通りかかったけど、銃痕とかは生々しかったけど、
他には警備が若干厳重になってたくらいで、特に変な様子じゃなかった。

周辺の出店は、いつも通りサボテンを食べる人たちで賑わってたしね。




そんな感じです。
現場よりお伝えしました。

復興支援

レバノン戦争の停戦から1ヶ月が経とうとしている。
そして、嬉しいことに、この停戦はこれまで無事守られている。

ただ一方で、レバノンで起きた悲劇から人々の関心が薄れているのも事実。

隣国シリアでも、ヒズボラを褒め称える話ばかり先行して
レバノンの受けた被害についての話題は減ったような気がする。

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_1341-s.JPG
↑レバノン関連のポスター。
 一時期に比べて減ったような…




ただ、復興支援ってものは、心ある人の手によって確実に続けられている。
支援物資を載せてレバノンに向かうトラックを、シリアでは今も頻繁に見かける。


それにしても、復興支援って本当に大変な仕事だと思う。

緊急援助ってのは人々の関心を集めて割と華々しいモノだけど、
復興支援は長期的なスパンで辛抱強く地味な活動を続ける必要がある。
それに、事態が落ち着いてから本格化するから支援も得にくい。




早いもので、9・11からもうすぐ5年の月日が経つ。

この5年間で、世界は確実に間違った方向へと突き進み、
数え切れないほどの悲劇が起こり、それが関心を集めては忘れ去られてきた。
でも、その忘れ去られた悲劇は、間違いなく現在進行形で人々を苦しめている。


「忘れないで、アフガニスタン」

中東を中心に緊急支援や復興支援を行ってきたあるNGOは、
こんなスローガンを掲げて人々の関心を呼び戻そうと必死だ。
(詳しくはココを参照)

こんな活動を、ボクは心から応援したい。





さて、ふたたびレバノン復興支援に話を戻そう。

以前の記事に、日本はレバノン支援にあまり積極的でないと書いたけど、
実はいくつかの日本のNGOが現地で必死に活動を始めていた。

それを知ってボクは本当に嬉しくなって、
何か手伝えることがないかとNGOと連絡を取ったりしていた。


が、そんな矢先、残念なニュースが届いた。

JEN(ジェン)というNGOの一員として
事前調査のためレバノン入りしていた日本人、
湯浅敏広さん(52歳)が急病で逝去されたのだ。

湯浅さんは札幌で小学校の教員を務めた後、
アフリカなどでの難民支援にずっと取り組んできた方だ。
そして、ボクたち青年海外協力隊の先輩でもある。



緊急援助の現場で亡くなった湯浅さんに、
後輩として心から尊敬と哀悼の意を表したい。

そして、湯浅さんの見ることができなかった
「平和なレバノン」が一刻も早く実現することを心から願いたい。




湯浅さんの所属していたJENへの支援はココ

8月14日と8月15日

さて、最近どうも固い内容の記事ばかりだけど、
時期が時期だけにしょうがないかな・・・。

というわけで、今回も時事問題について書こうと思う。


まず、レバノン戦争について。

昨日の停戦が守られれば、約1ヶ月続いた戦争は終わることになる。
この停戦協定が守られるかどうか、各国のメディアは楽観視はしていない。
むしろ、否定的な見方のほうが多いくらい。

でも、国内外の避難民たちはもの凄い勢いで自宅へ引き返している。
シリアからも、レバノンナンバーの車が次々と姿を消しているようだ。
「自分の家に戻りたい」 当然だけど、この気持ちは強い。

まずは彼(女)たちが2度と避難する必要がないことを祈るのみだ。




それにしても、なんじゃそりゃと思うのは指導者たちの発言。

ヒズボラの指導者ナスララ氏

「我々は戦略的かつ歴史的な大勝利を収めた」



と発言すれば、ブッシュ大統領も負けじと応戦。

「自由の戦いの前に、ヒズボラは敗北を喫した」




なんなんでしょうか。戦争の勝ち負けって?
この戦争での死者は、

レバノンで約1100名、イスラエルで約150名


レバノン側の死者のほどんどは民間人で、うち3分の1は子供だった。

一体誰が戦争に勝ったんだろう・・・


戦争のキッカケだった誘拐された兵士は、どこに行っちゃったの?
ヒズボラって、いつからアメリカ自由軍と戦ってたんだっけ?




さて、この愚かなレバノン戦争が停戦したのは8月14日、
そして今日8月15日(日本時間はもう過ぎてるけど)は日本の終戦記念日

小泉首相の靖国参拝について個人的な見解を書いても意味ないし、
ここではシリアで目にした各国のメディアの反応だけ報告しておきたい。



BBC(イギリス)とかCNN(アメリカ)の反応は大きかった。

ともにトップニュースとしてYASUKUNIを取り上げていた。
「公約を果たした」とか「日中関係に暗雲」って論調かな…
でも、紀子さまの出産の話とかポスト小泉の話も
大々的に報道されてて、YASUKUNIは思ったほどではなかったかも。

個人的にハッとしたのは、終戦記念日は日本以外では
Anniversary of Japan's surrender
つまり日本の降伏記念日って呼ばれてること。
ナスララとブッシュじゃないけど、戦争の認識ってそういうもんなわけですね。


ついで中東の反応。

さっきからテレビつけっ放しで待ってるけど、アルジャジーラは少しも触れていない。
ネットの方には載ってたけど、扱いはそこまで大きくなかったかな。
やっぱり、どうもレバノン問題だけしか見えてない感じ…。

去年は靖国の問題とかをシリア人と話したような気もするけど、
政治の話が大好きな近所のおっさんも今はレバノン問題にかかりっきり。

ま、そんな感じです。


モノの見方って地域によって変わるんだなぁー

と、改めて実感した8月15日なのでした。


どうか平和な世界になりますように…

停戦とヒズボラ人気

ようやく、レバノンでの戦争に収拾がつきそうだ。



11日に採択された国連の決議案を、イスラエル・レバノン両国が承認した。
14日の朝8時(日本時間14時)に戦闘が停止されるとのこと。

まずはこの停戦が守られること、
そして、速やかに復興支援が行われることを願ってやまない。
一刻も早く、レバノンの人たちが自国で平和に暮らせるようになってほしい。



さて、12日にはイスラム武装組織のヒズボラも停戦を表明したが、
この停戦表明はテレビ放送で大々的に放送されていた。

ボクもたまたまカフェで見ていたけど、
いつもはボケーッとしてるシリア人たちが
タダならぬ様子でテレビを見入っていたのが印象的だった。

http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_5978-s.JPG
↑停戦表明のテレビ放送(アル・ジャジーラ)


ところでこのオッサン、誰だかご存知だろうか?

彼こそがいま最もホットな男、ヒズボラの指導者ナスララ氏だ。

とにかく今はアラブ世界で絶大な人気を誇っていて、
ナスララ氏の顔写真やヒズボラの旗は至る所で見かけられる。
強大な軍事力を持つイスラエルと勇敢に戦う彼を
「アラブのニューHERO」と、人々は呼び始めている。




昨日、友人と一緒にヒズボラグッズを扱う出店を見ていたら、
なんと店主がタダでヒズボラの旗を渡してくれた。


http://www.geocities.jp/al_quneitra/IMG_1227-s.JPG
↑ナスララ氏一色の出店


「どうしてタダでくれるんだ?」と聞くと、
「ヒズボラはサイコーだから」とのこと。

論理は意味不明だが、この「ヒズボラはサイコー」というのは、
どうやらアラブ世界の大半を占める世論になっているようだ。
(新米的な一部の国では違うみたいだけど…)


このことは、今回の戦争がいかに無意味だったかを物語っている。
ヒズボラへの熱烈な支援は、イスラエル・アメリカへの憎しみの裏返しに他ならない。
「中東の民主化」を掲げるアメリカは、またここで泥沼にハマった。


また一歩、中東は和平から遠ざかったと言わざるをえない。




アラブ世界とイスラエルに平和が訪れる日は来るのか…
なんだか、考えれば考えるほど、暗く悲しい気分になってくる。

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