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エレクトーンの一次予選が終わり…。。
何とか気持ちを切り替えようとしていたある日、
一本の電話が入りました。。
電話の主は、エレクトーンの個人レッスンの先生。
「大ちゃん、会場から落ち込んで帰っていったから」と、気遣わしげに。。。
「ご心配お掛けしまして」と、私。
気を取り直してグループのほうの課題曲の練習に取り掛かろうとしているのだと告げると
「奇跡が起きたんです」と、先生。
「一次予選、合格していました。」
「えぇぇぇ????」って私、雄たけび上げてしまいました(☆o☆)
「理由はよく分からない。まさに奇跡が起きたとしか。。。」
…先生、それ褒めてない〜。
合否は次のレッスンの時に報告するはずだったけれど、と断りを入れ、
落ちた気満々になっていた私たち親子を心配しつつ、
「この子はもっとまじめに練習する必要があるからと合格させてくれたんだろう」としっかり釘を刺してくれました。。。
そうなんです。。うちのお兄ちゃん、フィーリングだけで弾いてますから。。
弾きたいように弾いて、休むだけ休んでまた弾いて。。そんな毎日。。。
私も、はっぱ掛けて尻叩く日々です。。
「なので、心して練習しておくように」と。
「はい、先生!ありがとうございました!!」
と大が電話越しにお辞儀しながら優等生のお返事をして電話を切った後、
二人で熱い抱擁をかわしつつ、飛び上がって喜びました。。。
その直後。
大、号泣。。。。
よっぽど嬉しかったんだね〜。がんばったもんね〜。もうダメだと思ってたもんね〜。ホントよくやった!お母さんも嬉しいよ〜!
なんて、言いながら背中をポンポン叩いていると、、
「違うねん」と、大。
「落ちた人に申し訳ない。。」
泣いてる理由が、それだったとは。。
確かに、ミスはいっぱいありました。全体的に音を絞りすぎ、迫力には欠けていたかもしれない。
でも。
「審査員の先生は、大の実力を認めてくれたんやで。。」
私の言葉によけい酷く泣き出してしまいました。
「満足のいく弾き方が出来なかったのに。○番のあの子とか、◎番のあの子の方が絶対うまかった!なのに僕が通って申し訳ない」
1次予選は、1/3〜半分の子が合格します。なので、
「あの子達が落ちるはずないでしょ」と、良くも悪くも自信を持って言えました。実際、その子達受かってたし。。
「でも、僕のせいで誰かが落ちたんだ〜〜!!!わ〜〜〜ん〜〜。・゜゜・(≧_≦)・゜゜・。」と、まるで漫画のような泣き方に。。。
ちょっとそれは違うだろうと、、私、心を鬼にして怒っちゃいました。
「だからといって、落ちた子が大に合格を譲られて喜ぶと思う?」
プルプルと首を横に振る大。。。
「大が合格したのは認められたからこそ。でも大が納得できないのならば、2次予選で結果を出せばいい。めちゃくちゃいい結果を出して、落ちた子に、大が選ばれたのは当然だったと納得させられるぐらいの演奏をすれば良いやない?」
我ながら、めちゃくちゃなことを言ってるなと思いつつ、他に言葉が見つからなくて。。
それから…。大はめちゃくちゃ練習しました。
2次予選で優秀賞を取れば、次は3次予選が待っています。でもそんなことは良いんです。。(狙えるような実力でもないし)
それよりも、満足のいく演奏をすること。今の演奏の不安要素を無くすこと。
そのためには苦手な所を何時間も細かく練習するしかなくて。
それが大にとって、何よりも苦手なこと。。。
なにしろ自由奔放にやってきた大だから。。。綿密な練習なんて、苦手中の苦手。
励ましながら、おだてながら、苦手なことから逃げずに、真っ向から立ち向かわせました。。。
努力は大を裏切らないよと。昨日より今日のほうがずっとうまく弾けてるよと。大丈夫、その調子と。
凹みそうになる大の背中を必死に押し続けました。。
そして当日。家を出る直前までずっと練習して、全身筋肉痛状態の大を連れて出かけました。。
雨のはずの天気予報が外れて、外は曇り空。それだけで、もう奇跡が起きたみたいに思えて。。
会場は、20年ほど前に花博が行われた鶴見緑地にあるホール。
終わったら遊ぼうね〜なんていいながら、中に入りました。
独特の、緊張感漂う室内。
それでも顔見知りの受付の人がいて、ホッとする大。。
グループレッスンのほうの先生も、個人のほうの先生も来てて、ちょっとだけ笑顔になった大。
「自信は無いけど、やれるだけの事はがんばったから」と、先生たちに報告して、大は待合室に向かいました。
と思ったら戻ってきて。
「ちょっと外を走ってくる〜〜」と飛び出していきました。
「…犬?」きょとんとする個人の先生。。
「いつもあんな感じです」とグループの先生。。
ステージの前になると、めちゃくちゃハイになるのが大だから。。。
「じゃ、行って来ます」いつの間にか戻ってきていた大が、バイバイと手を振って去っていきました。。
そして。
本番。
苦手だった所は、全部ノーミス。なのに、何でもないところで間違えて。。
でも、本当に楽しそうだった。聞いてるこっちまで身体が揺れちゃうような、いい演奏でした。。。
今までの苦労をきっちり形にしてる最高の演奏でした。
この演奏を聴いてもらえたら、一次で落ちた子達も納得するだろうと確信できるぐらい。。
そして、この二次予選に集まった子供たちに勝るとも劣らないほどの力があることも分かりました。。
いつの間にこの子は、こんなに大きくなっていたんだろう。。。
なんかもう感動して、ちょっとだけ泣いてしまいしました。。
全員の演奏が終わり、結果発表。
20人中、5名が次に進みます。そして次点の二名が三次に進めはしないものの奨励賞が授与されます。。
「満足のいく練習が出来たから、もういいねん。」と、大が言いました。私も、大がそう言ってくれたからもう充分。
何よりも本人にとって一番いい出来だったから。。それに、大が演奏を楽しんでいたから。。
「受かっちゃうと、カブスカウトのキャンプの日に重なってるから困るしね。。」とか話しながら、発表を待っていると、、
「奨励賞、エントリーナンバー7番。奇跡」なんて聞こえてきたんです。。
「また奇跡が起きた〜!」と大が言うから
「奇跡は二度も起きません。実力です。」と答えてやりました。(親バカ〜)
そして、背中を押して、舞台に押し出しました。
優秀賞を取った5人よりも大が一番喜んでいたようにも思います。
今回は、ホント苦労したもんね。。
がんばってたもんね。。偉かったね。。。
ほんとにいつの間にこの子は、こんなに大きくなっていたんだろう。
エレクト-ンさえ習っていなければ、、と何度も後悔したけれど、
習っていたからこその幸せもあるわけで。。。
前回の記事に対して、たくさんの暖かいお言葉、ありがとうございました。
こんなふうに、我が家は忙しくも幸せな毎日を送っています。。
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