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三月 二十五日 月 晴れ 2度
今日は終業式の日だ、式をして終わるとすぐ帰った。お父さんとお母さんが、家中をきれいにサウジをしてゐた。店のおじさん達が来るのだ。終わるとお母さんは御ちさうを作った。僕はうまさうなので、ハムをつまんだ。あまり暖かいので、外に出てゐると、初めて、とうみんのてふが飛んで来た。
やうやくつかまへた。窓において眺めてゐると、宮坂、内山、水上のおじさん達がいらつしやった。
いろいろのごちさうを、腹一ぱい食べた。今日といふ今日は、ほんとに色いろのごちさうを食べれるだけ食べた。僕もしあわせだ。
三月 二十六日 火 晴れ
今日からづっと春休みになる。十時頃、朝飯にした。昨日ののこりの御ちさうを食べた。それで、いつもよりおいしかった。又、みんなとかんけりをして遊んだ。あまり暑いので、はだかになって見た。
すると、少し寒かつた。陸也君や、信ちゃんなどにもらったビンの口は、もう三十以上になつた。
夕飯はおいしいウドンだ。
三月 二十七日 水 曇り
今日は曇りで、すこし雨が降ってつまらんかつた。川上君とメンコした。大メンで、みんなやっつけた。川上にはったメンコを見せてもらった。みんな僕の持っているやつばかりだ。
夕方、アメをたべながらねた。
三月 二十八日 木 曇り 3度
小野先生がいらっしゃたので、餅をやいたり、豆を食べたりしてゐるうちに、「げんかん」がへんなので、行って見ると、外のかんぬきも、げんかんの戸もあいてゐた。見ると、くさりはしてあったが、かけておいた、カギが無くなってゐた。びっくりして、皆でさがしてもやっぱり無い。あとで、岩崎のおばさんに聞くと、「どろぼうが、ぼうやのまねをして、くさりの間から手を入れてカギを取ったのだ」とおしえてくれた。あやふいので、かんぬきには、南京じょうや、戸には、ないとラッチをする。
いよいよ、げんじゅうだ。戦争に負けたので、怒るわけにもいかない。
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