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※“栄町商店街”入り口のアーチ
きのうの午後6時、
十三で、
“サンローラン”のおねえちゃんと会った。
「アンタ、きょうはお店、絶対にヒマと思うから、7時半ごろに来て」
「アカン、きょうはオレ、事務所で晩ご飯食べる」
「そしたら、晩ご飯食べたら来て」
「アホか」
午後7時すぎ、晩ご飯を食べ終わって、
ケータイのワンセグで、サッカーの日本対ブラジル戦を見ようとしていたら、
メールが入った。
おねえちゃんからだった。
「ヒマ〜]
拝んでる画像を添付して送って来た。
オレ、すぐに返信した。
「きょうは、アカン」
そしたら、またメールが来た。
「SOS PLEASE!」
そのあとも、
「おねがいしま〜す」
「TAIKISEKIに、ワタシ、ひとりだけ」
「SOS」
「PLEASE」
メールが、ガンガン届いた。
無視していたら、
しまいに、電話がかかってきた。
「たすけて〜や」
「きょうは、アカンて言うてるやろ」
「SOS」
「おととい、大宴会したばっかりやないか」
「待機席に、ワタシひとりだけ」
「それでも、アカン」
「おねがい」
「オレ、パソコンの新しいプリンターを買いたいし、ジョギングシューズも買いたい」
「おねがいします」
「いま、飲み代にカネ使ってられへん」
「おねがいします」
「きょうは、絶対に行けへんで!」
心を鬼にして、電話を切った。
けれども、
電話を切ったあとも、メールが続いた。
「PLEASE」
「たすけて〜」
「おねがい」
あ〜〜〜、もう〜〜〜。
こうまで頼まれたら、仕方がない。
オレ、カネ、使いたくなかったけれど、
あきらめて、自転車にまたがるしかなかった。
“サンローラン”まで、あと250m。
あと40秒で“サンローラン”。
阪急十三駅をすぎたときだった。
また、ケータイが鳴った。
また、おねえちゃんからだった。
出たら、
「アンタ、ほんまに頼むわ」
「なにが?」
「きょうは、タダでいいから」
「え?」
「頼むわ、タダにするから来て〜」
「それでもな〜、う〜〜ん、どうしようかな〜」
オレ、とぼけて、
あたかも、事務所で電話を取ってるかのよう言った。
「う〜〜ん、仕方ないな〜」
そのあと、時間調整で、
10分ほど商店街をウロウロしてから、
“サンローラン”へ上がるエレベーターに乗ることにした。
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