解説 ノーベル文学賞作家でポルトガル出身のジョゼ・サラマーゴの小説を実写化したミステリー。至って普通の日々を送ってきた教師が、ある映画に自分と酷似した男が出ているのを見つけたことから思わぬ運命をたどっていく。メガホンを取るのは、『灼熱の魂』『プリズナーズ』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ。キャストには『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、『マイ・ファミリー/遠い絆』などのメラニー・ロランら実力派が集う。全編を貫く不穏なムード、幻惑的な物語、緻密な映像が混然一体となった世界観に引きずり込まれる。 あらすじ 何も刺激のない日々に空虚なものを感じている、大学で歴史を教えているアダム・ベル(ジェイク・ギレンホール)。ある日、何げなく映画のDVDを観ていた彼は、劇中に出てくる俳優が自分自身とうり二つであることに驚く。彼がアンソニー・クレア(ジェイク・ギレンホール)という名だと知ったアダムは、さまざまな手を尽くして彼との面会を果たす。顔の作りのみならず、ひげの生やし方や胸にある傷痕までもが同じであることに戦慄(せんりつ)する。同じ監督作品でジェイク・ギレンホールも出ていた『プリズナーズ』が近年稀に見る面白いサスペンス映画に仕上がってたので、こちらも楽しみにしていました。 観た感想だけど…これはちょっとタイトルが悪かったかな? 映画終わった瞬間に「分っかんないわ!この映画!!」と吐き捨てる声がしましたが、その気持ちは分かる。でも、私は嫌いじゃない。嫌いじゃないぞ(笑)。 観終わった瞬間は「ハァ?!」ってなるけどネ。 答えが明確に提示されている訳ではないので「答えを見つける」というより、「どう解釈するか」が重要になってくる作品だと思います。 ※※※ここから超ネタバレ有り。未鑑賞の方はご注意を!※※※ 自分と全く同じ人間がいる…っていうのはSFやミステリー、ホラーなんかでよくある話だけれども、この映画はそういうのとはちょっと違います。どちらかというと心理的な話なのだと私は解釈しました。 まぁ、上映後に前を歩いてた人は最後のアレに侵略された世界の話?!といった風にSF調に解釈していましたし、そこは自由なのだと思いますが。 帰って真っ先に蜘蛛の生態について調べたり、色々な人の感想を読みましたが、個人的には同一人物&蜘蛛=女(束縛)説が一番しっくりきたかなぁ。 二人が会ったのはホテルとアダムの家で二人っきりの場所でのみだったし、どちらかというと母親や彼女のような強めの女性の前ではアダム(弱い)で、嫁さんみたいな弱そうな女性の前ではアンソニー(強い)であることが多かったので。 ファイトクラブみたいな二重人格というよりも普通に人の中にある多面的なもので、主人公の中にアダムのような面もあればアンソニーみたいな一面もあって、アダムがアンソニーを怖がったのは自分の中の不穏な一面を感じて逃げたのかと。 二人の共通点は同じ顔、同じ声、同じ傷の他に、同じ写真、ブルーベリー、母親の存在があったり、あとエレベーターでの会話、鍵、映画のタイトル、繰り返す講義内容なんかもかなり意味深でしたね。 母親に関しては、アンソニーへはメッセージだけなのでアダムの母親と同じ声なのかは分からないし、二人に言ってることは全然違うけれど、どちらも体裁を気にして干渉してくるタイプの母親なような気がしました。この母親とブルーベリーに関しては、以前友人から聞いた「結婚した途端にマザコン発症した男」みたいに独身時代はうざがってた母親をなぜか結婚したら嫁に求め始めてブルーベリーブルーベリーになったのか、もしくは嫁が将来的にあの母親みたいになる予感もしました。 この映画の主人公は母親や妻から解放されたかった男で、でも手に入れた自由な時間と奔放な彼女は疲れるし孤独で、結局あたたかく優しく受け入れてくれる妻の元に戻るが彼女は…、そして彼は止められないだろう。という風に繰り返してしまう男の話というのが私の結論。 かといってあの嫁さんが魔物だとは思わないけれどね。仕事にしろ家庭にしろ、責任の重みや人間関係のしがらみは確かにわずらわしいけれど、それがあってこその自分のポジション・居場所を得るのだと思ってるので。 まぁ、たまに自由になりたくなるのは分かるけども。そこでなにを選択するかが重要だと思います。 あと、あのクラブが存在してるのかは分からないけれど、キーが入った封筒がアダムをアンソニーに導いたので、男性の欲望への扉を開く鍵みたいなものだと考えました。 外国の作品なので本当はもっと宗教的な面もあるのかもしれないけれど、そういう知識のない自分が観るとこんな感じです。 いくつかおかしい点はあるけれど、映画の中の全てが現実ではなく、色々と象徴に描かれてるのではないかな?と思いました。 しかし、嫁も恋人もどちらも可愛かったな。 私は教員ジェイクの方が好きだったけど…。嫁さんと大学で話してるシーンのジェイク格好良かったわ。 二回目観れば話が分かるって映画ではないけれど、2〜3点気になる点があるのでまた見直すか原作があるなら読んでみたいな。
しかし、私は蜘蛛が苦手だ…。 ★★★☆ ★はひとつ1点、☆は0,5点。★★★★★満点で採点しています。 採点基準はあくまで独断と偏見、そして個人的な趣味に基づいています。つまりは私の好き嫌いです。 |

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かなり難解(?)なミステリーのようですね・・・しかも答えは見た人任せとは・・・
いろいろ考えられていいけど、当分眠れませんねぇ〜( ̄▽ ̄) ニヤ
結構こういうの好きですよ(^O^)
何と! 嫁さんも恋人も可愛いとは・・・裏山ですヽ(`□´)/!!
蜘蛛は害虫駆除してくれるから大切にしないといけませんよ(⌒^⌒)b
2014/7/23(水) 午前 0:08
ふうせいさん
自分と同じ顔の男…SFやホラーで使い古されたネタだと思ってましたが、かなり意表を突かれました。おそらく監督なりの答えはあるのでしょうけれど、作品内で明確には提示されていません。観たまんまだと疑問符だらけの映画なので、観客はそこから考えないといけないので大変です。
私もこういった作品は嫌いじゃないのですが、こういう作品だって分かってないと結構きついと思います。
蜘蛛についてはそういう利点も理解してるので大概見て見ぬフリをしますが、あまりにも大きいものや巣を作りそうなのは退場願います!
2014/7/24(木) 午後 10:14
いろいろと解釈がつけられる作品で、観た直後は???でしたが、それなりに面白かったです。
アンソニーと恋人には居なくなって欲しかったのでしょうか。
TBさせてください。
2014/7/26(土) 午前 11:43 [ あきりん ]
あきりんさん
私も予想外のオチに最初は唖然としましたが、色々考えてるうちに楽しくなってきてしまいました。
自分は上記の通り二人は同一人物で彼の二面性を描いた作品だと解釈しているので、アンソニーはアダムの隠れた欲深い人格で、その一面が暴走するとああいう風に破滅してしまう。そしておそらくこれまでもこれからも彼はそれを繰り返しているんだろうなぁ…と思いました。
TBありがとうございました。
2014/7/29(火) 午後 10:34