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メリル、マージンコールでベアーSファンドにとどめ−自社に跳ね返る
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=ayGdn55oJB5Y&refer=jp_commentary
1月3日(ブルームバーグ):2005年−07年半ばにかけて、ウォール街の伝統ある証券会社2社が繰り広げたやり取りは結局、双方に打撃を与えた。
1914年創業のメリルリンチは、ベアー・スターンズ(1923年創業)のヘッジファンドに数億ドル規模の債務担保証券(CDO)を販売した。購入代金のうちCDOの額面の約90%相当は、メリルからの融資によって賄われていた。ファンドが保有するCDOの価格が07年6月に下落した際、メリルは証拠金積み増しを求めた。
事情に詳しい複数の関係者によれば、べアー・スターンズ幹部は同社が資産売却を余儀なくされればCDO市場全体の相場下落につながるとして時間的猶予を求めたが、メリルはこれを聞き入れなかった。
ラルフ・シオフィ氏が運用していたベアー・スターンズのファンドは、メリルなどのマージンコールに応じるため07年6月に38億ドル(約4150億円)相当のCDOを売却した。投げ売りでCDO価格はさらに下落。メリルが自社バランスシート上に保有していた230億ドル相当のCDOの価値も下落した。メリルは住宅ローン関連資産をすべて見直して79億ドルの評価損を計上し、07年7−9月(第3四半期)の赤字につながった。
オプティーク・キャピタル・マネジメントの金融サービス業界アナリスト、ウィリアム・フィッツパトリック氏は「メリルはベアー・スターンズのファンドに資金確保の時間を与えるべきだった。そうすれば自社の資産の評価額を引き下げずに済んだ」と指摘した。
ベアー・スターンズとメリルはこの件についてコメントを控えた。メリルは07年6月15日にシオフィ氏のファンドの8億5000万ドル相当のCDOを差し押さえた。同社はその売却を図ったが、額面1ドルに対し20セントの価格を提示され断念した。シオフィ氏のファンドは7月に破産申請し、投資家に16億ドルの損失を与えるとともに、全世界でのCDO評価額見直しを引き起こした。
メリルがベアー・スターンズのファンドに時間を与えていたら、ファンドの問題が明らかになる前に自社の保有CDOを減らすかクレジット・デフォルト・スワップ(CDO)を購入してヘッジする時間もあっただろうとフィッツパトリック氏は指摘する。しかし、そのような機会はベアー・スターンズのファンドの破たんとともに失われた。「結果は同じだっただろう」が、秩序ある離婚も可能だったのに、メリルは早く届けを出し過ぎたと同氏は話した。
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