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米国で新エネルギー法が成立しました。
この法律は、今後の世界の流れを考える上で非常に重要な法律であります。
ご紹介させていただいておきます。
米国で新エネルギー法が成立 原油レポートから一部抜粋
http://www.gci-klug.jp/crudeoil/07/12/21/post_2722.php
4.トピック;米国で新エネルギー法が成立
12月19日、米国で2007年包括エネルギー法(Energy Independence and Security Act of2007)が成立した。ブッシュ大統領の1月の一般教書演説の内容を具体化し、2005年の同法律を大幅に拡充するものである。環境対策で他の先進国と比べ出遅れていた米連邦政府のエネルギー政策が、環境問題を重視する方向性を強めている。
(1)自動車の燃費規制の強化
法律の具体的な内容をみると、自動車の燃費規制の強化とバイオ燃料の使用義務の明示の2つが大きな柱になっている。
まず燃費規制については、自動車メーカーに課される平均燃費規制を、2020年までに1ガロン=35マイル(リッターあたり14.9キロ)に強化する。現在は乗用車が1ガロン=27.5マイル、SUV(スポーツ用多目的車)などの小型トラックが同22.5マイルにとどまっている。新基準は現在の基準を40%強化するもので、米国の原油需要を日量110万バレル削減する効果があるとされる。
ビッグスリーは小型トラックの比率が高いほか、日本メーカーも小型トラックを新たな主戦場と位置づける戦略をとっており、日米の自動車メーカーは対策強化を迫られることになる。
(2)バイオ燃料について高い使用目標を設定
バイオ燃料の使用義務については、2005年エネルギー法で定められていた2012年の75億ガロンを大幅に上回る新たな目標値を設定した。特に、目標達成のために電力会社の使用義務などを規定している。なお法律全体では、電化製品、電球(照明)、商業用ビル、連邦政府関連施設に至るまで、燃料効率等の細かな目標も設定している。
こうした厳しい目標値を達成するために、法案の審議過程では、バイオ燃料の普及を促進するための補助金の財源として、民主党は石油業界への190億ドルの課税を主張していた。地球温暖化対策から同法の成立に意欲的であったペロシ下院議長が、土壇場になって法案成立を優先し、石油業界への課税案を取り下げたことで共和党との妥協が成立した。石油の中東依存の脱却を図るブッシュのエネルギー安全保障の立場と、昨年の中間選挙での民主党の躍進により勢いを増した環境保護の立場の両者が妥協した内容といえる。
また、ブッシュ大統領の一般教書演説によると、2017年までにガソリン消費量を20%削減するにあたって、自動車の燃費効率の改善によって5%、バイオ燃料の普及によって15%の削減を見込んでいた。自動車業界の反発によって燃費効率の改善が5%にとどまることが、バイオ燃料の利用目標を引き上げる形となったともいえる。
(3)普及が遅れるバイオ燃料
米国のエネルギー消費の内訳をみると、再生可能エネルギーの割合は7%程度にとどまっており、再生可能エネルギーに占めるバイオ燃料の割合も半分弱と、近年のエタノールブームの中でも目立った伸びを示していない。エタノール利用の促進を訴えたブッシュの一般教書演説をきっかけに、年初に急騰したとうもろこし相場も、その後まもなく下落に転じていた。
もっとも、バイオ燃料の動向については新たな動きも出てきている。バイオ燃料は供給可能なガソリンスタンドの絶対数が不足し需要が伸び悩んでいた。絶対数を増やすことを主張する環境保護団体と、混合ガソリンの積極利用を主張する石油会社が対立したことも、ガソリンスタンドの投資を抑制していた。
そうした中、13日のニューヨークタイムズ紙によると、カリフォルニア州連邦地裁は、州政府が行なったエタノール混合ガソリンの混合比率規制の緩和措置を合法とする判断を示した。また、フロリダなど南部の州でも、混合ガソリンのエタノール比率を引き上げる規制緩和の動きが広がっているとのことである。
(4)あらためて盛り込まれた原発推進
新エネルギー法では、燃費規制とバイオ燃料使用義務以外にも興味深い内容が含まれている。14日のニューヨークタイムズ紙の報道によると、新法は原子力発電所の建設促進にむけて、総額500億ドルの政府保証をつける内容を含んでいる。
2005年包括エネルギー法で原発推進が打ち出されたことをきっかけに、原発建設の気運が盛り上がっている。しかし、5日のニューヨークタイムズ紙の報道によると、30年間原発の新規建設がなかったことからノウハウや人材が不足しており、当局では新設の許可申請の審査に対応できていないようである。このため、現在30基の原発が計画されているものの、当初の見込みよりも大幅な遅れが出ているのが実情だ。建設の遅れによって事業計画の見直しが迫られている案件も多く、目先は原発推進につながりにくいとの見方もあるものの、政府保証は原発増設を促す効果が見込まれる。
(5)中長期的な原油相場の動向を左右する要因
今回の新エネルギー法の成立は、民主、共和両党の予想外の妥協が背景にあったことから、成立への期待が高まり始めた12月初旬から、とうもろこし相場は急騰している。
一方、原油市況については、新エネルギー法の成立は短期的な需給関係を変化させるものではなく、特に材料視されていない。しかし、エタノール混合ガソリンの普及テンポが加速すれば、ガソリン消費量を減らし、原油相場の上値を抑制する要因となろう。エタノールの供給拡大には課題があるものの、石油会社の設備投資動向や、新興国の成長の持続性とともに、原油相場の中長期的な動向を規定する一つの要因になるとみられる。
この法律の成立で、より一層、食料と燃料が結び付けられたといえるでしょう。
これにより、人が食べる食料が減少して、穀物価格の高騰を呼び込み貧国には食料が廻らなくなります。
日本は食料自給率の低い国家です。食の安全保障を進めなくてはいけませんね。
食料安全保障について
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/index.html
関連資料(我が国の農産物輸入の状況等)(PDF:2,901KB)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/kanrensiryou.pdf
また、政府は2つの側面から、大きなアクションをとってきています。
ひとつは、EPAなどによる総合的な周辺国抱え込み政策です。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/index.html
もうひとつは、国内の農業政策の大幅な変更です。
新たな食料・農業・農村基本計画
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/top.htm
食料供給コスト縮減アクションプラン
http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/sougou_syokuryou/cost/actionplan/index.html
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