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【麻生首相の講演詳報】(2)「欧米は日本の話を聞いた方がいい」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070041002-n2.htm
【欧米にない日本の経験】
「それが、過日行われた米国ワシントンでの金融に関する緊急首脳会議。金融だけで首脳会議をやったことは、これまでありません。しかし、われわれはそれをやろうと、電話がかかってきましたんで、主要国だけでやれるような話じゃない。少なくとも枠を広げないといけません。中国に13億人、インドに10億人、インドネシアに2億5000万人、日本の周辺だけで、これだけで世界の人口の3分の1以上いるんだぞと。それらの国も呼んだ上での会議、いうことで結果としてブラジルも入り、G20といわれる会議を行わさせていただき、日本としては大きな国だけでなく、新興国、そういった国々の言動も見るという取り組みをしないと、えらいことになるよと」
「われわれは日本は、1997年から8年にかけて、似たような経験がある。あのときえらい金融が困ったときの記憶を経営者だったら、まだ覚えているでしょう。10年前ですよ。貸し渋り、貸しはがしといわれたのは10年前です。何が起きましたか。三洋証券が倒産した。北海道最大の銀行・北海道拓殖銀行も倒産。すぐ山一証券も倒産した。そして98年に入って、不動産銀行、信用金庫みたいな不動産銀行が倒産、続いてあの長期信用銀行も倒産した。全部倒産して日本という国はえらい騒ぎになった」
「そして、それがアジアの金融危機につながり、韓国、インドネシア、タイもみな破産寸前に追い込まれた。あの経験を、われわれは日本だけで、日本だけがあのとき頑張って、結果として日本の金融危機を回避して、ああいった後、いわゆるデフレ不況といわれたものにも耐えて、オレたちは今日(こんにち)がある。その経験は先進国、欧米にはない、オレたちにはある。従って、どういう対応をすればいいかということを、われわれの話を聞いた方がいい」
「今、金融政策をいろいろやっているし、オレたちもやった。金融政策というものは、人がお金を借りに来るという前提で金融政策はできるけれども、金利がゼロでも、企業はお金を返しに来ない、お金を借りに来ない、ごめんなさい、お金を借りに来ない、金利ただでもですよ。金利ただでも、お金を借りに来ないという前提で書かれた経済学の本が世界中一冊でもあるなら紹介してくれ、そう言った記憶があります」
「事実、2001年、ブッシュ大統領の下で、当時森(喜朗)内閣の時に、そのとき随行して米国にいて、その話をした記憶があります。理解ができないというか、オレたちだって理解できなかった。今まで経済学でこういったことが書かれたことは一回もない。しかし、今日本で起きてるのはそれだと、必ずオタクでも近々起きる、その可能性はバブルがはじけたら必ずなる、オレたちはそう思ってると言い切ったんですが、8年して今そういう状況になりつつあるんだと、これに対する処方箋(せん)はどうすればいいかというのは、今、金利をパッパッパと下げてるけど、日本でも効果がなかったのと同じように、たぶんアメリカでも効果は彼らが思ってるほどはない、そう思っている」
「従って、日本がどうやったかといった話をぜひ聞いた方がいい、といったような話をさせていただき、われわれの提案がほとんどのところで、この提案が通って、今少なくとも金融の面は動きつつあると思っております。まだ完全じゃありませんけど」
「次に実物経済。ゼネラルモーターズ、フォード、クライスラー、ビッグ3といわれた巨大な自動車会社が今破綻(はたん)寸前。覚えています?」
「1971年にアメリカのビッグ3が上陸してくるといって日本の自動車会社がみんなつぶれる。三菱重工(三菱自動車工業)つぶれる、トヨタも日産も全部だと言ったけれども、現実は逆になった。だからみんなが言うから、そうなるのかなとまず思わないでください。新聞がそうなると言ったら危ねえなあと、逆だなあと思った方が早い。僕はそう言うから新聞にウケることはない。しかし、現実問題として当時言われた風にはならなかったでしょうが、現実問題として。それが事実ですから、みんな頑張ったんですって。日本人のこの頑張りを評価しないから、おかしな世論評価とか、調査とかいうもの(しか)が出ないんですよ。個人個人のがんばりが、それが支えてるんですから」
「私はそういった意味で、ぜひ今の日本で第一にやらねばならんのは景気対策、異常な景気、異常な不況だから、われわれはそれに対応するにあたっても、決意というものを持って、これは異様なる対応をもってしてでも、これにあたらないと、通常通りの景気対策では効果は極めて限定されたものになると思っています」
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